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向日性のとびら 

傑作です!
本当にBLを読み続けていて良かったなと感じられる、見事に私好みの作品に出会えました~♪
SHOOWAさんの作品はアクが強くて、最初はどちらかというと“苦手”だと思っていたのですが…。
このアサッテ(orデンパ)な空気も、登場人物が皆(誘いor襲い)受けの要素を孕んでいるのも、
何より本作品も含め、一連のシリアス作品に共通するレトロな近未来設定が個人的に堪りません!
何となく自分と同世代の作家のような気も…90年代前半の空疎なムードを作品から感じるのだ。
いや、具体的な年代は兎も角、この著者の作品は確信犯的に21世紀以前の空気で満ちている。
明らかに“今”@21世紀じゃない。

前回はロックバンド、前々回はアンドロイドモノでしたが、今回はスパイアクション系になるのかな?
ハリウッド系のド派手なモノじゃなくて、もっと低予算で作られた割に質の高い映画っぽい雰囲気。
受けと攻めの“関係”は、彼らが“真実”という名のカードに近づけば近づく程引き裂かれていきます。
二人の行動(“とびら”)の鍵を握る兄キ、彼らの行動を“監視”するジン、記憶、名前、心の在り処…。
名前を変えない“カイ”と、二人の“未来”の為にデンパを装って敵を欺くメルナール@シスの兄キ。
彼らの変わらない“愛情”に絆され、二人を陰で守るジン…登場人物達は皆、夫々の出口を目指す。
自身の足元(状況、過去)の暗さ、不穏さを知っているから尚更、彼らは日の当たる場所に向かう。
私の大好きな開放型エンディング

案の定、私ごときのへタレた文章じゃ上手い感想を伝えられないな~。
人生を“選択”し続けることで人と人が繋がり、運命は巡り、“世界”が変わっていくのが良いのだ。
BL指数は極端に低い物語だけれど、登場人物が皆まさに“向日性”のごとく日なたを志向しており、
その“志向性”が彼らの未来を構築していく、そんなひた向きなポジティブさに励まされるのだ。
結末はほぼ正反対なんだけど、作品の着地点というか読了後の余韻は『刺青の男』に近いと思う。
良い映画を観た直後に訪れるあの眩暈感覚が、この作品でも体感できます。

<作品データ>
・SHOOWA『向日性のとびら』(芳文社花音コミックス)2009.3
向日性のとびら (花音コミックス)向日性のとびら (花音コミックス)
(2009/02/28)
SHOOWA

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[ 2009/02/28 23:22 ] comic BL | TB(2) | CM(2)

FLESH&BLOOD 12巻 

今日は、都内でも雪が降っていたそうですよ。
都内とはいえ、地底人のような生活を送っている身には与り知らぬ空模様のハナシでしたが…。
私が地上に出向いた頃は普通に雨だったしね…いくら東京の人でもあの雫を雪とは呼ぶまい。
雨混じりのベチャ雪を嬉々と指して「雪だ!」と叫ぶ都会の人々の感覚は、未だよく分かりません。
私(@道産子)にとっての雪って、深々と黙々と(積雪40~60センチ)降り積もる光景のコトだしな。
とりあえず、本日はよく傘が売れました(笑)。

さて本日は、前回までのエピソードがすっかり記憶の彼方に埋もれてしまったフレブラの最新刊。
長かったスペイン編のクライマックスということで、ちょっぴりしんみりしてしまう顛末になりました。
カイト姫はもはや“幼い姫君”というよりは、“運命の女神様”といった様相を呈してきた気がします。
彼の為に一肌脱ぐとか後見になるというレベルじゃなくて、男達は皆己の貞節まで差し出す始末。
今より遥かに宗教色の濃い時代だったとはいえ、お前らどんだけ~!ってツッコミたくなるわ(笑)。
まあ、私は甘えたがりなカイト好きだし、彼に永遠の愛を捧げるイケメントリオも大好きだけどさ。
身も心もカイトに全て捧げちゃっているから、その無駄なビジュアルは全く使い道が無いんだけど。

とはいえ、今回はクライマックスなので二人と無事に再会し、一人と必然的な離別が確定します。
ビセンテの今後は今回の“失態”を考えると不安なんだけど、彼は女神の予言を授かっているから、
その愛するカイトの予言(忠言)に従って賢く立ち回れば、苦難を乗り越えてくれるんじゃないかな?
パラレル世界(=現代)の歴史的資料の表舞台に登場していないってコトは、逆に考えてみれば、
彼の未来は不確定で、我々(読者)の想像力次第で実はいかようにも救出できるんですよね…。
だから、私は彼(とレオ)はいつの日かカイト達と無事に再会出来る顛末を信じることにしました。
敬虔なビセンテが、清らかな身体情愛深い忠誠心をカイトの前に差し出してくる日が来る筈だ。
今回の結末は、その日までの束の間の別れ…このシリーズは、歴史ファンタジーBLだしね。
リアリストな私も、流石に都合の良い夢を見ちゃいますわ(笑)。

一方で、ラウル。
彼も、終わって見れば良い(魅力的な)悪役だったなあ…。
彼のような“蛇”が暗躍できるのは、正義を担う筈の絶対王政国家に“穴”があるからなんだよね。
この手の穴は立派な為政者が塞いでも塞いでも、綻びは内側からも外側からも出てくるものでして、
キリが無いし、狡猾な人間は最大限にその穴を利用するということを見事に体現してくれたキャラ。
加藤知子さんの『天上の愛地上の恋』に登場する、ベルトルト=バーベンブルクを少し思い出した。
いや、二人の境遇は全く違うんだけど、“国家”の矛盾or歪みを引き受けている感じが何となくね。
私好みっちゅーことで(笑)。

てか、久々に“天愛”が読みたくなったよ~!!
どうせそのうちコミック文庫化されると思って、引越しの時に既刊を全部手放しちゃったんだよね…。
はああああ…しかも、実は学生時代に使っていたノートPCに暑苦しい天愛レビューを書いてました。
レビューというより、アレは密度も長さも集めた資料もちょっとした論文の域に達していた筈だ(笑)。
白い泉にいらっしゃる女神様にお願い!!そろそろ、天愛もコミック文庫化して下さい~。

<作品データ>
・松岡なつき『FLESH&BLOOD』12巻(彩・画、徳間書店キャラ文庫)2009.2
FLESH & BLOOD12限定版 (キャラ文庫)FLESH & BLOOD12限定版 (キャラ文庫)
(2009/02)
松岡なつき

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[ 2009/02/27 22:01 ] novel BL | TB(0) | CM(0)

夜の乱入者 

攻めコテコテの大阪弁という設定に惹かれて、衝動買いした一品。
私は基本的にシャレード贔屓なんですが、実は椹野さんの場合は別レーベルの方が好きなのだ。
というか、このブログでは感想アップ率が極端に低いけれど、長編シリーズ以外は大体読んでます。
否、買っているが正解か?草間さんが挿絵を手がけているシャレードは積読生活継続中だしなー。
椹野さんに限って言うなら、私は日常(≒医療系)BLよりもファンタジー系作品の方が相性が良い。
今回は特に、『妖魔なオレ様~』系のトンチキ(トンデモ?)コメディを期待して読み始めました(笑)。

が、今回はどちらかというと、『にゃんこ亭のレシピ。』系のヒューマニティ溢れる和風妖怪譚かな?
孤独な小説家の元に不意に訪れた猫神様が、神通力で人間の姿を模ってBL式の恩返しをする話。
これだけなら本当に軽妙なシチュエーションコメディなんだけど、その後は淡々とした日々が続き、
一匹+一人の交流をきっかけに、天涯孤独の人生を覚悟していた主人公の環境が変化していく。
殆ど引きこもり状態だった斎藤和の家に心優しい訪問者が増えていき、彼の世界は拡がっていく。
対人恐怖を克服するために、猫神様のクロスケ(人間ver.)と真夜中の散歩を始めてもみたり…。
クロスケの登場でかけがえの無い人間の温もりを思い出し、和の人生も豊かな彩りを帯びてくる。
畢竟、クロスケへの愛情も深まり、その彼に対する本心を自身の小説(作品)に託そうと試みます。

一方で、私の大好きな高遠琉加さんの『犬と小説家と妄想壁』と同じ落とし穴も待ち受けている。
即ち、クロスケに対する和の態度は(それは取りも直さず彼の恋愛経験不足が原因なのですが)、
肉体関係を孕んでいるのに、友達以上恋人未満の曖昧な関係でずるずる引っ張ってる部分があり、
クロスケの(お調子者だけど)“優しさ”に付け入ってしまった和に、しっぺ返しの展開がやってくる。
その後のクロスケを取り戻すまでのガムシャラな和の行動は、ジュヴナイル的な要素で満ちており、
自身が持てる唯一の武器で、本当に大事な相手を取り戻そうと奮闘する彼の姿が感動的なのだ。
結果、和は今までの内向的で自己完結的な純文学から一歩踏み出た、名作を書き上げるのです。

受けか攻めが小説家のBL小説というのは、著者の叙述業に対する力点が見えてくるから面白い。
そういえば、高遠さんの↑作品にしろ、菅野さんの『毎日晴天』シリーズにしろ、片方が小説家で、
己の作品を“彼”の人生(現実)にフィードバックしていくことで、物語に深みを増していく構成です。
私は多分、そういう展開の膨らませ方に弱いんだな…彼らの関係が愛しくて切なくて堪らない~。
という訳で、私の当初の予想(思惑)に反して、己の弱点(泣きツボ)を衝いてくるパターンでした。
ご馳走様です!

<作品データ>
・椹野道流『夜の乱入者』(琥狗ハヤテ・画、幻冬舎リンクスノベルス)2009.2
夜の乱入者 (リンクスロマンス)夜の乱入者 (リンクスロマンス)
(2009/02)
椹野 道流

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[ 2009/02/27 05:24 ] novel BL | TB(1) | CM(0)

40男と美貌の幹部  

海野幸さんの小説は、デビュー当時から一貫して文章が読みやすいです。
先日読んだばかりのあの作品の苦労を考えると、この洗練された文章はそれだけで大満足~♪
今回の作品は、これまた海野さんが得意とするスマートでちょっぴりシニカルなコメディBLです。
同じシャレードデビュー作家の小林典雅さんとは、ノリも文体も方向性も全く違う“コメディ”です。
一概にどちらが優れているかという比較は難しいけれど、海野さんはクスっと笑わせるジワジワ系、
典雅さんはドカンと突き抜けた笑いと、饒舌すぎる登場人物達の台詞や古風なテイストが持ち味。
濃い口の連ドラ系なら典雅さん、洗練された上品な映画系を好むなら海野さんが良いのかな?
無論、読者のモチベーション&コンディションを整えれば、どちらも美味しく頂けると思いますが。

さて今回は、40男(部下)×ツンデレ女王様(俄か上司)の階級逆転(下克上)型ロマンス♪
高級化粧品を専門とするブランド企業が舞台なので、我々女性読者には良くも悪くも馴染み深い。
この手の営業方針は、一歩間違えるとクロサギさんにやり込められても仕方の無い部分があり、
街で出くわすキャッチセールスも何となく彷彿させるので、マイナスイメージがどうしても付きまとう。
彼らがシロであることを証明する条件はただ一つ、即ち価格に見合った化粧品を提供し続けること。
まずは自社の商品を心の底から信頼しなければ成り立ちませんし、知識&情報が営業の要です。
本人自身がどんなに興味がなくてもね(笑)。

そんな訳で、美貌の幹部候補生に引き抜かれた40男が、女王様の忠実な僕として大奮闘します。
女王様は特別な権力を行使できる立場にあるものの、実はソレは時限付きな背水の陣でもある。
そんな実力主義社会で、孤高に生きるコトを余儀なくされてきた篠宮に惚れ込んでしまった宗一郎。
引き抜かれた当初は戸惑うばかりだった彼も、女王様の“本気”に対し永遠の忠誠を誓うようになる。
無論、彼には打算も合って、ツンデレ女王様のたまに見せる心の脆い部分に上手くつけ入る(笑)。
プライベートではオボコくて清純派の篠宮に更なる思いを募らせ、仕事では彼の手となり足となり、
自身の持ちうるあらゆる魅力(惑)的な“武器”を使って、妙齢の女性達のホスト役に徹する宗一郎。
結果、篠宮の思惑どおりに営業成績は向上し、彼のエリートコースの道も磐石なモノになっていく。

気になったのは、シリーズモノとして引っ張るなら、篠宮はあっさり落ちない方が良かったような?
意外にもこの作品は雑誌掲載時のような二本立てで、シリーズモノの様相を呈していたんだよね。
いや、シャレードお得意のシリーズ化でも構わないのだけど、その割には綺麗にまとまっていて、
否、綺麗に手堅くまとまり過ぎている作品で、次回への“引き”や“伏線”がないのが逆に不思議…。
シリーズを狙うなら、(濡れ場は兎も角w)恋愛局面ではデキ上がらない方が戦略的に良いような?
海野さんの小説は起承転結がカッチリ纏まっていて上手いんだけど、“隙”が無さすぎるのです。
“隙”が無いってことは読者が妄想する余地も無いので、今後の展開も気にならないってことになる。
続きを読みたい気分にさせない作品って潔いんだけど、コレは意外と“短所”なのかもしれないな。
因って、シリーズ化を狙っているなら海野さんの手堅さが逆に仇になっているような気がするなあ。

<作品データ>
・海野幸『40男と美貌の幹部』(佐々木久美子・画、二見書房シャレード文庫)2009.3
40男と美貌の幹部 (二見シャレード文庫) (二見シャレード文庫 う 3-3)40男と美貌の幹部 (二見シャレード文庫) (二見シャレード文庫 う 3-3)
(2009/02/23)
海野 幸

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[ 2009/02/25 22:51 ] novel BL | TB(1) | CM(2)

ACID TOWN 1巻 

今後の展開に是非期待したい、エンターテインメント性の高そうな物語のプロローグ編(笑)。
ぶっちゃけ、この1巻では主要な登場人物がようやく出揃いました!ってトコロで終わっています。
物語はまだ何も始まっていないので、この1巻だけでは面白かったとは言いづらい作品なんだな。
九號さんは、リブレの「クロフネ」連載作品を見ても、どうも描きたい物語は普通の“BL”じゃなくて、
長尺のスケールのでかいアクションとかファンタジーとか、そういう方向のエンタメ系みたいなのだ。
私がかつて愛した、吉田秋生さんの『BANANA FISH』や樹なつみさんの『OZ』に通じるモノがあり、
このテンションが続く(続けられる)なら是非とも頑張って欲しいし、面白くなりそうな要素も感じる。
が、肝心の掲載誌がBL誌であり、しかも隔月刊の「ルチル」…コンスタントに連載が続いたにしても、
我々読者は明らかに待たされることになり、作者の実力以前の問題で続かなさそうな不安も感じる。
つまり、このシリーズの今後はこの1巻(の実売)にかかっていると言っても過言ではなく…。

なので、お願い!!
未来投資だと思って、皆さんも買ってください。
まだ、物語は全く始まっていないし、BL的な要素は現時点では本当に皆無なんですけれど…。
主人公のユキは私好みのツンデレ誘い“受け”系なんだが、相手(?)のテツが“攻め”未満(笑)。
メガネでヘタレで美味しい筈なのに“攻め”要素が足りず、今の所は兵頭に軍配が上がってしまう。
兎に角、今後に期待!!

<作品データ>
・九號『ACID TOWN』1巻(幻冬舎ルチルコミックス)2009.2
ACID TOWN 1 (1) (バーズコミックス ルチルコレクション)ACID TOWN 1 (1) (バーズコミックス ルチルコレクション)
(2009/02/24)
九號

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[ 2009/02/25 08:05 ] comic BL | TB(0) | CM(0)

古代から来た未来人 折口信夫 

現時点で読む予定になかったのですが、止むに止まれぬ事情で急遽読了。
即ち、読むつもりだった本をカバンに忍ばせるのを忘れてしまった為に、買っちゃったのさ(笑)。
元々そのうち手を出そうとは思っていたので、まあこれも運命的な巡り合わせの一つってことで。

「マレビト」の概念とか、能の起源とかを、古代人の痕跡から辿って直観する試みは面白いと思う。
が、心酔しきっている中沢さんには申し訳ないけれど、神道を超宗教に~辺りの思考になってくると、
神懸り的な、トランス状態の御仁による、胡散臭い新興宗教の教義と大差ない気がしてくるなー。
ちょっと行き過ぎっちゅーか、理論的にも直観的にもそこまでして神道に拘らなくても良いような?
いや、神道が宗教的に悪いと言うんじゃなくて、神道を格上げし過ぎるのも危険なんじゃないかな?
超宗教なんていう如何わしい単語は、よからぬことに宗教を利用しようとする輩が好みそうな…。
最終的に宗教の枠を超える本質があるにしても、宗教学や宗教哲学の前段階を無視するのは、
自身の理論を強化する上でも得策では無い気がする。

結果、私のように古代人の言葉に耳を傾けられない心貧しいリアリストよりの思考の人間には、
読後に何とも微妙(不穏)な気分にさせられる評伝だった。

それにしても、プリマーのスタンスが未だよく分からない…。

<作品データ>
・中沢新一『古代から来た未来人 折口信夫』(ちくまプリマー新書082)2008.5
古代から来た未来人 折口信夫 (ちくまプリマー新書)古代から来た未来人 折口信夫 (ちくまプリマー新書)
(2008/05)
中沢 新一

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↓メモは短い。

[ 2009/02/23 22:05 ] non-fiction | TB(0) | CM(0)

血液型自分の説明書診断 

血液型自分の説明書診断


いつものように、ハスイさん(のお友達のスイーツちゃん?)経由。
オモシロっ!!

HNバージョン。


本名バージョン。


割と当たってると思う。
というか、HNだと健康面を取り繕っている(誤魔化している)みたいだしね(笑)。
無論、私の本性は本名が正しいデス。
今日は、体調不順で仕事休んじゃったしね…。

身体がだるかったので、ずっと放ったらかしだった読書メーターを弄ってみました。
自分のブログ(下書き含む)と友達宛ての送信済みメールから、読了日を割り出しています。
何つーか、明らかに本末転倒してるよね…しかも、己の性格からいってどうせ続かないだろう。
それでも、興味を持った方がいらっしゃいましたら“お気に入り”に入れてあげてください(笑)。
しかも、私の記録の所為で、一部商品のオススメが汚染されているコトも居たたまれない…。
←に、あとでブログパーツも張ってみます。

↓は、拍手お礼。


モルグの番人 

傑作でした!

何故かウチの職場で、同時発売の他の花丸文庫を抑えてトップの売れ行きを誇っている新刊です。
下手したら、今週のBL小説の売り上げ実数のトップになるかも…某ガーディアン並に大盛況デス。
てか、逆にいつもなら単独トップを独走する崎谷さんの新刊(オレンジ)の動きが鈍いのは何故だ?
同じルチルならひちわさんの方が動いてる…もしや、BLの流行も変革の時を迎えているのかな?
全く名前を聞いたことが無い作家さんの新刊の盛況ぶりが気になって、今回は便乗しちゃいました。

という事情で急遽読み始めましたが、単刀直入に言うと文章が大変くて、久々に大苦戦でした。
が、我ながら「何の罰ゲーム?」とか思いながら、試練の塔を登り続けて頂上まで来てみたら…。
断じて悟りの境地に達したとかではないのですが、いつの間にか作者の情熱にハマっていました。
ローリング・ストーンに“苔”が生していく、設定も展開も過剰で怒涛で荒唐無稽な物語なのに(笑)。
即ち、某巨大匿名掲示板で言うところの、向けなBLとしか言いようが無い作品なんですよ。
とはいえ、著者が一心不乱に、自分のキャラ達に渾身の“愛”を込めて綴った作品だと分かるので、
この強烈or斬新としか言いようが無い個性的な作風が、逆に魅力溢れるものに仕上がっています。

悔しいけれど、完敗だもん!
この作品は、私がBL小説にハマるきっかけになった魚住君のニュータイプになるんじゃないかな?
よくよく考えて見たら、あの魚住君も後から後から厨っぽい設定が苔生していくシリーズなんですよ。
もっとも、榎田さんの場合は従来の“小説”の枠で格闘しているタイプの“文章”ではありましたが…。
でも、どう考えても今回の作品の受けであるIQ200の柳と魚住君は同じ土壌のキャラクタだと思う。
文章上の難により“感動”とか“感情移入”の要素は皆無だけれど、やはり衝撃的な作品なんです。
ハードボイルドを馬鹿にしているとしか思えない、一人称が“俺”で攻めなヘボンな小説なのにね。
彼らがデキあがる過程を素直に祝福できる自分が未だ信じられないけれど、この二人が好きデス。

アレだ!初期のCLAMP作品のようなヤバイ厨毒性がいつの間にやら、体内に浸透していく感じ。
ものすごく“小説”としての“文章”を許容できないのに、続巻が出たら買ってしまいそうな気がする。
読者のキャパシティが問われる小説なんだけど、色々な意味で面白い可能性を感じる一品でした。
ご馳走様です!

<作品データ>
・今城けい『モルグの番人』(陸裕千景子・画、白泉社花丸文庫)2009.2
モルグの番人 (白泉社花丸文庫)モルグの番人 (白泉社花丸文庫)
(2009/02)
今城 けい

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[ 2009/02/20 22:32 ] novel BL | TB(41) | CM(4)

帝国のシルクロード 

(エントリーNo.でばればれですが、本日は下書きのまま途中で放置していたメモの加筆修正版w)

2006年の前半は、山内昌之さんのエッセイが読みたくて“週刊シルクロード紀行”を買ってました。
未だにたま~にコチラの記事に拍手頂くのですが、本日ご紹介する↓に殆ど再録されております。
コストパフォーマンス的にもスペースパフォーマンス的にも新書を一冊買われた方がリーゾナブル。
てか、全50号分も買っちまった分冊百科(雑誌)の方を私は一体どうしたらいいんでしょうか?

私の歴史(世界史)的モノの見方は、この山内昌之さんの影響がかなり強いです。
てか、教養新書を貪るように読み出したのも、同著者の『ラディカル・ヒストリー』に魅了されて以来。
新書サイズ、文庫サイズ、選書などはほぼ一通り読んでいる…どころか、ダブり買いも何度か経験。
版型(版元)変わっただけでほぼ同内容の著作が、タイトルだけ変えていたりしてちと紛らわしい。
今回も「あれ?朝日…?何か嫌な予感が…」と思っていたけど、やっぱり分冊百科の再録が殆ど。
まあ、コンパクトになったから良いけどさ(笑)。

えと、今回はエッセイというか書評と時評を絡めた歴史ネタエッセイです。
軽口でひところよりは読みやすい文章なんですけど、この著者のバトルフィールドに通じてないと、
内容把握が難しいテーマが多少多かったかも…中東史とかユーラシア史に興味のある方なら、
胸を張ってオススメできるのですが…。

私は、先生の“追っかけ”みたいなものだから勿論楽しかったですが、某地のハナシは辛かった。
最近もニュースでよく取り上げられているけれど、非人道ぶりが半端無いので見ていて苦しいです。
“平和”や“正義”に自信満々なあの大国も、かの政府には及び腰っつーか手を出せないぽいし。
ある意味で、某大国で最強のロビイスト集団が蔓延っているからなー。

<作品データ>
・山内昌之『帝国のシルクロード 新しい世界史のために』(朝日新書125)2008.8
帝国のシルクロード 新しい世界史のために (朝日新書 125)帝国のシルクロード 新しい世界史のために (朝日新書 125)
(2008/08/08)
山内 昌之

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↓メモは、今回は本当に私個人の備忘メモ張。
いつもみたいに体系立てたノートになっていないので、読んでいない人には意味不明だと思う。

[ 2009/02/19 23:07 ] non-fiction | TB(48) | CM(0)

朧月夜に、あいたい。  

うわあ、一本取られましたわ。
今回の真崎さんの新刊は殆ど挿絵買いで、実はストーリーにはあまり期待していませんでした。
二人の出会いはかなり唐突で強引だし、その後の(恋愛的)展開もイマイチ分かりづらい内容で、
真崎さんの小説というよりも、フワフワと可愛らしい宝井さんの挿絵の雰囲気に合わせた作品だな、
という印象が強く、ジャケ買い的には当たりだったけどエピソードはフツー過ぎるなと思ってました。
が、ラストに素晴らしいオチがっ!!!キャアアアっ!!!

百合っぽい受け×受けカップルだったから、イマイチ盛り上がらないんだと思っていたのですが、
この不思議王子様系の攻め(相原)の実態は、私の想像を(良い意味で)裏切るドS攻めでした。
彼は、きっと喰うも喰われるも思いのままで、攻めヒエラルキーの中でも頂点に君臨する最凶の男。
どうせなら、チビッコだけど比較的ニュートラルなケイトよりも、親友の友坂を喰って欲しかった…。
友坂も料理好きのお節介なツンデレキャラで、彼が“受け”なら私の理想のタイプだったんだけどな。
次回は友坂編のスピンオフらしいのですが、彼が“攻め”確定なのがとても残念でならないデス…。
夢オチとかでも構わないので、同人誌あたりで相原×友坂ネタが読みたいなー。

特に変態攻め好きには強くオススメしたい、一見ピュア系を装った性質の悪い強烈なBLでした。
ご馳走様です!

<作品データ>
・真崎ひかる『朧月夜に、あいたい。 』(宝井理人・画、幻冬舎ルチル文庫)2009.2
朧月夜に、あいたい。 (幻冬舎ルチル文庫)朧月夜に、あいたい。 (幻冬舎ルチル文庫)
(2009/02/17)
真崎 ひかる

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[ 2009/02/18 22:00 ] novel BL | TB(1) | CM(0)

キネイン! 

2008年の心残りといえば、結局えすとえむさんの作品の感想を書けず終いだったことに尽きます。
メールやオフでは暑苦しく萌えを語ってたのに、いざ文章に起こそうとすると難しくて下書きのまま。
タイトルのダブルミーニング性や、サブタイトルの“引用”元や“解釈”について調べ込んでいくと、
えすとさんの作品世界を超えた新発見が多数出てきて、更に調査に手を伸ばしちゃったのが敗因。
そもそも、えすとさんの造詣の深い“音楽”やら“アート”の世界は、私にとっては鬼門ジャンルだし、
悔しい現実だけれど、つまるところ私ごときが半端に手を出してどうこうできるモノじゃ無かったのだ。
でも、当時の私の“しつこさ”に、最後まで付き合って下さったハスイさんと秋月さんに大感謝デス♪
今更ですが、本当にありがとうございました!

さて、今回のえすとさんはタイトルからも察せられるとおり、映画ネタ満載のシリーズ短編集でした。
いつもより軽いテイストで、某キャンペーンCMからヒントを得て出来た、半二次作品集なんだとか。
ソレゆえか、BL指数は極端に低く、先月のトジツキさんに引き続き同人誌っぽいノリの物語でした。
但し、トジツキさんとは違って現実に同人誌で読んでいた作品という訳ではないので、楽しかった!
しかも、私もかつては重度の映画ヲタクだったので、前回は挫折した元ネタにもついていけた筈…。
BL好きよりも、(昔の)映画好きの好奇心をくすぐる青春(BL)コメディに仕上がっていたと思う。
小粋な軽い短編漫画(作品)を読みたいモードの時には特にうってつけかと…ご馳走様でした!

<作品データ>
・えすとえむ『キネイン!』(東京漫画社マーブルコミックス)2009.3
キネイン! (MARBLE COMICS)キネイン! (MARBLE COMICS)
(2009/02)
えすとえむ

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↓は、私が分かる(あくまで“予想”)ネタ一覧。
他にも、思い浮かぶネタがありましたらご一報下さると嬉しいです~♪
長く、暑苦しく、画像が多くて重いかも…。
[ 2009/02/18 13:36 ] comic BL | TB(1) | CM(0)

マキァヴェリ 

神聖ローマの次は“チビタリア”編をばと思い、メモ帳片手に読了。
加えて、惣領冬実さんのコミック『チェーザレ』の背景の多少の手引きになればとも思っています。
が、実は昨日から私の身にとある不測の事態が生じた為、皮算用的な予定がずれ込んでしまった。
今も継続中で“痛み止め”生活中なので、全くモノを考えることが出来なくなってしまったのです…。
正直、この当時のイタリア史は複雑に目まぐるしすぎて、備忘メモにまとめるのも厳しい感じデス。
今日の友は明日の敵的な、目先のコトしか考えていない日和見的で八方美人なチビタリア君。
(注、チェーザレは目標最短コースを巡る為に、一時的な“友”をサクサクと切り捨てている印象)
そりゃあ、マキャヴェリさんの宿願である中央集権国家の夢も遠のくっつーハナシですわ(笑)。
チェーザレのパパ辺りから如何わしかった教皇制度が、後の宗教戦争に繋がっていくのですが、
ボルジア家やメディチ家と距離を置いていた彼が、新旧両派の批判の矢面に立たされていくのも、
“歴史”の皮肉だなあ。

<作品データ>
・家田義隆『マキァヴェリ』(中公新書866)1988.1
マキァヴェリ―誤解された人と思想 (中公新書)
[ 2009/02/16 05:56 ] non-fiction | TB(0) | CM(0)

ヴェルサイユ条約 

久々に、ガチガチのお堅い教養新書を読みました。
米英仏独が、ギリギリの局限下で最低限(or最大限)の利益を引き出そうと画策している外交史。
外交条約って、このWWⅠの対独講和に限らず、水面下の熾烈な駆け引きがメインなんですよね。
各国の思惑と打算と誤算とが複雑に絡み合って、誰も予想できなかった結果が待ちうけていたり。
“理想”は現実政治の前で妥協が余儀なくされ、下手したらソレが致命的な逸脱や失敗に転じる。
ネゴシエーター達は相手の出方を読んで、己の利益と照合させ、ハッタリ効かせて交渉に挑むが、
国家&国民の代理を担っているので、時に非理性的or非現実的な欲求にも応じなくてはならない。
その為には交渉相手の利敵と(裏で)手を組むことも辞さない、とても因果な商売だと思います。
それにしても、足並が揃わない独首脳部は不眠不休で覚書&修正案を作り続けたんだろうなあ。
そして、政治分析の冷徹なリアリストと目されていたウェーバーは、何だかんだで“ドイツ人”だった。
政治の力学に通じた人が、政治家的資質を有している訳ではないという典型の学者だったみたい。
さもありなん。

<作品データ>
・牧野雅彦『ヴェルサイユ条約』(中公新書1980)2009.1
ヴェルサイユ条約―マックス・ウェーバーとドイツの講和 (中公新書)ヴェルサイユ条約―マックス・ウェーバーとドイツの講和 (中公新書)
(2009/01)
牧野 雅彦

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今回は、メモは無し。
あまりに詳細すぎる内容なので、いつものメモによる簡略化は厳しかった。
シュレスヴィヒ、ダンツィヒ、ポーランド回廊、シュレジエンなどの帰属問題は興味深いのだが…。



[ 2009/02/14 22:13 ] non-fiction | TB(0) | CM(0)

20世紀少年 ―第2章― 

今週のレディースデイ(水曜日)に見てきました、妹と。
私は行き当たりばったりでいいやと思っていたのですが、今週の水曜日は祝日だから大変だとか、
古いタイプの映画館はイヤだとか我侭ばかり言い出すので、今回は彼女に全てを任せました。
結果、最近新宿に新しくできたオンラインで事前予約もできる某シネコンで鑑賞することに。

ちゅーか、件のシネコン人が多すぎです!!
事前予約であっという間に満席になった筈なのに、何であんなに人が大挙してロビーにいるんだ?
夏冬恒例の某所を思い出すくらいの人の波だったので、私は急速にご機嫌斜めの憂鬱モードに…。
大体、ホテルのロビーのような受付カウンターとか、無人のチケット券売機がもう落ち着かねーよ!
私がその昔通った映画館と言えば、お世辞にも愛想がいいとは呼べない券売窓口のお姉さんとか、
冬場は不意打ちにスチーム暖房がカンカンカンカン鳴り出すのがデフォルトで、
ドルビー効果やサラウンド効果はおろか、普通に台詞が聞こえない……のが普通だったのだ(笑)。
それこそ、今作品でキリコさん@黒木瞳さんの足跡をたずねる過程で立ち寄った映画館のような。
確かに昨今の映画館は、座席が広々していてお尻があまり痛くならないという長所もあるけれど、
私は妹とは逆に、昔ながらの傾きかかった古臭い映画館が懐かしいんだよなー。

余談と言う名の愚痴が長すぎでした…。

さて、本編。
実は、第一章ほどテンションが上がらなくて、面白かったけれど駆け足展開だなと思いました。
第一章はかなり忠実に原作を辿っているのですが、今回はプロット削ったり設定変更がちらほら。
まあ、映画尺(2時間程度)に収める上である程度の編集は仕方無いのでしょうが、少し勿体無い。
映画版は完全にカンナを主人公にして、彼女が事件の核心に近づいていくことが主軸になっており、
ヨシツネ@香川照之さんの“業”や、サダキヨ@ユースケ・サンタマリアさんの情緒不安定な部分、
ヤマネ@小日向文世さんに到っては行動パターンが原作と異なっていて、この件は本当に残念!

大体、映画版だけではヨシツネを隊長と仰ぐ若者達が、一体何者なのか分からなくないですか?
原作を読んでいない妹に尋ねてみたら、原作(&私)とは真逆の解釈をしていてやっぱりなあ、と。
というか、映画版では妹の見方(ヨシツネ@彼らの救出者)で正解なのかもしれないのですが…。
私は原作読んでるので、ヨシツネ@失敗を繰り返しながらも抵抗運動を諦めなかったリーダーで、
彼らは工作員として、近い将来ともだちランドに送り込まれる立場の特攻隊と見てしまうのですヨ。
ヨシツネが絶望と戦いながら、ケンヂ達の意思を継いで諦めずに生きてきた15年が深いからさー。
カンナに軸をあわせちゃうとこの辺りが見えないのが、映画版の弱点かなあと思ってもみたり…。

あと、第2章ではこの作品の最大の“トリック”である某シーンが原作よりも分かりやすくなってます。
役者さんを使っているから、どんなに似せても身体つきで「あれ?」と違和感感じちゃうんですよね。
いや、私が原作の結末(オチ)を知っているから余計になんでしょうが…これ以上は、お口チャック。

まあ、でも何だかんだで第3章が待ち遠しいです。
コンチ&ケロヨン&サダキヨ加入で、9人の20世紀少年の勇者達が再終結する筈ですからね。
21世紀組の活躍も期待したいし、真打ちであるキリコさんも最大の見せ場がある筈だっ!!


[ 2009/02/13 19:40 ] movie | TB(0) | CM(0)

ライン河 

手持ちの教養新書の中でも、この『ライン河』は特にお気に入りの一冊です。
いわゆる“名著”の部類に入ってもおかしくないくらい面白い内容なんですが、実際はどうかしら?
今回は、“ヘタリア”萌えの資料として再読したのですが、恐ろしいまでに内容が仏×独本でした。
ライン史は、「クープル・フランコ=アレマン」or「クープル・フランス=アルマーニュ」だとか。
このクープルは、英語で言うところのカップルで、しかもニュアンス的には宿命の関係的な意味。
二国間関係を「難しい友情(愛情)」として既に1935年に喩えられているのですから、脱帽デス。
しかし、現実的な話をしますと、仏のやり過ぎなオレサマぶりはやおい的には見ていてちと辛い…。
だから、ツンデレ独からたまにしっぺ返しを喰らって、それに対しての復讐心を燃やしての繰り返し。
独はあまりに憐れな時があるので、伊に片恋し続けた結果の試練だと思えば、ちょっと楽になる。
つまり、どんなに同志が少なくとも私は独受けを譲らないという話です(笑)。

<作品データ>
・加藤雅彦『ライン河 -ヨーロッパ史の動脈-』(岩波新書、赤639)1999.10
ライン河―ヨーロッパ史の動脈 (岩波新書)ライン河―ヨーロッパ史の動脈 (岩波新書)
(1999/10)
加藤 雅彦

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↓今回のメモは濃いです、長いです。
“萌え”が加味されて暑苦しいので、神聖ローマ帝国の命運に的を絞ったメモにしました。
本編自体は、現代史まで網羅されていてウィーン会議以降の記述も面白い内容になっていますが、
私個人は逆に19C以降の資料は他にもいっぱい所有しているので、またいずれ機会があるかと。
一つ挙げれば、ナマモノ萌えを語るのはちょっとアレかもですが、アデナウアーさんが萌・え・る!
年上美人受けとして、仏のコンラート&ドゴール氏と知的に友好な関係を結んでいく様子が良いな。
(余談ですが、“ヘタリア”的世界観では、アデナウアーとコンラートの関係は擬人化しにくい…)

あと、独萌えを主張する身としてヒトラーについても一言。
彼の存在をドイツ史、あるいは世界史の逸脱として、非人類的な“怪物”に喩えるのは容易い。
が、彼の存在を生み出す背景には、民主主義、近代国民国家、資本主義、共産主義、軍国主義、
植民地主義、そして平和主義の“理想”がまずあったことを、決して忘れてはいけないと思います。
“怪物(モンスター)”は、とても身近な、我々自身の“弱い”心から生み出されるのかもしれません。
そんな危険性を忘れずに考え続けるべきだし、忘れないために歴史は存在するのだと思います。


[ 2009/02/12 16:18 ] non-fiction | TB(39) | CM(0)

ドアをノックするのは誰? 

周囲の高い評判に後押しされるままに購入したものの、どうにも食指が動かず積読してました。
大体、雑誌掲載分を読んでるはずなのに、全く覚えていない時点でもう勝敗は決していたんだな。
一言で率直に感想を申し上げますと、私にとってはとても眠たい作品でした…ゴ、ゴメンナサイっ!

本作はコメディです…しかも、極めて上質な“エスプリ”の効いたコメディだったと思います。
それ故、ウィットに富んだコメディやスラップスティック系のドタバタ喜劇を好む私とは合わない。
鳩村さんは映画が大層お好きらしいですが、映画のシュミもきっと私とは全く掠らないんだと思う。
現に、私は鳩村さんのBL小説に“萌え”がない…受けも攻めも私の守備範囲からかけ離れてます。
小説としては“巧い”と思うし、“皮肉”のスパイスが効いた一流のコメディ作品だとは思うのですが、
そんな“旨み”が効いてくるのは物語も後半からだし、中盤までのエピソードを追うのが辛かった…。

美しい薔薇には、必ず“棘”がある。
従順で貞淑で万事が出来すぎな素敵な奥様を演じる最首頼久は、不気味なまでに棘を見せない。
頼久の“仮面(ペルソナ)”を取り外すには、どうしたら良いのか?彼の心のドアは何処にある?
気ままな独身貴族を謳歌していた筈の四十路男・甲田が、頼久に対する本気の恋を自覚した時、
読者が薄々感じていた“違和感”の正体(@頼久の真意が見えないが故の不安)が、明らかに…。
頼久のドア≒心は、“過去”を封じ込めるコーティング材によって巧みに隠されているので見え辛く、
この一風変わった“ロマンス”の肝は、ココに尽きるのだ。

とはいえ、頼久の痛烈な逆-じゃじゃ馬馴らしor逆-関白宣言的なリアクション&行動の数々は、
彼を“受け”にしてしまうBLでは、逆効果とまでは言わないけれど、“毒”が半減していて勿体無い。
むしろ、彼を女の性(サガ)を生きる存在(=女性)にして、男女の話にしてくれた方が好みだなあ。
そもそも、男にとって都合のいい女の背景は、フィクションでも現実でも殆ど省みられていない筈。
ソレが“当たり前”だと彼らは思っているし、そんな彼らを上手くあしらえるのが“女”の醍醐味だと、
そういう“女道”的な、昨今の流行語を借りれば“小悪魔”とか“婚活”が世間の美徳とされている。

そんな男女の根源的なディスコミュニケーションは、男が真実の愛に目覚めて立場が逆転する。
“本命”の心が欲しいと思ったときに、初めて彼(or彼女)の心が見えなくて不安に苛まれるのです。
要するに、痛恨の一撃を喰らうのだ♪フハハハハ、ザマアミロ!!

その割に、私がこの作品にのめり込めなかった理由は以下の通り。
1)コレはウィスキーのCMか!的なウィスキーを人生に喩えるクサイ台詞の応酬が、ちょっと…。
2)本作のメイン舞台である頼久の“家”が、文字通り映画か舞台のセットにしか感じられなかった。
3)そもそも攻めの甲田が気障ったらしくて、頼久が思うほどにカッコいいキャラには思えなかった。
4)女…じゃなくて、受けの性(サガ)or本性が全開モードの頼久に感情移入の余地がなかった。
5)二人のラブシーンまで計算され尽くしたすました(お洒落な)“台詞”が、ちょっと鼻に付いた。
6)要するに、お上品で洗練されたコメディだから、展開の早いエンタメが大好物の私には合わない。

それにしても…。
頼久の淀みないその完璧な敬語は、全米最大のスラッシュジャンルと言われている某SF作品の、
某S大佐的な、即ち地球人である我々からみて異星人(エイリアン)にあたる彼を彷彿させる(笑)。
ってか、ジム(←愛称)艦長とS大佐の関係とこの二人の関係って、実によく似てると思いません?
(注>ちなみに、私が同SFシリーズで一番お気に入りなのは、ツンデレへたれのドクター・Mですw)

<作品データ>
・鳩村衣杏『ドアをノックするのは誰?』(佐々木久美子・画、二見書房シャレード文庫)2007.4
ドアをノックするのは誰? (二見シャレード文庫 は 3-6)ドアをノックするのは誰? (二見シャレード文庫 は 3-6)
(2007/03/29)
鳩村 衣杏

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↓は拍手お礼と、分身談義。

[ 2009/02/09 21:30 ] novel BL | TB(0) | CM(0)

2009年3月購入予定本メモ 

3/4 岩代俊明『PSYREN』5巻(集英社ジャンプコミックス)
3/14 ユキムラ『不思議飴玉 増量版』(エンターブレインB'sLOVEYコミックス)※1
3/17 小川いら『夜明け前の睡蓮』(緒田涼歌・画、幻冬舎ルチル文庫)※2
3/23 高遠琉加『唇にキス、舌の上に愛(仮)』(麻生海・画、二見書房シャレード文庫)※3
3/24 三池ろむこ『キラキラ』(幻冬舎ルチルコミックス)※4
3/28 紺野キタ『日曜日に生まれた子供』(大洋図書クラフトコミックス)※5
3/28 麻生海『家賃半分の居場所です』(芳文社花音コミックスCitaCita)※6
3/下 くつきかずや『ネタも休み休み言え!』2巻(新書館ウンポココミックス)

※1 マイフェイバリットBLコミックスの5本指に入る作品…旧版持っているけど絶対買います。
※2 コレは前作の漢方薬局のシリーズ続編ですよね?
※3 タイトルで、一瞬フシノさんかと思ってしまった…また、祝日直後だから入荷予測がしづらい。
   今までは3段オチ(?)タイトルだったのに、今回が両天秤パターンのタイトルだわ。
※4 同居モノの群像劇だった筈…あれ?もしかしたら日高さんと混同してるかもしれない。
※5 私好みの良タイトルです(元ネタはマザーグースだったっけか?嘘言ってる可能性大)。
※6 チタチタなのでちょっぴり不安、ケモミミとかチビキャラだったらスルーするかも…。

[ 2009/02/08 22:25 ] お買い物 | TB(0) | CM(0)

Stepbrother 

積読本をコンスタントに消化していく自分が、ちょっと怖くなってきた。
そういえば、今週はノンストップでブログ更新を継続中…明らかにおかしなスイッチが入ってます。
しかも、今まであまり食指が動かなかったタイプの作品を、逆に無性に読みたいモードが発動中。
一時的な衝動だとは思いたいが、もしかしたら萌えの傾向が今までとガラっと変わるかもしれない。

本日は発売日に購入していたにも関わらず、気が向かなくてずっと寝かせていた榎田作品デス。
実のところ、雑誌掲載時に本編を読んでいたので、書き下ろし部分だけ斜め読んで放置してました。
不意打ちのファミリーコメディ型のBLで、通俗的なドラマ仕立てのオフィスコメディでもある本作品。
榎田作品なので“軽妙”で程々に楽しく、いかにもビーボーイらしい起承転結が明確で明朗な物語。
国枝さんの挿絵も良い塩梅だし、公明正大に両親にカミングアウトする二人の決断も気持ち良い。
個人的にはへたれ×ツンデレだから大変美味しく頂けるし、結末が清清しいので満足できます。
榎田さんの本領を発揮した作品では無いけれど、軽い萌えを得たい時には丁度良い作品の筈…。

じゃあ、何で今まで私は寝かせてきたのか…?
唯一というか最大の難点は、登場人物達のいささかデリカシーに欠く言動が引っかかったのです。
二人とも28歳で、割と景気の良さそうな企業で実績を挙げている営業マンと若手課長なんですが、
特定の条件に属する人々に対する配慮の無い言動や、独特の加齢臭がモヤっとするのです…。
マイフェイバリットな芽吹の加齢(オヤジ)臭なら、良いんだよ!彼はエリート人生の転落組だし、
そんな彼の行き過ぎたサイテーな行動&言動も含めて、兵頭にとっては愛しい恋人らしいからさ。
が、今回は…ツンデレ受けの秋は精神的に余裕が無かったキャラということで納得しても良いけど、
視点キャラで主人公の健輔(榎田さん曰く、自然体キャラ)は、もっと読者に配慮するべきだろう!
さも、自身が真っ当で健全であるかのように振る舞いながら、たまに失礼な発言が目立つんだよな。
(作者も含めて)本人達がまるで無自覚だから、余計に性質が悪い気がしてモヤモヤするのです。
アレ?そういえば、以前も榎田さんの作品でキャラにデリカシーが無いって発言をしていたような?

それにしても、人間としてサイテーな敵(カタキ)役であった筈の馬込部代が何気に私好みだわ。
メインの二人よりも、彼のその後が見たいかも…木原さん的な容赦ないスピンオフ読んで見たい!
あー、やっぱり今の私のテンションと萌えベクトルは何処か間違っている気がする…。

<作品データ>
・榎田尤利『Stepbrother』(国枝彩香・画、リブレ出版ビーボーイノベルス)2007.4
Stepbrother (ビーボーイノベルズ)Stepbrother (ビーボーイノベルズ)
(2007/04)
榎田 尤利

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[ 2009/02/07 21:07 ] novel BL | TB(0) | CM(0)

彼の楽園 

昨年の梅雨時期にたまたま古書専門店で見かけて購入した、菅野彰さんの初期作品。
が、じっとりと真綿で締め付けられるような鬱陶しい物語だったので、その時は読む気が起きず。
そのまま積読状態で殆ど見失っていたのですが、別の作品を探していたら見つかりました(笑)。
“本命”の方は無論行方不明中デス…来週は流石に本気で蔵書整理をしよう、うん。

私が初めて読んだBL小説は菅野彰さんの作品だったという話は、ブログではもしかして初めて?
BL漫画は大学時代後半から少しずつ読んでましたが、当時小説は全くの手付かず状態でした。
現在でも私の購入比率は6:4か7:3で漫画が多いのですが、この話をすると必ず驚かれます。
ブログの感想(記事)では、小説やらノンフィクションやらの活字本の方が圧倒的に件数多いから…。
まあ、ノンフィクション合わせると五分五分なんでしょうけど、BLに関しては今も実は漫画派なのだ。
とまれ、こんな私が菅野さんの小説に手を出したのは『毎日晴天!』の漫画版にハマッたからです。
…ぶっちゃけ、下心があったんですよ、小説版なら長男CPも一線を越えている筈だという打算がね。
現実には、全く無かったけどな!
(注>数年後に一線を越えるエピソードが無くも無いのですが、露骨に引っ張りすぎなんだよっ!)

正直、菅野彰さんの文章は当時も今も微妙に読み辛いです…。
“小説”というフォーマットで格闘しているタイプの文章(小説)だとは素人目にも分かるのですが、
それが機能している場面もあれば、そうじゃない場面もあり、統一感or一貫性が感じられないのだ。
が、実はBL小説家の中でそういう“葛藤”を作品にぶつけてくる方って、ものすごく珍しいんだよね。
同時期に読み出した月村奎さんなどは、“ライト”な筆致でプロフェッショナルを貫いているのに対し、
菅野さんは常に荒野を目指してもがいている感じで、その必死さがダイレクトに伝わってくるのだ。
BL的なモノとJUNE的なモノと純文学的なモノを上手く繋ぎ合わせられなくて、引き裂かれてしまい、
そういう裂け目?が見え隠れするのが“良い”とも言えるし、バランスが“悪い”とも言える作風です。
特に、BLブームが加熱して以降の作品群は、中盤までは踏ん張ってかなり良い勝負をしていても、
結末は明らかに集中力が途切れたんだな…としか思えないような“勿体無い”作品が多いと思う。

ですが、今回は菅野さんの小説の中でも“古い”作品になるので、手堅いです。
追い詰められた登場人物達の心理を極限まで追っていて、最後まで喰らい付いてくる小説です。
BLと呼ぶには暗すぎるBL以前の、JUNE(っぽい)小説と分類していいのかな?自信は無いデス。
表題作は、樹なつみさんの『朱鷺色三角』的な濃密な空気を孕んだ二世代に渡る近親相姦モノで、
同時収録の「まだ見ぬ夢の」は、坂井久仁江さんの『花盛りの庭』的な近親憎悪を根底に感じる。
両者に共通するのは青年期特有の強烈なファザーコンプレックスと、タナトスへの暗い欲望か…。
確かに、こういう作品は中島梓さんが語る(or語りやすい)タイプのやおい小説なのかもしれない。
が、この手のテーマに付き合うには年を取りすぎてしまった為、面白いかと問われれば正直微妙。
ただ、95年発行で当時はガッツリ高校生だった私には、懐かしい“時代の空気”を感じなくもない。
小説という部分では手を抜かずに渾身の力を振り絞って書かれたであろうと思われる作品なので、
独特の余韻はあるし、エンタメ系の作品では得がたい凄みも感じた。

たまには、こういうBL小説も良いもんだ~♪

<作品データ>
・菅野彰『彼の楽園』(今市子・二見書房シャレードブックス)1995.5
彼の楽園 (シャレード・ブックス)
[ 2009/02/06 20:53 ] novel BL | TB(0) | CM(4)

冥愛の鎖 

ここ2ヶ月、私は本当に読書力が停滞していたんだなということを痛感させられました。
あまりに唐突な始まりに度肝を抜かれ、大好きな華藤さんの作品だったのにほぼ積読状態でした。
ファン失格デス…しかも、面白かったです!手放しではオススメしづらい欠点もちらほらありますが、
いかにもこの著者らしい要素で満ちており、例によって魂の浄化と救済云々が物語の主題でした。
華藤さんのキャラクタは、そもそもが我々“人間”の尺度では測りがたい感覚&時間の持ち主です。
しかも、今回は精密機械×獣という、共に人間の形を取り繕った非人間CPだったから尚更ですね。
冒頭から、ノスタルジックなえれなさんワールド(inモロッコ)に誘われる展開だから吃驚しましたが、
改めて読み直してみたら、いつもの華藤えれなさんで、今作が特に異端という訳ではなかったな。

この作品は、ファティマの手の指輪(@ミスティックアイテム)が大変重要な役割を担ってます。
この聖性加護を有する指輪が、三神の手を離れて近衛の手に渡ったコトが全ての始まりなのだ。
恐らく、今まで三神の生命貞操危機を何度も守り抜いてきたに違いないこの指輪が外れた時、
聖性とは対極にある強靭な“呪縛で己の記憶精神を制御してきた近衛に、指輪が移動した時、
二人の運命は必然的に交錯し、“情動”という感覚だけでは説明しきれない間隙が生まれたのだ。
二人が出会う舞台はモロッコですが、それは華藤さんがお得意とする異界に通じたモロッコでして、
この著者特有の蠱惑的な筆致で綴られることで呼び覚まされた、理性を超越した世界だったのだ。
華藤さんをほぼコンプリートしているくせに、恥ずかしながら初読でこの構造を見抜けなかった…。
く、悔しい~。

そして、近衛の手に渡った聖魔法の指輪は、彼が年月をかけて紡いだ呪法もあっさり解き放つ。
が、聖と対極の外法に近い呪縛を用いていたため、この間近衛は過去の記憶で苦しむことになる。
己の背負っていた十字架を思い出した近衛は情緒不安定で、精密機械の仮面も削げ落ちていく。
彼が救いを求めていると野生の勘で察知した三神は、そんな近衛の狂気すらも受け入れてしまう。
しかも、純粋な心を持っているかに見えた三神も、実は父親の生命の尊厳を歪めつつある訳で…。
人間的理性の部分では互いに反目しつつも、魂レベルで惹かれていくことを止められない二人。
畢竟、二人の執着的な関係は深化し、近衛の“国家の犬”としての人生は道を見失っていくのだ。

欲を言えば、JUNE的な底なし沼にハマって消滅するバッドエンドでも良かったんじゃないかな~?
英田さんとはまた違う対テロの姿勢を貫いてて、この点に関しては私は華藤さんの方が好きデス。
多分、架空の中東の国(タハリール共和国)のモデルが想定しやすいのが主因なんですけれど。
漁夫の理を狙って権謀術数を重ねる権力者達の“えげつなさ”の描写も、華藤さんらしくて良い!
が、今回のスケールの大きい物語は、兎に角明らかに(特に序盤)書き込み不足だったと思います。
二人の心理の変化が分かりづらく、それ以上に特に三神の性格と思考と行動が乖離し過ぎていて、
ものすごーく文章に集中していないと、作品から振り落とされそうになるんですよね…。

でも、この作品は『アンタッチャブル』で有名なデ・パルマぽい映像感覚(or演出)が冴えていて、
華藤えれなさんの独特の文章センスは、やっぱり私は大好きだなって思いました。

<作品データ>
・華藤えれな『冥愛の鎖』(高階佑・画、大洋図書シャイノベルス)2008.12
冥愛の鎖 (SHYノベルズ)冥愛の鎖 (SHYノベルズ)
(2008/12/11)
華藤 えれな

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[ 2009/02/05 22:02 ] novel BL | TB(1) | CM(2)

白川静 

読む分には、骨のある満足感を十二分に味わえる教養新書でした♪
が、今回今までで一番メモが辛かった…何が辛いって、漢字変換の出来なささが半端なくてね。
オンライン辞書の検索回数も過去最高だったと思いますが、それでも変換できない文字がちらほら。
機種依存文字だらけで、文字化けだらけで、PC上にメモを起こすのが正直イヤになりましたヨ…。
まあ、大好きな松岡正剛さんだったので頑張りました!他の作品だったら、完全に諦めています。

漢字で哲学していた白川静さん。
そのロジカルな一貫した姿勢が、カッコ良かったです。
目下、『万葉集』関連の概論書が読みたいな(私の蔵書にも多少あったような、無かったような)。

<作品データ>
・松岡正剛『白川静』(平凡社新書440)2008.11
白川静 漢字の世界観 (平凡社新書)白川静 漢字の世界観 (平凡社新書)
(2008/11/15)
松岡 正剛

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<拍手お礼>
・entry1041に拍手ありがとうございました~♪
>いつも~さん
毎度、コメントありがとうございます。
ユギさんの作品は、心配しなくとも何処かが拾うと楽観視しているのですよね、実は。
少女漫画誌にこだわらず、青年誌まで拡げれば、十分に受け皿はありそうな気がします。
私もコミック読みたいです。

↓は、いつもの備忘メモ
今回は本の記述と順番を入れ替えまくった、我流オレサマ編集メモです。
ほぼ、松岡さんの記述の原型を留めていない…。


[ 2009/02/04 23:16 ] non-fiction | TB(0) | CM(0)

銀魂27巻 

前回の感想は17巻だったみたい…(笑)。
いい加減惰性買い過ぎてギンタマも潮時かなあ、と思っていたらクるんだんよな、ヤヴァイのが!
久々に登場したコンドーさんは、殿方のデリケートな部分であるアレがまんま剥き出しで登場。
同じく久しぶりのヒジカタさんは、何かのプレイの真っ最中だった模様で首輪を装着していました。
二人とも裏のギンタマ世界ではよく見かける格好なんですが、本編で見かけるとちょっと動揺する。
唯一残念だったのは、二人が同じエピソードで同時に登場してくれなかったことくらいでしょうか?
相変わらず、コンドーさんがステキゴリラ過ぎて漫画のキャラなのに登場するとドキドキしてきます。
そんな彼の魅力は俺だけが分かっていれば良い的な、ツンデレ恋女房@ヒジカタとセットで大好き♪
次の巻の予告によると、オールスター総出演的なドタバタ展開がある模様…ヤマザキもガンバレ!

そういえば、先々週のジャンプを買い逃してショックだったんですよね…。
久々の銀魂キャラファン投票の号だったからさ…誰か、私の代わりにコンドーさんに清き一票を!

ちなみに、この漫画は友人達にはとてもオススメしにくい…。
大変高尚で難解なス○トロジカルなギャグが満載だったり、モザイクを多用している漫画だからさ。
複数の殿方達のあられもない部分が全開の漫画って、各種ゲイ雑誌かBL誌くらいじゃないか?
逆に女性キャラは、全くサービス(orお色気)シーンが見られない大変ストイックで健全な漫画デス。
心と萌えのキャパシティが、果てしなく広い方のみご鑑賞くださいませ~。

それにしても、誰かさんの何かを挟んだ結果の3滴はマジで悶絶死するかと思ったわ(笑)。

<作品データ>
・空知英秋『銀魂』27巻(集英社ジャンプコミック)2009.2
銀魂 第27巻 (27) (ジャンプコミックス)銀魂 第27巻 (27) (ジャンプコミックス)
(2009/02/04)
空知 英秋

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以下は、銀魂とは無関係のイニシャルトーク。
何かを囀っていますので、当ブログの常連さんのみ読んでくださいませ。


貴公子の求婚 

今度の職場の同僚(年下の女性)は、かなりの映画狂みたいで面白い子でした。
まさか、「オビ=ワン・ケノービは、アレック・ギネスじゃなきゃしっくりこないよね」という濃い話で、
意気投合する若い女性に出会えるとは思いませんでした(笑)…また、映画館通い始めようかな?
で、彼女に「どんなジャンルが好きですか?」と問われて、答えに窮してしまった元映画オタの私。
帰りの電車に揺られながらつらつら考えてみましたが、BLも映画も基本はコメディが好きなハズ。
てか、割と雑食なのでホラー以外はジャンル云々について考えることも無く、黙々と食べてしまう。
大事なのは作品が面白いかどうかで、その作品のジャンル区分は後からくっついてくるような…?
でも、好んで観てた/読むのはコメディが多い気がするから、何処かで信頼しているのだろうなあ。

という訳で、本日は再読した良質のBLコメディをご紹介します。
実は、昨年末に読了した2008年の読み納め本だったのですが、年末年始がバタバタしてたので、
案の定、とてもお気に入り作品だったのに感想を仕上げる間もなく、今日まで経過してしまいました。
感想の出遅れぶりも半端無い感じですが、お蔵入りにするのはあまりに勿体無い珍品だったので、
いつものごとく空気を読まずに感想仕上げてみます(笑)。

和泉さんは作家買いする程のファンではないのですが、私的にはとても心地よい文章の作家さん。
句点のタイミング、慣用表現、会話のテンポ、時折出てくる薀蓄話など、全てがしっくりくる方です。
密度の濃い小説を読んだ気持ちになれるのが醍醐味ですし、几帳面で隙の無い感じがまた魅力。
が、設定やストーリーはたまにもの凄くあわなくて、その為に途中放棄や積読も多少あったり…。
まま、このシリーズに関しては、前作も今作もアベコベの平安時代の婚姻譚が楽しいです。

今回は攻め嫁モノです。
逼迫した事情の為に、不承不承嵯峨野の姫君の元へ出向くことになってしまった書痴の朝家。
案の定、彼は訪問先を間違えてしまい、孔雀攻め型色男で無職の蘇芳(仮名)に求婚してしまう。
コレがBL小説に生まれついたキャラクタの宿命なのか、ロマンチックなムードもへったくれもなく、
BL式に美味しく“珍味”として頂かれてしまう朝家…凡庸な天然ニブチン君の恋物語の幕開け。
悠々自適で唯我独尊の風雅人(蘇芳)と朝家では、真っ当なコミュニケーションが取れる筈もなく、
二人の噛み合わないままに続く会話と、文字通りの体を張った濃いディスコミュニケーションが、
周囲の人々を巻き込みつつ、意外な(=アサッテな)方向に突き進んでいく楽しいラブコメです。
シェークスピア“喜劇”の如く、さかしまの恋がいつしか真実の恋に転換していく展開が上手い!

昨年のマイベストに取り上げた『美男の達人』、『初恋の70%は、』、『恋は思案のほか』と同様に、
“恋(or恋愛)”を舐めてかかっていたキャラ達が、“恋”に溺れて四苦八苦していく姿が楽しいな♪
身分も美貌も知性も収入も安定しているパーフェクトな男が、己の勇み足で恋に溺れていくのだ。
天然ドジっ子朝家に対するちょっとした悪戯心から手を出した蘇芳でしたが、いつしかその興味が、
妬心を交えた余裕の無い“恋”心に転じ、何気に朝家の方が二人の“恋愛”の主導権を握っていく。
マイフェアレディ(ジェントルマン?)的な、朝家を立派な“貴公子”に仕立て上げる展開もアリ。
が、朝家の次の行動はいつも予想の軌道を超えていて、肝心な心が手に入らなくて苛立つ蘇芳。
なのに、自ら“直接”動こうとはしない(出来ない)へたれ蘇芳。

この二人の恋路が遠回りだったのは、搦め手で朝家を落とそうとした蘇芳の“打算”にあったのだ。
天然ニブチン朝家は実直な男ですから、腹を割って本心をさらせば“無下”にはされなかった筈。
が、この“空回り”こそが二人の関係をかけがえの無いものにしていく楽しい時間でもあった訳で。
まさに、終わりよければ全てよし的な読後のよろしい作品でした。

ご馳走様です!

<作品データ>
・和泉桂『貴公子の求婚』(佐々成美・画、大洋図書シャイノベルス)2008.12
貴公子の求婚 (SHYノベルス)貴公子の求婚 (SHYノベルス)
(2008/12/22)
和泉 桂

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[ 2009/02/02 21:55 ] novel BL | TB(3) | CM(2)

まほろ駅前多田便利軒 

世界一直木賞に近い版元(文藝春秋)から発売された、三浦しをんさんの直木賞受賞作。
…と、書くと嫌味ったらしいが、流石に胴元なだけあって、彼女に限らず受賞輩出率が非常に高い。
昨今益々増加の一途をたどる各種“文学賞”は、夫々独自のコンセプトを打ち出してはいるものの、
元を糾せば販売促進の“仕掛け”であって、何らかの“権威”を期待すると当てが外れることも多い。
が、小売側からみればこういうお祭り的な空騒ぎはありがたく、いつもその結果に一喜一憂してる。
作品が“名作”かどうかよりも重要なのは、在庫の確保やら売れ筋かどうかに懸かってるってのが、
ちょっと悲しい現実なんですけれど…。

という訳で、本日は指をくわえて文庫化を待っていた三浦しをんさんの『まほろ駅~』を紹介します。
↑の“余談”から何かを感じ取っている方もいらっしゃるかもしれませんが、微妙に辛口です…。
一読者としては文学と縁が薄い私には、面白いか否かイマイチ判然としない作品に感じました。
もっと言えば、面白くなりそうなのに何故かならない…むしろ、ソレが制限されているような感じで、
腐の視点を交えて読んでも得られる“萌え”は僅かで、要するにエンタメ要素が薄すぎるのです。
そういえば、以前読んだしをんさんの小説もこんなぼやけた印象だったので、以後は全くスルー。
(確か、小さな島を舞台に白蛇様がどうのといった因習が絡んだ話…文芸書サイズで読みました)
しをさんのフルスロットル@全開な“エッセイ”は大好きなのに、“小説”だとどうも合わないみたい。

換言すると、本作品はま○○市版のIWGPなんですが、主人公の多田には覇気も魅力も無い。
彼が枯れ過ぎたヒーローなのは心に瑕があるからだ、というのは説明されずとも想像できますが、
蓋を開けてみたら、その彼の“瑕”があまりにあっけなくてごくありふれたモノだったのがまた残念。

視点キャラ・多田の眼差し(視線)の洞察力は見事なもので、見たモノに対する描写に隙は無く、
それらの断片を冷静に分析していく明晰さは素晴らしいが、逆に言うと彼は他の感覚は頗る鈍い。
特に、腐れ縁的なパートナーになる行天は、明らかにあの特有な据えた臭いを放ってる筈なのに、
視覚の描写が執拗な割に、嗅覚や聴覚の描写が大雑把なので物語にイマイチ没頭できない…。
それでも、途中までは『愛と混乱のレストラン』の理人的な“仕掛け”を期待して読んでいましたが、
それは万事に疑り深い私の“深読み”に過ぎず、あくまで多田は嗅覚に鈍感なだけでした(笑)。
いや、違う…ある意味で“見た目”が多田にとって世界了解の全てなんだよな。

だから、行天の“小指”のイタさが際立っている。
行天が心中に抱えていたと思われる瑕は、“小指”の件が無ければ一生可視化されなかった筈。
可視化されなければ“視覚”が全ての多田は、行天の心の在り処を推理したり暴くことはできず、
そんな得体の知れない行天の存在に苛立ちを感じた結果が、小指の事件に繋がっていくのかと。
そして、高校時代の事件の記憶が、“今”ここに新たな“絆”が生まれ育っていく土壌となっている。
小説に寄り添って、否、多田に寄り添って反芻してみたら、実は良く練られた“物語”なんだよな。
…私個人の主観を取っ払えばね(笑)。

個人的には、先日の『追憶の獅子』に比べて、明らかに“萌え”以外の部分でも何かが足りてない。
てか、語り過ぎ?各エピソードに付いてくる「人は所詮こういうものだ」的な主張が煩くて閉口する。
読者が楽しむ為に書かれた作品じゃなくて、“便利屋”の仕事を通して出会ったアクの強い人々を、
冷静に観察して、彼らの真の姿を克明に記述することによって、多田自身の瑕が癒されていく的な、
多田が癒される為に書かれた文章(≒愚痴)を、延々と読まされているような気になってくるのです。
観察眼の鋭い描写に舌を巻きつつも、いらんことも喋りすぎてる気がする多田にあまり共感できず。
余計なことをよく語る(考える)割に、自身の根幹に関わることは最後までネタを明かさないし…。
要するに、エピソードの割に長い小説だと思うの…ぶっちゃけ、1/2~2/3くらい圧縮可能かと。

実はこの作品には、山田ユギさんによるコミカライズ版が存在します(現状は、“幻”に近い?)。
私は第一話しか読んでませんが、山田ユギさんの実力を考えても漫画版は面白い予感がします。
漫画では原作をある程度“省略”させたり“余分”を落とすだろうから、逆に格段に良くなると思うの。
まあ、勝手な皮算用なんですけどね(笑)…一刻も早く、コミック版の『まほろ駅~』が読みたいな。

<作品データ>
・三浦しをん『まほろ駅多田便利軒』(文春文庫)2009.1
まほろ駅前多田便利軒 (文春文庫)まほろ駅前多田便利軒 (文春文庫)
(2009/01/09)
三浦 しをん

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[ 2009/02/01 01:07 ] novel 非BL | TB(2) | CM(0)
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tatsuki

Author:tatsuki
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