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KEEP 

その昔、“ルチル”が書籍扱いのアンソロジーで980円(←高いw)で季刊ペースの発行だった頃、
半年に一回ペースで“ルチルSWEET”という増刊が、5号(要するに2年半)発売されておりました。
この増刊号には、当時商業では“新人”だった羽海野チカさん、山本小鉄子さん、藤崎一也さん、
今ほど人気では無かった高永ひなこさんが掲載されていて、意外にも豪華なラインナップでした。
そんな中で、私が特に続きが楽しみだったのが、今回ご紹介する宏橋昌水さんのシリーズでした。
先月末に久々に雑誌の“ルチル”で著者の新作を読んで以来、再読したくて仕方ないモードが発動。
正直、他の作品も読み返したくて仕方ないので今回もザックリ手早く感想を仕上げたいと思います。

読書メーターではチラっと触れましたが、宏橋さんは本格ミステリを描ける奇特な漫画家さんデス。
私はBL読み始めの頃に著者の作品を知ってあっという間にハマり、既刊をコンプリートしています。
とはいえ、BLだから好きなのではなくて、土台がカッチリした巧みなプロットに惚れこんだのですが。
正直言ってBL指数は極端に低い作品ばかりで、どちらかというと白泉社のニア系の雰囲気が強い。
キャラクタは、探偵役兼“受け”と助手役兼“攻め”という座標軸に沿った配置がされているだけ…。
そういう意味では先日紹介した“現代魔法”と同様で、“謎解き”が物語の中心軸に収まっています。
キャラクタはあくまで創造者の“駒”として、一歩一歩無駄なく明晰に真理に近づいていくんだな。
だから、キャラorやおい“萌え”は作品に読者を引き込む“手段”に過ぎず、ちょっとあざとい(笑)。
これらの作品の醍醐味は、もっと別の局面の理系的で構造的で哲学的な束の“美しさ”にあります。
ちなみに、この“美”は整っているという意味での“美”です。

このシリーズは縦糸に至@探偵役の“過去”、横糸に二人の“恋愛”を扱ったライトミステリー。
“恋愛”といっても、情欲とか劣情とか情動といったようなBLにありがちなパッションの比重は無く、
心じゃなくて頭で考えた結果としての“恋愛”で、カーラ教授の少女漫画のノリにとても近い印象。
というか、宏橋さんの作品はBL愛好家よりも、カーラ教授の少女漫画がお好きな方に薦めたい!
昇平@攻めが“指揮者”なので、物語の謎の“鍵”はいつもクラシック音楽の“逸話”に関係してる。
ネタの薀蓄(あとがき)も宏橋さんの単行本(コミックス)の醍醐味で、私は大好きなんですよね。
最近は滅多に雑誌で見ることも無くなって寂しい限りですが、気長に新作を待ちたいと思います。
以上。

□KEEP
ヘンデル「水上の音楽」
二人の出会い、もとい再会編。
政権交代劇の“風刺”にメッセージが込められている。
至の「実行」という単語が、いかにも現代魔法的で心躍った。

□金のなる孔雀
ラヴェル「亡き王女のためのパヴァーヌ」

……意味は無いんだけどね
好きなんだからしょうがない


この切ないメッセージが、物語を解く“鍵”です。
狂言回し的な“占い師”が初登場。
よく当たる“占い”に意味があるのが、面白い。

□アイの、なぞなぞ
ムソルグスキー「展覧会の絵」
アイの二重(三重)引っ掛け。
“建築家”が建物自体に“魔法(謎)”を仕掛けているのかも…って発想にドキドキします。
少年探偵っぽいノリの顛末。

□パーフェクト・パウリーネ
シューマン「アベッグ変奏曲」
昇平が“完璧な理想”像に悩む話。
至と本気で“恋愛”を実行するために、何が一番大事なのかを見出す顛末。

□ラスト・カード
シェークスピア「夏の夜の夢」
この最終話だけ音楽ネタは薄く、シリーズを貫くテーマをシェークスピア喜劇に擬えている。
勘違いの恋からホンモノの恋が生じ、それらは“終わりよければ全て良し”の結果で幕を閉じる。
ちゃんとちゃんとのボーイズラブになっていて、上手いなあ。
占い師@パックの役回り解釈も一ひねりあって、面白い。
パックは、己の“迷い”を映すゴーストスクリプトだったのかもね…(笑)。
だから、彼の占いは良く当たるのだ。

<作品データ>
・宏橋昌水『KEEP』(幻冬舎ルチルコミックス)2003.8
KEEP (バーズコミックス ルチルコレクション)


<拍手お礼>
・entry1097に拍手ありがとうございます!

>いつもの~さん
ホミサイドの加藤知子さんのイラストは、私も大好きです~♪
ただ、私は瑞祥コンビにはあんまり萌えが無くて…むしろ、お兄ちゃんの方が気になります。
あとはミステリーとファンタジーの処理方法が、シリーズ当初は少し雑然としていた印象が強く。
最新作でようやく軸が安定してきたかなあ、という感想を持ってます。
どちらかというと、私は篠原さんの場合オカルトファンタジーの方が好みなんですよねー。
だから、この青い鳥文庫も面白かったデス。
そういえば、「英国~」も第一弾は鏡の魔法の話だったなあ、とつい先ほど思い出しました。
とまれ、どのシリーズも続きが楽しみで仕方ありません!
ではでは。
[ 2009/04/09 00:09 ] comic BL | TB(1) | CM(0)
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la aqua vita KEEP
[2013/04/22 15:10] scarpe hogan
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