うわあ!想像以上に面白かった♪
このミス関連の作品で、当たりに出くわしたコト無かったのに!
現代日本の医療社会にメスを切り込みつつ、王道なオールドタイプの探偵小説だったのが良いな。
院内派閥と無縁な窓際医師の田口は、ソレゆえに治外法権的に内部調査=探偵雑務を遂行する。
調査対象は東城大学病院きってのエース兼広告塔である天才外科チームの“チーム・バチスタ”。
彼らは成功率6割と言われている難関手術のスペシャリストであり、好成績を収める天才集団です。
が、そんな彼らの手術で立て続けに術中死が発生…ソレは
運命だったのか、
過失だったのか?
それとも…。
この作品のメインテーマは、
チーム・バチスタの栄光の陰に潜むモノ(闇)です。
チーム・バチスタの面々は勿論のこと、その周辺で胡坐をかいて盲目的になっている医局関係者、
あるいはマスコミ、政府、そして患者ないし患者の近親者…彼らの“妄信”が事件を招く結果となる。
元より成功率6割の難関手術で、成功率8割をキープし続けたチームの技術水準は業界トップだ。
が、その為に“事件”の発覚は遅れてしまう…妄信者に囲まれた密室空間というのは実は穴だらけ。
本当に大事な事は目に見えないどころか、目に入ってきている筈の大事な情報すら見ようとしない。
だから、事件の発覚は遅れ、捜査は難航し、被害は立て続いてしまいます。
そんな状況の中、颯爽と幾分出遅れ気味に登場してきた名探偵が白鳥圭輔…通称・火喰い鳥。
彼ほど名が体を現さないキャラというのも珍しい!白鳥どころか、田口には“G”に喩えられてしまう。
ええ、実名を出すのもおぞましいあの生物!上京して初めて目にした際、私は気を失いそうに…。
田舎育ちで昆虫類には慣れていた筈なので多寡を括ってたのですが、あんなに大きく素早いとは!
まま兎も角、Gは言い過ぎにしても、彼の存在は
トリック・スターというか
ハンプティ・ダンプティ?
電波探偵の範疇なら某榎木津センセイを筆頭とする先駆者がおりますが、白鳥名探偵の方は…。
(性格は何とかなるにしても)
ビジュアルイメージ的には大変萌えづらい…キャラ設定…でした…。
(尤も、私の場合は某アリス周辺の面々もビジュアル的にはまるで萌えられないんですけどね…)
既に、田口@ヘイスティングスが藤原看護士@ミス・レモンの内助で、ある程度の調査は終了済。
白鳥探偵の区分によれば、ソレは即ち
パッシブ・フェーズで、残るは
アクティブ・フェーズのみ。
従来の聴き語り調査から一転して、次は探偵サイドが事件関係者に攻撃を仕掛けては
反応を見る。
ポアロってかピエロ(道化師)の印象が強い饒舌な白鳥探偵は、捜査方法がとにかくアグレッシブ。
人の神経を逆なでするような物言いをワザと行うような男ですから、捜査過程で生傷が絶えない!
が、そこは“名”探偵…はったりをかましつつも事件の核心に近づき、藪に隠れた
蛇を見つけます。
へたれハードボイルドを気取る田口のぼんやり視点には正直飽きていたので、後半が実に痛快!
この、ラテンノリのフィエスタ的な捜査過程が楽しくて、楽しくて♪
そういえば、事件関係者も皆一様にラテンカラーの濃いキャラクタばかりだったような気がします。
ポジティブ思考なキャラもネガティブ思考なキャラも、ロマンチストもリアリストも存在するのですが、
作品の根底には死と生を司り、舞台上でクルクル踊りまくってひと時を過ごすお祭りの匂いが強い。
医療の最前線の通俗的なイメージを、土台から引っくり返してしまうミステリ作品だったと思います。
ご馳走様でした!
<作品データ>
・海堂尊『チーム・バチスタの栄光』(上・下巻、宝島社文庫)2007.11
↓は、常の如く腐ネタ(ネタバレ注意!)。
「…(前略)…私の身体はもう、私ひとりのものではなくなっていた。□□の身代わりとして、□□の視線にいつもせき立てられていた。□□は私の手術を身体で反芻している。私にはわかる。□□はとっくに私を凌駕した。“もっといける。僕ならもっといく。”…(後略)…」
↑の告白シーンをやおいと呼ばずにいられようか?何だ、この
義兄弟の関係は!
彼の手となり、彼が目となり、互いに補い合って誰もが到達できなかった山頂へ登りつめたらしい。
そりゃ、奥さんは何かを感じて身を引く(離婚する)でしょうなあ…この二人の間には入れないもん!
あ、一応引用文の個人名の方は伏せときますね…事件の核心とも関わるので…。
それにしても、人生の
引き時って難しいなあ…。
ちなみに、私の最萌えキャラは流石に今回名前すら出せないわ!
あの幕引きだと、シリーズで再登場する予感は大なんですがね。
次点萌えは、くどいくらいの誘い受けキャラだった高階病院長デス♪彼タイプはBLでもよく見るわ。
「…(前略)…私の身体はもう、私ひとりのものではなくなっていた。□□の身代わりとして、□□の視線にいつもせき立てられていた。□□は私の手術を身体で反芻している。私にはわかる。□□はとっくに私を凌駕した。“もっといける。僕ならもっといく。”…(後略)…」
↑の告白シーンをやおいと呼ばずにいられようか?何だ、この
義兄弟の関係は!
彼の手となり、彼が目となり、互いに補い合って誰もが到達できなかった山頂へ登りつめたらしい。
そりゃ、奥さんは何かを感じて身を引く(離婚する)でしょうなあ…この二人の間には入れないもん!
あ、一応引用文の個人名の方は伏せときますね…事件の核心とも関わるので…。
それにしても、人生の
引き時って難しいなあ…。
ちなみに、私の最萌えキャラは流石に今回名前すら出せないわ!
あの幕引きだと、シリーズで再登場する予感は大なんですがね。
次点萌えは、くどいくらいの誘い受けキャラだった高階病院長デス♪彼タイプはBLでもよく見るわ。