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てのひらの闇 

私が、まだごく一部の作家さんを除いて全くBL小説を読んでいなかった頃に読んだ作品である。
が、未だ腐的な意味でこの作品を凌駕する主従萌えシチュエーションのBLには出会っていない。
先月の久我有加さんのディアプラス文庫の“仇枕”なんかは、かなり良い勝負だったのだが…。

藤原伊織さんと言えば、直木賞受賞作の『テロリストのパラソル』の方が有名&人気作品だと思う。
あるいは映画化された『シリウスの道』が今は認知度が高いのかな?世評に疎いので自信は無い。
実は上記両作品にも、腐的妄想…もとい想像の余地というか根拠が仕込まれていたりするのだが、
私が何より愛し、萌えたのはこの『てのひらの闇』…美化されたやくざの主従愛にトキメキを感じる。
主人公は46歳リストラ直前のリーマン、だのに彼は老若男女を問わず無駄にモテモテである(笑)。
18歳のガタイの良いハーフ青年、恩人の会長、タメ年の親友兼上司、そして彼を“若”と仰ぐ組長。
(女性もバリキャリ部下、大型バイクを乗りこなすお姉ちゃん、未亡人風シングルマザー等が登場)
以前読んだときは「こんなオッサンにありえん!」と思ったものだが、再読するとこれがアリなのだ。
46歳という年齢が、私の実年齢と萌えの射程範囲内に入っちゃって、さあ大変…じゃなくて残念…。

てのひらに残った火傷の痕は、彼の闇であり彼と様々な人間の間柄を紡ぐ赤い糸(くず)でもある。
そのスティグマは彼の業であり、消せない過去で記憶でありながら、彼の人生に転機をもたらす。
著者特有の軽口のハードボイルドスタイルで、最初は慎重に振舞いつつ読者に手の内を見せない。
が、とある事件を追ってくことで、複数の人間との出会い/再会を通じて背景は明らかになっていく。
彼を含め登場人物達は皆、多かれ少なかれ泥水を啜って、あるいは泥を被って孤独を生きている。
そんな人間たちに物怖じせず、彼は彼なりの(暴力含む)仁義を切っていく、そんな話である。

一方で、二組のヤクザ世界の若紫というかマイ・フェア・ボーイ的主題が対比されていて興味深い。
不幸な生い立ちの稚い若紫を温室で甘やかして育成してみたら、取り返しのつかない事態に発展。
しかも、気づけばそこにはヨコシマな想いも加わっているから、さあ大変~♪な展開も見所の一つ。
BL的にもはた迷惑なCPとしか言いようが無いけれど、彼らもそうなるまでの紆余曲折があった筈。
となると彼らの関係も無碍には出来ないし、そもそも主人公サイドの主従愛を引き立てる役な訳で。
言葉数の少ない年上従者敬語が堪らない♪…しかも、堀江の永遠の守護者ときたもんだ。

これが、萌えずにいられるか!大好きです!!

<作品データ>
・藤原伊織『てのひらの闇』(文春文庫)2002.11
てのひらの闇 (文春文庫)てのひらの闇 (文春文庫)
(2002/11)
藤原 伊織

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ツィッターの公言守ったぜ。
高遠琉加さんの『愛と混乱のレストラン』シリーズや、谷崎泉さんや英田サキさんのヤクザモノ、
あるいは紺野キタさんの壮年BLや、先述の久我さんの主従愛に萌えを感じる方に特にオススメ。
改めて読み返すと、自分が大好きなパターンのBLのプロトタイプだったような気がしてならない。
高村薫さんの『神の火』とセットで、神がかり的に敬愛している小説です♪
[ 2009/11/08 01:24 ] novel 非BL | TB(0) | CM(0)
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