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すべてはこの夜に 

えーと、今私のスカスカの頭ん中で沢田知可子さんの『会いたい』がエンドレスで流れてますよー。
この曲が流行した当初は、未練がましい女の歌詞だなあと思っていて実は嫌いな曲だったのです。
当時の私は、まだ大切な人の「死」(喪失)というものが、それほど身近じゃなかったモノでして…。
まあ、幸運にも今日まで、極近の近親者の不幸に巡り合うことも無い人生ではあるんですけどね。
とまれ、私は英田さんをこの作品で知ったので、浪花節系の泥臭いBL作家さんという認識でした。
文庫デビュー以降、その作風は日々変化してるような気もするのですが、やはり原点はココよね?
一目ぼれした初恋の相手に、ようやく再会できたような満足感を味わえました!大好きな作品デス。

加持は、本当にどうしようもない受けです(←本歌取りは宮沢賢治の『よたかのほし』デスw)。
ある日突然、昔愛した男が借金まみれで首が廻らなくて、自分に拳銃を向けてきたらどうします?
しかも、根が小心だから目の前で失禁してるし、かなり不衛生で異臭も放っているかつての恋人。
そんな加持に積年の月日も恋焦がれ、愛されなくても良いからせめて恨んでいて欲しいと願う湊。
湊のそんな切ない心情は、不器用とはいえ彼の行動の端々から読者には十分に伝わってるのに、
加持は何故か気づけない…基本的にへたれで人生に余裕が無くて精一杯な人間ですからね…。
この小説は、そんなダメンズな主人公(なんだな、実は)を許容できるか否かで判断が分かれそう。
『今宵、天使に~』以上に、ある意味で読者のキャパシティが問われる人物設定になっております。

時折挿入される往年の回想シーンから、ある女性の影と二人の間の不穏な空気が垣間見れます。
しかも、加持の借金地獄の直接の原因となった男と彼の関係も、語られてない秘密があったり…。
主人公の加持は、自身の同性愛嗜好に対する「恥」の感覚を拭いきれない弱い人間ですからね。
この不幸というか不運というか昏さの原因は、やはりこの加持という人間の弱さにある訳でして。
共感しづらい人も多いと思いますが、私はこの独特のジュネっぽさに弱いので、号泣しましたよ。
私がBL小説にはまったのは、こういう孤独で脆弱な人間が成長していく展開を渇望してたのだ。
昨今の嗜好品として楽しいBLも好きですが、心を満たされ命の活力となるBLも残って欲しいです!

この作品は、文章も最近の英田さんとは少し違いますよね?やけに比喩表現の多用が目立つ。
エンターテインメント系のキャラクタ小説というよりは、一般文芸作品に近い文章だったと思います。
そういう意味でも、感慨深い作品ですね。

別CPの「夏の花」も後日譚の「春宵一刻」も語りたい事は山ほどありますが、長くなるので割愛。
「すべてはこの夜に」のクライマックスからまる4年(5年?)、ようやく続きを読めた私は幸せです♪
本当に本当にありがとうございました!ご馳走様です♪

<作品データ>
・英田サキ『すべてはこの夜に』(海老原由里・画、笠倉出版社クロスノベルス)2007.10
すべてはこの夜に (CROSS NOVELS) すべてはこの夜に (CROSS NOVELS)
英田 サキ (2007/10)
笠倉出版社
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ちなみに、このメインCPのキャラ設定は誘い攻め×へたれ受けだと思うのは私だけでしょうか?
あと、雑誌掲載時の挿絵担当が思い出せなくて、今とても気になり中…海老原さんじゃ無い筈だ。
『今宵、天使~』はヤマダサクラコさんで、お蔵入りになった「傷痕」は宮本佳野さんだったけど…。
うーん、うーん、雑誌のBNが見つからないんだよなあ。
[ 2007/10/11 22:41 ] novel BL | TB(4) | CM(4)
こんばんは!ゆちゅ♪さん。
コメント&TB(&メールも)ありがとうございました♪
私も別にJUNEの愛読者という訳では決して無かったのですが(この作品が掲載されていた号と『今宵、天使に~』の前編が掲載された号しか買ってませんでしたし)、当時は榎田さんの魚住君シリーズにハマったばかりの頃で、BL小説読みたいけど何を読めば良いのか分からず、手当たり次第に小説雑誌を買って作家を自分なりに発掘していたんですよね。
英田さんは大型新人という扱いで掲載されていたと思うのですが(そういえば、吉田ナツさんもいたような?)、ベテラン陣営の作品群よりずっと面白く感じられて、ここから英田さんの作品を追いかけるようになりました。
(と言っても、当時は単行本は一本も無かったのでオンライン小説を貪るように読んでいたのですがw)
とまあ、再三語ってますが私的に英田さんの作品の原点だったんですよね、このお話。
しかも、未完としか思えない終わり方のアレなまま4年…。
私は、物語としてはどっちに転んでもアリだったのですが、こう結果が見えない状況が何とも辛かったデス!
加持のようなどうしようもないタイプの受けが主人公というのも、斬新な感じで心惹かれましたし。
(そういえば、今に至るまで加持並に底辺でギリギリな人物像の受けって見たこと無いなあ…攻めなら木原さんがもっと手酷いの書いてた筈ですが…)
この作品は、語り出すと止まらなくなる位大好きなので、コメントレスもこんな感じで暑苦しいですねー。

「夏の花」も号泣しましたよ。
しかも、私は一話→三話→二話の順に読んでしまったから、結果が分かっているが故に、二話を読み進めるのがしんどかったです。

萌えと言うより心が潤って満たされる作品でしたよね。
マイ名作BLリストにまた一つ、作品が増えました♪

ではでは。
[ 2007/10/31 22:19 ] tatsuki [ 編集 ]
tatsukiさん こんばんは~!

今回はホントに出遅れましたがそのおかげでいいこともあったし、なにより胸に迫る良い作品でした~。
tatsukiさんの感想を読んでどうやら泣きのツボが違ったらしいことに気付きましたが(笑)、加持も嫌いではないですよ~。
私はもともと耽美とか悲恋とかのいかにもなJUNE的な世界に縁遠い人間なもので、あの結末のまま終わりでなくて心底ホッとしました。…とおもったら武井と亮一でやられてしまったわけですが(T∇T)
でもやっぱり読めてよかったです。

しかし今日は気分直しに読んだ触手えろほん(笑)でまた泣かされてしまったので、ホントに泣きっぱなしの一日でしたよ~(┰_┰)
結局何読んでも泣いてるんですけどね…お手軽なんですよね。
いや、さすがに泣きながら感想書いたのは初めてなんですが!

また後日TBよろしくお願いしますね♪
[ 2007/10/31 00:03 ] ゆちゅらぶ♪ [ 編集 ]
霖雨さん、こんばんは!コメント&TBありがとうございます♪
そして、雑誌掲載時の情報まで…私も目の前の箱使えって感じですな(笑)。
確か雑誌の時のほうが、ガサガサ系の暗めのイラストだったと思ったのですよー。
海老原さんは、整い過ぎてて私的にナンカちが~う感じなのでした。

この作品は、本当に長らく続きを切望しておりました。
我慢できなくて、1話から3話に飛んじゃいましたしね…ちょっと、後悔しましたが。
多分この時の「小説JUNE」は榎田さんの眠る探偵シリーズ目当てで買ったと思うのですが、そちらよりもこの小説に心惹かれて、ココから私は英田さんを追いかけるようになりました。
本当に個人的なハナシなんですが、ソレゆえとっても思い入れの深い作品でして…。
久々に小説読んで、恥ずかしながら泣きまくりました。

あ、雑誌は小説誌だと取っておくのですよねー、シャレとか小説ディアプラスとか。
コミック誌は、私も直ぐに処分しちゃいますよー。
ではでは!
[ 2007/10/13 20:14 ] tatsuki [ 編集 ]
tatsukiさん、こんばんは!

表題作ラストは、ページをめくった後、しばらく固まってしまいました。ここで終わりかー!?と(泣)
その状態で4年間待たれたtatsukiさんは凄すぎます…!

加持はダメダメな受でしたが、その方向が嫌いではないダメさだったので、私は許容範囲でした。でも許せない人は少なくなさそうですよね…。

検索してみましたら、英田さんの情報ブログが引っかかりました。
2003年の小説June年6月号掲載で、挿絵は貴志礼子先生だそうです…ってtatsukiさん、雑誌も所持していらっしゃるんですね。かさばるので私は雑誌は処分してしまいがちです…。
[ 2007/10/12 21:36 ] 霖雨 [ 編集 ]
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