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嘘つきは紳士のはじまり 

ゲイにせよヘテロにせよバイにせよ、かけがえのないパートナーと付き合う矛盾は常に存在する。
既婚者であれ独身者であれ、自他双方に忠実/誠実に生きるというのは何処か無理があると思う。
加えて、社会的通念や制度や世間の眼もあるから、我々が自由な恋愛を謳歌するのは案外厳しい。
最近立て続けに読んだBL作品は、いずれもこの“矛盾”と自由恋愛のリスクを突き詰める話だった。
他作品が相手に誠実と覚悟を求めるのに対し、この作品は一貫して自分も相手も“欺く”話である。
“嘘”をつき続けることで自己の欲望に忠実に、複数の相手に誠意を貫く異色の顛末が面白かった。

子持ち既婚者の癖にゲイで、己の生徒に手を出すいけ好かないWASPを憎めないのは訳がある。
彼の不実は一貫して不実故、そういう意味では逆説的に公明正大でフェアな男でもあるんだな。
彼の嘘には緩衝材のような効果があって、彼の相手が抱えている“矛盾”を吸収してしまうのだ。
最後は彼の浮気が免罪符となり、相手の側にとって都合の良い逃げ道を用意している側面がある。
別に浮気や不倫を正当化するつもりはないけれど、この話では彼の浮気行為がBL的肝なんだな。
彼の浮気には通俗的イメージとは異なる“意味”があるから、凄く面白い作品に仕上がっている。
ラブコメディというよりは、ヒューマンコメディといった按配。

表紙の二人の関係は最後まで平行線のままで、だから割と“長く”続いているんだと思う。
どっちも負けていないし、どっちも落ちていないし、最後の最後までクールで喰えない二人だ。
今後も二人の間に波乱は起きないだろうし、だからこそパートナーシップを維持できるのだろう。
ハスキンス教授も、ジョナサンも、教授の奥さんもリスク込みの自由を選んだ人物なんだと思う。
自由とは選べる人間だけが得られるのではなく、何をおいてもソレを求め続けるから得られるモノ。
立場や境遇や性癖を逃げ道にせずに、嘘をつき続ける教授はだから非常に紳士的なのであろう。

<作品データ>
・松尾マアタ『嘘つきは紳士のはじまり』(茜新社EDGEコミックス)2010.8
嘘つきは紳士のはじまり (EDGE COMIX)嘘つきは紳士のはじまり (EDGE COMIX)
(2010/07/23)
松尾 マアタ

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過去のダニエルに纏わるエピソードが、実に『モーリス』的だ(笑)。
ポールの本命は彼にあったのかもしれないけれど、彼に選ばれなかった時点で終わったのだろう。
ダニエルの後の苦悩は自業自得であるが、いつか彼が幸せになると良いなあ、と思う。
教授との轍を踏まえて、次は勇気を出して己に正直に生きれると良いね。
[ 2010/08/11 22:28 ] comic BL | TB(0) | CM(0)
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