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言ノ葉ノ世界 

近頃の私は、『保健室の死神』という少年ジャンプ掲載作品に夢中である。
己の特異能力に絶望し闇を知り尽くしたであろうハデス先生が、人の心に巣食う“病”を治す物語。
かつての仲間や生徒たちや可能性を信じて、異形な自分と真摯に向き合う彼の姿が胸を打つのだ。
今回ご紹介する砂原さんの言ノ葉~シリーズと、テーマ的にも結果的にも重なる部分が多いと思う。
つまり、私の弱点である。

以下は、私が大、大、大好きなそんなハデス先生のモノローグからの引用。

ここがあの時の
夢の世界と同じ
構造なら

何か脱出するための
法則があるはずだ…
急いでそれを探さなければ



言ノ葉の能力も同様、たとえその構造を解明できなくとも魔法を解く法則は物語内にある筈だ、と。
雑誌で『言ノ葉ノ世界』を読んでからほぼ一年、私はことあるごとにこの物語の法則を考えていた。
書き下ろしの「言ノ葉ノ光」は、そんな察しの悪い読者=私に対する著者の解答編だったように思う。
(ゲンミツに言うと、私が納得できなかったのは『言ノ葉ノ花』の都合の良い顛末の方だったのだが)

それにしても、このスピンオフは何故生まれたのだろう…?
結論を先取りすると、作中に登場するとある中年のホームレス救済する為だったようにも見える。
前作の主人公の余村にしろ、今回の仮原にしろ、彼を救う為に配置された魔法使いだったのかも。
そもそも、主人公の苗字に“余”や“仮”って何処か不安定っちゅーか実体の希薄さを感じるのよね。
私は“~世界”が先だったから余計なんだろうけど、件のホームレスこそ真のヒロインに見えるのだ。
囚われの彼を救う為にまず“~花”のルートを用意したけれど、レイヤーの壁は越えられなかった。
そういう意味では、パラレル世界は現実の“彼”を救う手立てとしては不十分かつ、弱いんだと思う。
一方の仮原ルートは、同一次元で存在している分“彼”の人生に干渉する確率が飛躍的に上がる。
但し、いずれの物語をトゥルーとするかは読者次第だろうし、この問いに絶対的な正解など無い。
しいて言うなら、(ルートが)たったひとつじゃないからこそ可能性は無限に存在するんだろう。

あまりにホームレスのインパクトが強いので、彼よりの話になっちゃったなあ。
私は受けと通じ、受けに関わり続ける限り、踏んだり蹴ったりでロクな目に合わない攻めが大好物。
畢竟、仮原というへそ曲がりと純真な心を併せ持つ情緒不安定な攻めが愛しくてしょうがなかった。
彼は露悪的に振る舞い、老婦人を騙した詐欺師だと己を諌めるが、本当はどうだったんだろう?
案外、肝の据わった老婦人の方が“繊細”な仮原の心を手玉にとっていたように見えなくも無く(笑)。
いずれにせよ、人の言葉に耳を傾けられる能力は“美徳”の内に入れて良いと思う。

<作品データ>
・砂原糖子『言ノ葉ノ世界』(三池ろむこ・画、新書館ディアプラス文庫)2010.6
言ノ葉ノ世界 (新書館ディアプラス文庫 240)言ノ葉ノ世界 (新書館ディアプラス文庫 240)
(2010/06/10)
砂原 糖子

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保健室の死神は、いずれ独立エントリー立てたい(くらい好きな)ので今回は触りだけ。
“信じる”ことがテーマと言えば、来月は榎田さんの交渉人シリーズが発売予定にありますね。
はてさて、芽吹は何処の地平にたどり着くのでしょうか?
コチラも今から楽しみ~♪
[ 2010/06/14 01:43 ] novel BL | TB(2) | CM(2)
こんにちは!yoriさん。
コメントレス遅くなってしまいました~。
後か先かは兎も角、砂原さんの中ではほぼ同時進行的に余村とアキムラの2ルートは構想にあったんじゃないのかなあ、と思ってます。
あえてパラレルで設定を繋いだということは、そういうことだたんじゃないかなあ、と。
こういう設定のBLは他に円陣闇丸さんの『VOICE OR NOISE』しか思いつかないなあ。
もし、未読でしたら是非(あ!王子の箱舟でも良いかな?)
どの道“可能性”の物語なんで、いかに読み解くかは読者次第で良いんだと思います。
だから、以上はあくまでtatsuki読み(笑)。

満天星は、仰るとおりでございます。
攻めが、受けがというより作家が作家を書く(入れ子)物語の顛末として、変わった結果を導いているなあと感じた次第です。
神江さんはいつも私も初読では良い話だったけど物足りないなあ感が強いのですが、折にふれ再考することが多いから自分でも不思議です。
あと、作中のご飯が美味しそうなのが魅力的。

本日紹介した佐田さんもオススメしたいようなそうでもないようなと言った按配なのですが(そもそも辛口エントリーだしww)、多分yoriさんも微妙な感触を抱くかもしれない。
むしろ、えれなさんの能舞台モノ未読でしたら、読んでー。
こっちは、BBN新刊も含めて文句なしに大好きですよー。
ツィッタでゴニョゴニョ言ってましたが(笑)。

では!
[ 2010/06/17 10:59 ] tatsuki [ 編集 ]
先にTBだけ送ってしまいました~。

「花」の方がパラレルだと捉えるtatsukiさんの観点はとても面白いと思います!もちろん「世界」を先に読んだからというのもあると思いますが、仮に「世界」→「花」の順番だったとしても物語としては成立していると思います。「花」の顛末が悲劇になる点だけは心地が悪いですが(笑)
ホームレスの彼が仮原にカマを掛ける場面を読んでゾッとしたのですが、仮原を含めた物語世界の構造を、一番理解していそうな彼は、もしかしたら本当に「始まり」の人物だったのかも。
「心の声が聞こえる」=「美徳」だという言葉に目から鱗です。素敵な捉え方ですね、私もそうありたいっ!

そして「満天星」をおススメ頂きありがとうございました!
ちょっと辛目な思いを攻めに抱いてしまったのですが、「作家として珍しい立ち位置の攻めがいるよ~」ということを教えてくれたのかな?と思って感想を拝読して、「無職攻め」という言葉に爆笑しました(笑)でも呟きを拝見したら、もしかしておススメ理由の本意ではなかったのでしょうか?別の作品を取り上げることになってしまったのですが、結果的にはとても面白かったです!またおススメがあればぜひ教えてくださいまし。

ではでは!
[ 2010/06/15 19:47 ] yori [ 編集 ]
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言ノ葉ノ世界 (新書館ディアプラス文庫)(2010/06/10)砂原 糖子商品詳細を見る 生まれつき人の心の声が聞ける仮原は、それを利用してずる賢く生き...
[2010/06/15 01:03] 世界の果ての本棚
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