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DEAD SHOT 

たとえ世界の半分が構造的に飢えているにしても、我々が出来ることは殆ど何もないのでしょう。
フィクション世界の彼らなら、何か一波乱起こしてくれるのではないかと期待していたのですが、
ユウトもディックもコルブスも、自分のコトで精一杯だったみたいで…まあ、等身大に生きてました。

てことで、『DEAD LOCK』シリーズ最新刊にして最終巻の『DEAD SHOT』、昨日読了しました。
相変わらず、自分の職場には入荷が無かった訳ですが(勿論、他のキャラ文庫は入荷してます)、
ははは、こんな不遇にも慣れました…T間書店は、きっと正面から私と敵対したいのでしょう(笑)。
受けて立つぜ、こん畜生!!(←かなり素が出てます…本当、スイマセン)

いやしかし、『エス 残光』の時も感じたのですが、シリーズの終わらせ方がかなり強引な力技。
結末自体は、明るい未来を予見させる素敵な関係に見えましたが、物語進行の早いこと、早いこと。
コルブスの描写やコロンビアのキャンプシーンには、もっとじっくりページを割いて欲しかったかな。
このテンポだと、今回の肝であるコルブスに対するユウトの戸惑いやシンパシーが感じ難いです。
大好きなシリーズで読後も良くて楽しかったのですが、やっぱり少し何処か勿体無い印象が…。

さて、今回のメインディッシュはテロリスト主犯格(?)であり、ディックの宿敵であるコルブスです。
彼の精神構造については私は何も語る術を持ちえませんが、彼のような境遇は多分珍しくない筈。
今回の舞台である中南米は勿論、アフリカや東・東南・南アジア、中東、バルカン、ユーラシア、
そこでは今でも我々の想像を絶する境遇の中、生き伸びる為の残虐行為が半ば日常化している。
平和国家を謳っている筈の日本に住んでいると、そんな世界に対して感覚が鈍くなりがちですが、
この日本ですら(or日本だからこそ)、世界の半分の貧困に間違いなく加担している側なのですヨ。

ちょっとお話がシビアになってきましたね…軌道修正します。
さてこの作品、コルブスの行動やラストのオチを知ると、裏のテーマの存在に気づかされます。
それは、即ち名づけ行為or署名…コレは自身をアイデンティファイするために実は大変重要です。
あの『フランケンシュタイン』や浦沢直樹さんの『MONSTER』なんかも、コレがメインテーマでした。
生まれながらに名前を与えられなかったクリーチャーが、呼び名を求めて彷徨い続ける物語。
ディックも一歩間違えば(ユウトに出逢わなければ)、アチラ側に陥っていたんじゃないでしょうか?

そして、紆余曲折を経てようやく結ばれたユウトとディック、彼らの人生は始まったばかりです。
あと100余年、末永くお幸せに暮らして下さいませ♪怒涛の展開の全3巻、ご馳走様でした!
(尤も、ピザとフライドチキンの食生活では、100年どころか50年だって怪しそうですが…)

<作品データ>
・英田サキ『DEAD SHOT』(高階佑・画、徳間書店キャラ文庫)2007.6
DEADSHOT―DEADLOCK3 DEADSHOT―DEADLOCK3
英田 サキ (2007/06/23)
徳間書店
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[ 2007/06/27 19:53 ] novel BL | TB(5) | CM(8)
こんばんは!kifuさん。
コメント&TBありがとうございます♪

キャラ文庫は、英田さんだけ入ってこない現状と言うのが本当に納得出来ません!
ウチの職場はBLに弱いので、K川なんかは富士見とタクミ君が辛うじて入荷するくらいなんですが、
逆に言えば、一番女王様気質なレーベルだって、刷りの多い新刊は入荷するものでして…。
キャラ文庫は、通常他の新刊ならちゃんと入荷してるので納得出来ないんですよー。
英田さんだけ、前回に引き続き今回も来なかったデス。

そうそう、名前って呼ばれなければ結局意味が無いんですよね。
そういう意味で、刑務所時代にユウトに呼ばれた「ネイサン」という名前は勿論、
事件の過程でユウトはちゃんと彼の「コルブス」という名を辿ってくれたし、
ユウトの存在が、彼にとって何らかの救いを見出せるモノであったと信じたいトコロですよね。
多分、重要なのは愛称でも仮名でも、ソレが呼び名があるということなんじゃないでしょうか?
(実は、本日読んだBL小説もココがポイントだったので、ちょっとびっくりしておりますw)

私は、短気(&移り気)なので基本的にズルズル続くシリーズBLは好きじゃないので、
英田さんは、ここが終わりとゴールを予め設定してくれるのでそういう点もお気に入りなんですよ。
が、この作品は登場人物一人一人が大変魅力的に描かれてあるので、急ぎ足な展開が逆に、
ちょっと勿体無いなあ、なんて思ってしまったのです(笑)。
要するに、一種の贅沢病なんでしょうネ。
ではでは!


[ 2007/07/02 20:53 ] tatsuki [ 編集 ]
tatsukiさま、こんばんわ。

『DEADSHOT』、書店で見かけないですね。売れてしまったのか、仕入れないのか。確実に入手するためにネットで買っているのですが、そうなると発売日を過ぎて書店で見かけた本が来ていないと、うずうずしてしまいます。発売日にいけないときは、売れてしまうこともあるんだからさ、と自分を慰めたりもするのですが。

それはさておき。たしかに性急に終わっちゃったかもしれないですね。BLって総じて展開が速いですよね。やっぱり早く終わらせるようにいわれるのかしら? この市場はあまりシリーズで長くひっぱらないので、淋しいです。

コルブスに本当の名前のないことは、彼の空虚さをいっそう際立たせている感じがしました。そういう意味では、ネイサンが本当の名前になってもよかったんですものね。

TBよろしくお願いします。
[ 2007/07/01 23:06 ] kifu [ 編集 ]
こんばんは!霖雨さん、ハスイさん、コメント&TBありがとうございました♪
そして、昨日は謎の睡魔に勝てず、早々に寝てしまったのでお返事できず終いでした…。

>霖雨さん
コルブスの人となりを考えますと、やっぱりあの文量(描写量)では勿体無い感がありますよねー。
私は、この作品に対してあまり集中して読んでいなかった自覚があるので、その所為かも知れないとも思っていたのですが、他の方の感想でも展開が早いという指摘を見かけましたので、やっぱり皆さん何がしかそのような感覚を受けちゃう部分があったのでしょう。
とっても面白いシリーズだったから、余計に「ソコモット詳シク!」と欲望が無限に増殖してしまうんでしょうね。

そして、ディックとロブが対峙すると、ひたすらディックが拗ねていそうですよね(笑)。
ロブは余裕で持って、ディックを言葉で苛めそうな気がします♪

ではでは!

>ハスイさん
いつも殴り書き記事なのは、間違いなく私の方ですよ(笑)。
いつもいつも、ダメダメにズレた感想ばかり仕上げているような気がします…コレでも日々精進しているつもりなんですが…。
とまれ、今回の感想は内容は兎も角も、文量的には理想的に仕上がったので、ソレだけは満足してます♪
私の駄文を長々と読むのは拷問に等しい所業と言う自覚があるので、短く纏める努力をしているのですが、作品によってはただひたすらズルズル延びちゃうこともありまして…。
不器用なので、適量な記事を仕上げることすらままなりませんヨ(笑)。

私も、実はハスイさんの記事にコメント残すつもりだったんですが、また先を越されてしまいました。
後ほど、こちらからもお邪魔させて下さいね♪
ではでは!
[ 2007/07/01 20:24 ] tatsuki [ 編集 ]
tatsukiさん こんばんは!

今回もまた興味深い内容で感想を上げて下さってありがとうございます!

いつも感情で突っ走った感想を認めてしまう私は、tatsukiさんの冷静で理性的な文章を拝見すると、妙に落ち着きます。

人様の感想を読む事で、新たに何かが見えてくることがあるのですが、名づけ行為or署名についての推察も興味深く拝見させて頂きました♪

tatsukiさんの感想に比べると、大変に稚拙な殴り書き文で申し訳ありませんが、TBさせて下さいね!

ではではまた~
[ 2007/06/30 20:43 ] ハスイ [ 編集 ]
tatsukiさん、こんばんは!

>コルブスの描写やコロンビアのキャンプシーンには、もっとじっくりページを割いて欲しかったかな。
同感です。もう1冊追加してでもいいので、ユウト拉致後の話はもっと書いてほしかったです。

1・2作目ではディック×ユウトを応援していたのですが、3作目のロブを読んでいると、ロブ×ユウトでいいじゃないかと思ってしまいました(笑)
魅力的な脇役という存在も困り者です。
しかし、ディックとユウトとロブの3人でお茶ということになったら、どんな空気が流れるんだろうと、脈絡のないことを考えてしまいました。ディックとロブの間には微妙な雰囲気になると思うのです…。

TBさせていただきますね♪
[ 2007/06/29 22:07 ] 霖雨 [ 編集 ]
こんばんは!ゆちゅ♪さん、mimuさん。
お二人の感想が嬉しくて、早速コメント&TB失礼しましたー♪

>ゆちゅ♪さん
『MONSTER』は雑誌でずっと追っ掛けていたのですが、最終回だけ読み逃してしまって仕方なく最終刊だけ買ってしまった記憶があります(笑)。
浦沢先生だから、てっきりあっさりヒロインとくっつく最終回と思いきや、ラストがあまりに801的なソレだったので仰け反った記憶がありますヨ!

>則ち「ユウトの友達であるネイサン」ですね。

そうですね、この切ないシーンも重要な名乗りの一幕でしたよね。
私はコルブスが事件で鴉座を見立てようとした辺りから、多分そういうコトなんだろうと予測してたのですが、改めてゆちゅ♪さんのご指摘でコルブスは「ネイサン」とユウトに呼ばれることで満たされたんだなあという事実に気づきましたヨ。
萌えを共有できるって本当に素敵ですね♪コメントありがとうございました!

>mimuさん
あはは、やっぱりちょっと展開が早かった気がしますよね(笑)。
ディックって思えば、2巻以降は裏側に潜っちゃっているので、登場シーン自体が非常に少ないですもんね…。
自ずと彼の心理的変化は読者に伝わる筈も無く…。

そういえば、ロブ贔屓のmimuさんの感想を読んで思い出したのですが、ロブとコルブスを足すと丁度『羊たちの沈黙』シリーズのレクター博士に通じるような気がしてきました。
ユウトは差し詰めクラリス?(FBI捜査官だしね…一応…)

でも、ラストは幸福をイメージできるモノだったので、その辺は私も大満足です♪
(でも、二人とも暫くは無職なんでしょうかね?w)
ではでは!
[ 2007/06/29 19:54 ] tatsuki [ 編集 ]
こんにちは、tatsukiさん。

やはりちょっと早い感は否めませんでしたね。
ユウトとコルブスもですけど、復讐を生きる糧にしてきたディックがコルブスの死をどう受け止めてどう変化したのか、そのあたりももっと知りたいなと思いました。

>名づけ行為
いつもながらの深い洞察に「なるほど!」と手を打ちました(笑)

なんにせよ、幸せな未来を予感させるラストで良かったです。
TBよろしくお願いします。
[ 2007/06/29 13:30 ] mimu [ 編集 ]
tatsukiさん こんにちは!

あ~、正直言うと敵対する相手が死んで終わり、二人は再会してハッピーエンドというまるきり「エス」を踏襲する展開には少々落胆した感もあるのですが、コルブスは最後はこれしかなかったかなと思いますし、なかなか彼としても満足のいく幕切れだったかもと思っています。

コルブスとディック(仮)、結局二人とも本名は作中に出てきませんでしたね~。
tatsukiさんの解説、とても興味深く、納得しちゃいました。
コルブスは死に際友達だと認めたユウトに名前を呼んでもらうことでようやく求めていた自己を確立できたんでしょうね。
則ち「ユウトの友達であるネイサン」ですね。

様々な偽名やコードネームを使い分けるディック(仮)が最後共に生きると決めたユウトにだけ真実の名を囁く、というのも象徴的だと思いました。
まあ彼の場合ディックが似合ってるというか…今更ゲーリーだったりサムソンだったりしたらちょっとショックです…なんとなく(笑)

気付けば長々とすみません(>_<)
また後日TBに参りますのでよろしくお願いします~♪
[ 2007/06/29 12:02 ] ゆちゅらぶ♪ [ 編集 ]
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DEADシリーズ完結編です。『DEADSHOT』、よかった。よかったです・・・。ほぉお(魂の抜ける音)。『DEADLOCK』は、おお、こんな骨太な作品が現れた、今後が楽しみだとわくわくし、第二弾の『DEADHEAT』は、ああ、盛り上がってきたわ、コルブスって一体何なのかしら....
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