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いとし、いとしという心 

所謂BBN系orカラーとは、一線を画した作品だったと思う。
彼らの間に流れる限りなく幸いに近い穏やかな時間は、美しくも何処かもの悲しい蔭を帯びている。
表題の゛いとしい”心は、侑央から荘一へ、千秋から侑央へ、更に私から彼らに連鎖していく模様。
いとし、いとしで追いかけられ紡がれる片恋は、まるでフーガのように物語が滑らかに連鎖していく。
逆に言うと、この作品では物語のヤマが無くて、なだらかな丘陵をゆっくり登っていくだけなんだな。
そんな移ろいゆく時の流れ、彩り豊かな季節の折々に身を任せた二人の日常風景がテーマならば、
コレはコレで一つの完結したエピソードであったと思う。

が、しかし…あまりにBLに深く馴染み過ぎた身としては、微妙に続きを待ちたいような心地になる。
限りなくセフレに近い“幼馴染”、あるいは限りなく“恋人”に近い肉体関係から一歩進んだ関係を、
即ち、心が伴った取り返しのつかないレベルの“関係”に移行して欲しいと、切に願ってしまうのだ。
たとえ、ソレが二人にとっては余計なお世話様な話だとしてもね…。

<作品データ>
・かわい有美子『いとし、いとしという心』(南田チュン・画、リブレ出版ビーボーイノベルス)2009.6
いとし、いとしという心 (ビーボーイノベルズ)いとし、いとしという心 (ビーボーイノベルズ)
(2009/06)
かわい 有美子

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続きは、私の“妄想”です(笑)。
多分にアサッテな読み込み方をしている予感がするので、下げます(ネタバレ回避も込めて)。




私はかわい有美子さんの作品を殆ど読んでいないので、実はちょっと予測が立てにくい…。
コレが高遠さんとか、月村さんとか、菅野さん辺りだったら、大筋で外さない自信があるのですけど。
だから、以下は私がこの作品を読んで受けた率直な印象からの勝手な“読み”に過ぎません!

何となく、かわいさんの中ではこの二人の到達点(結末)が決まっているように見えるのですよ。
否、むしろ到達点から遡行して逆にこのタイミングのエピソードが生まれたような気さえするのです。
実は、2年前の冬祭りの同人誌で二人の高校時代のエピソード(回想)も読んでいるのですが、
同人誌も今回の葬式(喪服)から始まる一連のお家騒動も、大枠でどちらかの回想に思えるのだ。
この作品は視点が交互に切り替わりますが、主人公という意味では攻めの千秋の方だと思われる。
(侑央の視点は、千秋の片恋が彼に全く通じていないことを読者に示す為に設けているような…)
となると、“回想”も当然千秋のだと判じたいトコロですが、冒頭の侑央の喪服を考えると少し迷う。
プロローグが喪服(未亡人)って、意味深だけど何処か不吉な予感が付きまとうのですよね…。

何と言うか、今回の半年弱の時間でも千秋の想いに気付けない侑央が“鈍感”かどうかは兎も角、
この段階で何らかの采配(思惑)が邪魔してその想いに気付けないのだとしたら、後の展開が怖い。
それはとても致命的波乱を予感させる訳で、一連の千秋の冷淡さもまた仇になりそうだ…。
深読みの自覚はありますが、もしかしたら今回が二人にとって最良の時だったもしれないな、と。
コレが高遠さんなら“確信”もてるのですが、かわいさんの場合はもう少し“救い”があるのかなあ?
この物語には続きが用意されていそうなんだけど、だから私は続きを読むのが微妙に怖いのだ。

とまれ、私は千秋の孤立無援ぶりがどうにもやるせないと思ってしまうんだな。
本来なら頼みになる筈の家族や家業が、まるで彼の人生の“救い”になっていないのが心苦しい。
せめて、ユキちゃんだけでも彼の支えになって欲しいなと、つい身勝手な期待をかけてしまうのだ。
いや、侑央は侑央で届かない片恋を経験した健気な気立ての良い受けだとは思うのですけどね。
本当に、人の想いはままならないなあ…と、そんなことをしみじみ考えてしまう切ない物語でした。
[ 2009/06/20 20:27 ] novel BL | TB(1) | CM(2)
こんばんは!はーこさん。
すみません、平日にも関わらずオオフリに現を抜かしてコメントレス遅れました。
というか、蒸し暑かった所為もあって昨日、今日と殆ど寝ていない…寝たい…。

千秋を見ていると、私は大学時代の後輩を思い出します。
とても、高貴な家柄の女系家族の長女だったので、局面局面でお祖母さんが現代にそぐわない僭越な行動を彼女にも周囲にも強いるから、大変だったとのこと。
彼女の妹さんは跡継ぎが関係ないから、やはり千秋のように家族からはほったらかし状態で、でもその分妹は自由で羨ましいとこぼしておられました。
大学進学で上京したのを機会に、めいっぱいアルバイトと部活のスケジュールを入れて二度と実家には帰らないと意思を表明していた彼女は、今何をしてるのかなあ?
伝統とか格式とか、ズボラな道産子育ちにはまるで想像もつかない現実が、実は今も何処かで根付いているのかもしれません。

千秋の感情って報われて欲しいけれど、私はこの物語の分かりやすいハッピーエンドがイマイチ想像できないんですよねー。
ユキちゃんも猛禽ちゃんという程ではなくて、ただ心のベクトルが運命的に違ってしまっただけですし…。
誰が悪いとか、何がまずい、と一口には説明できない切なさを感じる作品ですよね。
最終的に、かわいさんはどういう決着をつけてくれるのでしょうかね?
楽しみなようでいて、ちょっと怖くもアリ。

ではでは!
コメント&TBありがとうございます。
[ 2009/06/23 22:46 ] tatsuki [ 編集 ]
tatsukiさん、こんばんは~

こういう、はっきりしない関係で終わるというのもありだとは思うのですが、どうも私は千秋に感情移入しているため、なんともいえない気分になります。

彼の兄にたいする複雑な心境がなんともいえなくて…。
また、ユキちゃんが千秋以外の人間を好きでいるのは仕方ないとは思うけど、なんでよりによってユキちゃんまで荘一を選ぶのか…。
ユキちゃんの相手が兄でなかったら、千秋もここまで暴走しなかったのだと思うし~。
なんとも切ない気分になる作品でした。
そこしでも千秋が救われる続編が個人的には読みたいです。
[ 2009/06/21 22:46 ] はーこ [ 編集 ]
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JUGEMテーマ:読書 【あらすじ】 京都の格式ある名旅館「井筒屋」の若き当主が亡くなった。彼を密かに恋い慕っていた侑央は悲しみにくれる。一方、葬儀で帰省してきた当主の弟・千秋は、次男として当然経営を継ぐと思われていたが、旅館を売却すると言い周囲を驚かせる?...
[2009/06/21 22:40] こんな本よみました…
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