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天国が落ちてくる 

久々の再読です。
このシリーズの1巻は、私が初めて購入した高遠さんの作品です。
が、実は当時はそんなに(作品&作家さんに)思い入れが無くて、続編は暫くスルーしていました。
現に、私の手持ちの2巻は重版分です…今の暑苦しい萌えっぷりを考えると我ながらアリエナイ…。
とはいえ、音楽業界って高遠さんじゃなければ絶対に読まない設定だな!コレだけは断言できる。

それにしても、この作品はもの凄く高遠さんらしい文章表現が多用されています。
「まるで…みたいな」、「…のような」、「したたかに」など、独特の表現が過剰に散見してて面白い。
瑞々しくて研ぎ澄まされた感性の氾濫、即ち要するに“若い”んだけどコレが意外と虜になるのだ。
しかも、この感受性豊かな言葉で紡がれ、徐々に判明していく物語の背景が一筋縄ではいかない。
光明が見えてきたかと思った一瞬先が“闇”寄りだったりするから、常に油断ならない作品なのだ。
高遠さんは、時に容赦なく登場人物の“肉”を切らせて読者の“骨”(心)を砕いてしまうんですよね。
“肉”を切るポーズだけ取った作品や、過って表面だけ切れてしまった作品は世の中に多いけれど、
本当に登場人物の“声”や“心”を肉体から切り落とす(カットオフ)作品は、かなり稀だと思います。
カットじゃなくて、カットオフ…本当にイク時はスパンと一気に切断されるのだ。

そうだ。あれは祭りだった。それとも悪い夢。赤い靴を履いて踊り続ける悪夢だ。疲れても眠りたくても雨の日でも靴に踊らされたあの女の子は、最後に首切り役人に頼んで足を斧で切り落としてもらうんじゃなかったか?


(2巻P224)
ね?怖いでしょ。

このシリーズが残念なのは、が番外編の桐島と樋口の関係を愛し過ぎているからだと思う。
カオル×湊の本編も痛々しくて切ない筈なのに、↑の二人に比べると迫力負けしちゃうのです。
うん、いや…あくまで私の心の中でね。

特に樋口英輔が、私にとってある意味で理想的な心弱くてヤンデル“受け”でして…。
てか、この二人は結局別れることで辛うじて生き残る話だから、そういう“接触”は無いんだけど、
むしろオフィーリア系は高遠さんの場合“攻め”の確率が高いから、樋口が攻めかもなんだけど。
この底なし沼に首まで使ってアップアップしている男が、自分に手を差し伸べてくれる桐島に対し、
救済と絶望と、愛情と嫉妬と、焦燥と諦観と、憤りの感情を同時にドロドロに抱えているんだけど、
そんな彼に私が取り返しがつかないレベルで萌えていて、他キャラに注意を向ける余裕がなく…。
という訳で、スピンオフの二人に心奪われちゃって本編に対する集中力が落ちてしまうんですよ。
だから、とても総合評価に困る作品なんです。

そして、高遠さん家に登場する甘味なモチーフはとても危険だ。
甘ければ甘いほど、そこに深い落とし穴が掘られているので、迂闊に近づくと飲み込まれてしまう。
だから、レストランのスピンオフであるイチ君の話も十分に心してかからないといけない気がする。

<作品データ>
・高遠琉加『天国が落ちてくる』全3巻(祭河ななを・画、二見書房シャレード文庫)2004.5、2004.9、2004.12
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フォロー・ミー(1972) - goo 映画

余談ですが、3巻ラストのロンドンでの追いかけっこ(?)は↑の作品を思い出します。
いえ、ストーリーは似ても似つかないんだけど、ペーソスがどことなく似ている気がするんですよね。
ハートウォームで“愛”に真剣な辺りが…高遠さんの小説は、いつも映画的な余韻を感じるのだ。

<拍手お礼>
・entry362、471、1074、1100、1113、1114、1115(6件)に拍手ありがとうございます。
仕事雑記(読書メーター)が今回も拍手件数が多いなあ。

>1115のNさん
毎度、拍手ありがとうございます~♪
そう、私もあの琥珀色のオッドアイがどうのって話の続編にビックリしたよ(笑)。
心なしか、絵が変わった気がするけど何たって十うん年前の記憶だからなあ~。
ラノベって、時々びっくりするくらいタイムスパンの長いシリーズがありますよね。
私はそういうの付いていけないから、直ぐに脱落しちゃうんですけどね。
そうそう、夏水りつさんをお気に召して頂けたようで、我がことのように嬉しいです~♪
私の大好きな(微デンパ)可愛い系ですよ!
ではでは。

今日、久々にPC調子悪い。
さっき、フリーズして全文消滅を覚悟したけどFC2がちゃんと保存してくれてた。
ありがたや~。
[ 2009/05/04 21:12 ] novel BL | TB(1) | CM(2)
こんばんは!秋月さん。
ってか、なんちゅー怖いコメントしてくるんですか(笑)。
私は1巻のあとがきの、海ちゃんの名前を使うことを麻生海さんに了解いただいたという話にとても危険な匂いを感じてまして…。
そして、秋月さんのコメントを読んで改めて考えてみたんですが、実は理人って一度もイチ君の作った料理(デザート、パン)を口にしていないと思いません?
いや、私のただの思い過ごしなら良いんですけど…ただの偶然なら良いんですけど…。
理人が甘いものを好むとか好まないとかそういう以前の問題で、巧妙にイチのスイーツは理人のような境界上でアップアップしているキャラから遠ざけられていると思うのは深読みし過ぎなんでしょうか?
雅紀君という後継が登場しているのも、フラグの一つな気がしてきました。
しかも、イチが乗ってるバイクはどうにも映画のマッドマックス的なアイテムな気がして多方面からヤバイんですよ…。
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD11193/index.html
海ちゃんみたいなキャラが高遠さんの小説に登場することの意味って、途方も無く重い…気がするよね…。
奇跡のようなしあわせがあの一巻の書き下ろしだとして、あとのルートは転落とか滑落とか、要するに落下していくしか無いのは薄々分かっているんですよ、私も。
何処まで落ちていって、何処で踏みとどまるのか。
トラップが多すぎて、今から戦々恐々としています。
時には人生を狂わせる愛のように甘いものって、何なんでしょうか?

ではでは!
コメントありがとー。
[ 2009/05/07 18:58 ] tatsuki [ 編集 ]
一の話はたぶん簡単に幸せな話じゃなと思う。
だって先生に向かって「偽善者」とか吐き捨てたよ?
久我に自分のなかに醜い怪物がいるとか言ってたよ?
まだ全然何もよくわからないのに、なんとなく(心が)壊されそうでビクビクしてます。
レストラン本、通読してみた。…なんかいろいろと思うところはあるんだけど、「目を逸らしたい」
この気持ち、わかるよね?
[ 2009/05/06 23:31 ] 秋月 [ 編集 ]
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la aqua vita 天国が落ちてくる
[2013/04/22 14:12] scarpe hogan
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