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オスマン帝国 

はい、オスマン帝国史ですよ…本当に久しぶりに読み返しました。
尚、この新書はオスマン帝国史の概説書ですが、単純に読み物として面白いのでオススメです。
興味をもった方は、是非!

で、肝心のイェニチェリですが、先日読んだ小笠原さんのコミックでは少々誤用しております。
確かに彼らはトルコ屈指の精鋭常備軍部隊ですが、実は歩兵のコトを指すみたいなんですよ。
同作品のジェマルはどう見ても(重)騎兵にしか見えませんから、イェニチェリとは呼べません…。
但し、奴隷上がりの軍司令官(ベイレルベク)というのは、実力主義のこの帝国で実存します。
(ちなみに、エジプトには奴隷王朝であるマムルーク朝もありました…言葉通りの奴隷王です)
私の推理するところでは、ジェマルもイザークもスルタンの小姓上がりの元奴隷なんでしょうね。

一方、ニコライデスも恐らく小姓で、しかもスルタンの私室(ハス・オダ)の最高位職にあたるかと。
但し、彼の場合は名前と「裏切り者」という蔑称から察するにギリシア(ローマ)の貴族or商人出?
どうも、作中の都はイスタンブルのように思われるので、当然東ローマ帝国は滅亡してる筈です。
(注、コンスタンティノープル陥落はメフメット二世時代の1453年)
まま、この作品は歴史ファンタジーなので、あまり史実と照らし合わせても仕方ないのですが…。
加えて、彼の陰謀めいた動きはウィーン包囲(1529)やレパント海戦(1571)であまりに有名な、
スレイマン一世の愛妾ヒュッレム(ロクゼレナ←ロシア系の女奴隷)辺りをモデルにしてるかも…。

ところで、小姓にしろ奴隷にしろ、現在の我々がイメージする語義とは異なっているみたいです。
小姓は見目麗しい子が、主にイェニチェリ用にデウシルメで徴兵された子達から選出されますが、
(他にも、カプクル<奴隷>として購入された者、戦争捕虜、帝国内外からのスルタンへの贈り物、
大官たちから没収された財産に含まれていた者、反乱者の子弟で奴隷とされた者、
近隣の王侯の子弟で人質として送られた者等なども含まれます)
いずれにせよ大出世コースなので優秀でなければ務まらず、コネも殆ど使えないシステムでした。
むしろ、オスマン帝国のスルタンは旧勢力の力を削ぐためにあえて奴隷の登用を促進させてます。
可愛いだけでもどうにもならないし、バッグボーンも機能しない完全実力主義社会に徹してますネ。
(リアリストの典型・マキャヴェリなどは、そこに一種の政治の理想を見ていたり…)

そういえば、コミックの方ではレオナール側は地中海沿岸の要塞とされておりましたから、
やはりスレイマン一世時代がモデルかな?(しかし、となると十字軍時代とは時代がずれます)
ちなみに、スレイマン一世はそれこそお気に入りの宮廷奴隷を大宰相にまで抜擢したスルタン。
(このイブラヒムという方は、実際大層優秀な忠義に熱い人物だったらしいですヨ)

さて、またイェニチェリに話を戻しますが、私は実はこの部隊にはあまり萌えません(笑)。
確かに、征服地の(主に)キリスト教徒の青少年を徴兵するデウシルメは奇妙で面白いです。
しかも、全盛期のオスマン帝国における彼らの戦闘能力は群を抜いていて本当に素晴らしいです。
が、何と言うか彼らは武人というより精密機械といったようなイメージが私の中でありまして…。
人間味が無いというか…。

とはいえ、これだけではアレなのでせっかくですから私の方でも萌えを一つ提供させて下さい。
私的にオスマン帝国最大の萌えは、セリム一世(冷酷者)VS.シャー・イスマーイル王子
このシャー・イスマーイルは、イランのシーア派サファヴィー朝のリーダーで魔性の美少年♪
曰く「余りに美しく、邪悪なものを感じさせるほどだ」とか(注、勿論私の言葉じゃありません)。
この王子が、帝国周辺(内部も)のシーア派勢力にプロパガンダを送って帝国に対抗します。
この方の魅力的なプロパガンダが帝国を揺るがす程になり、セリム一世はシーア派大粛清を断行。
それ故、彼は冷酷者として後代の歴史に名を残します(軍事的天才でもあったらしいのですが)。
この二人が直接対決するのが、チャルディランの戦い(1514)、件のイェニチェリが大活躍、
元より軍事動員力にも大差あったため、イスマーイルは辛くも敗走、が、その後も小競り合いが…。
いずれにせよ、大国オスマン帝国を前にサファヴィー家側は常に劣勢を強いられるのですが、
それでも、シャー・イスマイールの為に武装蜂起する紅帽派(クズル・タッジ)は後を絶たず。
ね?ね?このシチュエーションは萌えませんか?私はどっちがどっちでも美味しいです♪

<作品データ>
・鈴木董『オスマン帝国』(講談社現代新書1097)1992.4
オスマン帝国―イスラム世界の「柔らかい専制」 オスマン帝国―イスラム世界の「柔らかい専制」
鈴木 董 (1992/04)
講談社
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うぅ、歴史の叙述って思いの外難しいです…故に、メモは割愛。
気になる単語がありましたら、ウィキペディア辺りで検索してみて下さいませ。
[ 2007/04/17 01:17 ] non-fiction | TB(1) | CM(2)
こんばんは!ゆちゅ♪さん。
只今、十字軍の本を読んでキリスト教世界からの視点も勉強中デス。
(でも、コチラの本ははっきり言って面白くないのです!)
来週早々に、惣領さんの『チェーザレ』新刊も発売されるらしいので、
いっそのこと地中海史を洗いなおしてみようかなと、目論んでいます。
私はいつものことなんですが、ハマると徹底して調べてみたくなる悪い癖がありまして…。

ご紹介頂いた「イスラーム世界の少年愛」のウィキも、とっても面白かったですよ。
(テキストも膨大ですが、画像が多いから重いんでしょうかねえ?)
私は日本の男色史関連本は実はそこそこ所有しているのですが(笑)、
イスラム関連のその系統のネタは殆ど初めてだったので、興味深く読ませて頂きました。
BLのアラブモノとはまたちょっと…というか、全く別物ですしねえ(笑)。
まあ、コレはコレとしてネタとして面白いとは思うのですが。

最後になりましたが、こんなマニアックな記事にコメントありがとうございます♪
ではでは!
[ 2007/04/21 21:41 ] tatsuki [ 編集 ]
tatsukiさん こんばんは♪

オスマントルコとかって今まで全く目を向けていなかったのですが、興味を持ち出すといろいろ面白いですよね~!
イェニチェリもウィキでちょっと見ただけでも興味深かったし。
しかし見出すとウィキサーフィンしてしまうのでキリがなくて(T∇T)
携帯だと容量の壁に阻まれて満足するとこまで見られませんしね。

結局「イスラーム世界の少年愛」はまだ見れてません…。
そして田懸神社からどんどんいろいろ辿ってったらわりとエライことになりました(笑)
世の中にはまだまだたくさん知らないことがありますよね…(≧∀≦)
[ 2007/04/21 01:20 ] ゆちゅらぶ♪ [ 編集 ]
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小笠原宇紀さんの新刊です!十字軍時代をベースに起こした歴史ファンタジーみたいですヨ。本来なら、キリスト世界VS.イスラム世界というかなりシリアスな設定図式な筈なんですけどね…、BL的サービスシーンが旺盛で、
[2007/04/17 01:26] la aqua vita
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Author:tatsuki
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