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真夜中クロニクル 

少年期、青年期、壮年…まではいかなかったのでさしずめ大成期かな?
受け→攻め→受けと視点を切り替えながら、甘く幻想的に描いた二人のライフストーリー。
3つのクロニクルを象徴的に扱う手法は、映画『ニュー・シネマ・パラダイス』を彷彿させる。
殊に攻め視点の青年期の退屈さは、まさに同じ轍を踏んでいるとしか思えないくらい相似だ。
一方、引きこもりのニーナが何とか外へ出ようと葛藤する姿は『海の上のピアニスト』のよう。
よって、この作品はジュゼッペ・トルナトーレ監督作品への強いオマージュを感じるのである。

この上なく気に食わない登場人物がメインで君臨しているのに、面白い作品なのである。
さよう、私はニーナの光(太陽)そのものである真下陽光という年下の恋人が大嫌いなのだ。
そのませた生意気な物言いも子供なら我慢出来たが、出来すぎのROVEレター以降が最悪…。
筆まめなのか、一途に誠意と愛情を目一杯沁み込ませたメールや手紙を送る姿が特にイヤ。
ラブレターなら頑ななニーナも絆されてくれるかもしれない、という計算が透けて見えるのだ。
元々年下攻めは苦手なんだけれど、年下の癖に搦め手で口説こうとする姿は更に癪に障る。
腹立たしいことこの上ないが、私じゃなくてニーナが選んだのだから仕方無いんだけど。

凪良作品は、このように私の醜悪な気持ちを素っ裸にしてしまうから怖ろしい。
読んでいくうちに流れ込んでくる感情移入とは別個の感情や思考を、つい垂れ流したくなる。
そして、己が主人公だったら拒絶するのかできるのかをグルグル考え込んでしまうのだ。
他のBL作品では決してありえないような感情の暴走が起きる…萌えの次元とは無関係に。
この作品にしても決して手放しで好きとは呼べないし呼びたくないけれど、面白いんだよね。
最後の最後で完敗するのが、本当に悔しい。

この作品の最大の魅力は、何と言っても唐崎監督に尽きる。
ニーナの都合の良い男役を演じ続ける陽光の優しさは、二人の恋の最大の障害だったのだ。
良くも悪くもニーナの感情を逆なでさせるようなトリック・スターが、彼らには必要だった訳で。
遅ればせながら登場してきた当て馬と呼ぶにはあまりに濃い男の存在感が、良いスパイス。
二人の世界は二人だけの世界にとどまらなくなってしまってからが、俄然楽しいのである。
それは、あらゆることに言えるけれど。

<作品データ>
・凪良ゆう『真夜中クロニクル』(小山田あみ・画、大誠社リリ文庫)2011.4
真夜中クロニクル (リリ文庫)真夜中クロニクル (リリ文庫)
(2011/04/12)
凪良 ゆう

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唐崎監督のイメージはジャック・ニコルソン。
陽光は何故かメグ・ライアン(笑)。
……ニーナはイングリット・バーグマンでいいか。

そういえば、陽光の芝居もニーナの音楽にも何故か全く食指が動かない…。
[ 2011/04/20 04:48 ] novel BL | TB(1) | CM(0)
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la aqua vita 真夜中クロニクル
[2013/04/22 16:02] sac louis vuitton
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