本日、珍しくリブレの公式サイトを覗いてみたら、嬉しいお知らせが掲載されておりました~♪
なので、本日は大、大、大好きな高遠さんの単行本未収録作品の感想を一挙に大公開します(笑)。
と言いつつ、実は「小説ビーボーイ」の感想を書きたかったんだけど、他作品を読む気になれなくて。
何で皆揃いも揃って、攻めに見初められる受けの物語ばかりなんだろう…食指が全く動かないっ!
↓は、発行年月順に羅列。
■『酷いくらいに』(奥田七緒・画、ビブロス)「小説ビーボーイ」2005年3月号収録
今回取り上げた単行本未収録作品の中でも、一番好きだ!!
新書でも文庫でも、いえ、四六版ソフトカバーでもA5ハードカバーでも構わないから、出して欲しい。
この三者三様に歪な三角関係(弟→受←兄)の綻びっぷりが堪らない!攻め(弟)視点の心理劇。
でも、一番冷静というか冷酷というか冷血気味と思われる受け視点のスピンオフが読んでみたい♪
憧れだった無二の恋人に対して、すっかり心が醒めていたのは実は受けだったというオチが良い。
自分の欠陥に最後まで気づけないお兄ちゃんが、哀れです…自業自得なんだけどさ。
■『ホテル・ラヴィアンローズ―青―』(北上れん画、ビブロス)「小説ビーボーイ」2006年3月号収録
■『ホテル・ラヴィアンローズ―赤―』(北上れん・画、リブレ出版)「小説ビーボーイ」2006年7月号収録
この二つは、あともう少しで文庫になる筈~♪
そもそも
オムニバスな上に、まるまる二本収録ってことは書き下ろしは少なめ??なのかなあ?
出来れば、高遠琉加さん版『Release』だった
青の二人のその後のバラ色の人生が読みたいな。
トリコロールカラーに倣うなら、書下ろしは“白”なんでしょうかね?兎に角、楽しみで仕方ないデス。
■『キス』(ゆうどうもし・画、二見書房)「シャレード」2006年11月号
これは、上質なショートストーリーです。
タイトル(テーマ)にキスを掲げて、キスを禁じ手にして、二人の思いを成就させております。
『世界の果て~』系統がお好きな方に、特にオススメ…短編なので、再録の可能性は低いけど…。
文体もシャレードレーベルの高遠さんじゃなくて、シャイノベルスの硬質なソレに近い印象でした。
一人称が“私”の主人公には、本命だけには決してキスが出来ない理由がある、という作品です。
■『王子様には秘密がある』(南国ばなな・画、リブレ出版)「小説ビーボーイ」2007年3月号収録
この作品は、高遠さんが大贔屓の私でも流石に少しオススメし辛い…。
へたれ年下ワンコ×オレサマ王子様で、普段は猫を何重にも被っている王子様の純情ロマンス。
あれ?ここ数年のリブレ(ビブロス)レーベルの高遠さんって、意外にも全部攻め視点なんですね。
何というか、この方の作品にしてはとても“甘く”て“ラブラブ”なボーイズラブにはなっています(笑)。
そして、何気に受けのお兄ちゃんが基本に忠実な
ツンデレキャラで美味しかった!
■『純情不埒』(香坂あきほ・画、リブレ出版)「小説ビーボーイ」2008年5月号収録
珍しく、
スラップスティックコメディ系?当たり屋紛いのことをしようとしてたら、バチが当たった話。
ここはあえて方言で形容しちゃいますが、ものすごく
ハンカクサイ(≒間抜けな)BLコメディでした。
オレサマ気取りの超ヘタレ(攻め)が、地味で真面目な歯科医を唆そうするのですが、見事に失敗。
年上のメガネ美人は一枚上手だったってコトです。
■『37.2度』(北上れん・画、リブレ出版)「小説ビーボーイ」2008年5月号綴じ込み付録収録
『ホテル・ラヴィアンローズ』番外編。
赤の二人がメインになっていますが、とあるアイテムで二つの物語を上手く繋いでいるのがお見事。
高遠さんの描くキャラクタは、一瞬心がスッと冷えるけれど、平熱がやや高めなキャラが多そうだ。
まあ、彼の場合は本当に風邪だったんですけどね(笑)。
■『饒舌なネクタイ』(一城れもん・画、角川書店)「The Ruby」vol.4(2008.7)収録
ネクタイのハナシでしたが、相変わらず高遠さんは小道具の扱い方が上手いなあ、と思いました。
珍しく、主人公は男前な(萩野シロさん風?)受けでした!(ちなみに、攻めは典型的な年下攻め)
そして、関係はキス止まりなのでした。
■『ターンアウト・スイッチ』(未槻直・画、幻冬舎)「小説リンクス」2009年10月号収録
雑誌切り取って処分しちゃったから、何月号か分からなくなったー!!
って、それこそ著者ブログで確認すれば良い話なのでございました(笑)。
巻頭ショートで表紙には情報の記載無しで、うっかりスルーするところだったのでした。
駅のプラットホームがメインの舞台で“未練”というテーマなので、内心ヒヤヒヤするお話でした。
これもシャレードのショート同様、一人称が“私”の作品。
主人公の心情が私から遥かに遠い感じがするのに、胃がとてもキリキリするから不思議。
■『寝たふりしてる間に出て行ってくれ』(梨とりこ・画、幻冬舎)「小説リンクス」2010年4月号収録
事前予告と内容が全く違っていたこともあって、内心ちょっぴり残念だったのはここだけの話。
タイトルで予想つく方も多いでしょうが、『捨てていってくれ』に近い雰囲気の高遠作品だと思う。
毒舌でちょっと性格に難のある女王様受け…と、大型ワンコな幼馴染の顛末。
※2008年4月14日付けのエントリーに加筆修正。
(『酷いくらいに』の文庫化情報を機にこのエントリーへのアクセスが増えたので、久々に加筆)
実は、もう一本雑誌掲載のみの作品があったような気がするのですが、見つから無い…。
私の単なる記憶違いかなあ?