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レジーデージー 

月村奎の作品の中で、一番好きなのは何かと問われたら、逡巡した後にこの作品を選ぶと思う。
でも、ソレは消去法の結果であって、コレでなければならぬという情熱的な理由からは程遠い。
月村作品は私的に、常に70点~90点の間にある高水準の作品が読めるという位置づけなのだが、
その為、逆に突出したコレはという一品を選び難く、結果的にやや荒削りな文章癖のある作家の、
高遠琉加にどうしても萌えの軍配は上がってしまう…が、実は私も大好きな作家なんだな(笑)。

で、この作品が何故私の中で迷いつつも一番なのかと言えば、ソレはずばり“しりとり”があるから。
この“しりとり”は隠喩なので、我々が一般的に想像する意味とは異なった意図で用いられており、
月村作品の中では比較的BLに近い場所に着地した作品であり、つまりソッチの意味なのである。
この著者の余裕を感じさせる言葉遊び(選び)が、この作品の巧さであり、醍醐味なんだと思う。
読み手によっては、“すかしているな”と感じられるかもしれないが、私はこの文学っぽさが好きだ。

一方、作中でとある女性キャラクタをタイトルの伏線に用いているのだが、これがまた小気味良い♪
何が良いって、依田さんの描く挿絵が小説のキャラクタの魅力を過分なく描いている点が、特に。
こういう儚そうでいながら気が強くて、誠実そうでいて実は心の歪みを内包した女性キャラクタを、
転写できる人って限られると思うのですが、依田さんはあっさり系の描写の中に込めた狂気性が、
十分に伝わってくる訳で、一瞬先の闇というか人間のほの暗さを目の当たりにする主人公同様、
心がざわつく怖さを体感出来ると思うし、このタッグ(月村×依田)はすごく相性が良い♪

この作品は、二人ユニットの小説家の片割れが人生に疲れ、田舎で半隠居生活を始める話(笑)。
そこで出会った屈託の無い性格のアイドルに唆されて、町内行事やご近所づきあいを始める内に、
人生を見つめ直し、自身の作家性に対する自信を取り戻すノスタルジックなライフストーリーである。
大掛かりな事件や、煌びやかなBL式のお馴染みの展開とは無縁なのは常のコト、静かな世界の、
淡々とした日常の情景描写が冴えており、視野狭窄気味の一夜のマイナス思考は無効化される。

等身大の王子様(大志)が、泥沼からお姫様を引っ張り上げる展開に、私もやっぱり弱いのだ。
この読者の弱みにつけ込んで、尖った心を“充実感”で一杯にしてしまう月村さんは本当あざとい!
いや、誉めてるんですヨ!でも、時々こういう作品に弱い自分がちょっと悔しいのも本当の話。

<作品データ>
・月村奎『レジーデージー』(依田沙江美・画、白泉社花丸文庫)1998.7
レジーデージー


月村作品のマイベストって、他の方の意見も伺ってみたいな。
よろしければ、コソッと耳打ちして頂けると嬉しいです♪

ちなみに、萌え軸のベストはまた別の作品なので、そちらもそのうち紹介したいな。
私の萌えベクトルを存じている方には、一目瞭然でしょうけど…お兄ちゃん受けのアレです(笑)。
[ 2008/02/15 19:41 ] novel BL | TB(0) | CM(3)
こんばんは!hana*さん&棗さん。
コメントありがとうございました♪

>hana*さん
『Release』を一番に挙げる方って多いのかしら?
私はこの作品を就職浪人中(フリーター)に読んでしまったので、ちょっとイロイロ辛かった思い出があります。
嫌いでは無いですし、良いお話だとは思うのですが、なかなか再読しづらい作品の一つですね…。
月村さんと桜木さんはBLジャンルを大きく見渡すと、割と同じラインの作家さんのように思うのですが、その中でも2派に意見が別れていたんですねえ(笑)。
興味深いお話です~♪

>棗さん
やっぱり、『Release』なんですね!人気あるんだなあ。
私は『秋霖高校~』からの人間なので、月村さんの後発のファンになるんでしょうけどやっぱり好きな作家さんですヨ。
というか、あんまりこの方の作品はBLと思って読んではいなかったような気もしますが…。
『Release』は入手困難だった花丸文庫だった為、まだリリースはしていないので、読もうと思えば直ぐ読めるのですが、ちょっと腰が重いです…。
次は、恐らくディアプラスの方に逃げるかと(笑)。

ではでは!
お二人とも、貴重なご意見ありがとうございました~♪
[ 2008/02/16 22:24 ] tatsuki [ 編集 ]
こんばんは、tatsukiさん。

ちっともコソッとになりませんが(笑)月村さんの作品で一番好きなのは「Release」です~。

tastukiさんは、アレが一番好きだったんですか!?
ちょっとびっくりした。
というか、tatsukiさんがこんなに月村さんお好きだったとは。
やはり、tatsukiさん、奥が深すぎる・・・。
[ 2008/02/15 21:05 ] 棗 [ 編集 ]
tatsukiさん、こんばんは。
月村さんの話題ということで、大好きな作家さんの一人なのでコメントしてしまいました。

私が一番好きなのは…選ぶのが大変なのですが、強いて言うなら「Release」かなぁと思います。
発売当時、この作品を読んで、こんな人が出てきたんだ!と衝撃をうけたものです。(当時、友人内で桜木派と月村派で割れたww)

また、ここに出てくる珈琲屋さんが地元の好きな珈琲屋さんがモデルだというのも一因かも?
[ 2008/02/15 20:19 ] hana* [ 編集 ]
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