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非保護者 

たまに、無性に椎崎さんの小説が読みたくなります。
物凄く面白いストーリー展開が待っている訳でも無く、登場人物達に萌えを期待するでも無く…。
強いて言うなら、やや几帳面で静謐なこの方の文章に触れたい、というモードが突如発するのです。
だから、この作品の発売当初は全く食指が動かなかったのに(前作の不味さが後を引いてもいた)、
急遽読みたくなりサクッと購入→読了しました。

面白かったです!ご馳走様でした♪
私は、完全無欠を装う攻めが唯一人の受けに心奪われ、人生が足元から崩れていく物語が好きだ。
遠野春日さんの『LOVEラブ』やうえだ真由さんの弁護士シリーズ、夜光花さんの『凍る月』など…。
↑の作品に登場する攻めは受けへの恋心が思い通りに行かず、人生の修正を余儀なくされている。
妥協に妥協を重ね、もはや“倣岸不遜”とは呼べない“へたれ”属性に達していく様子が痛快です。

今回の椎崎さんも実はこの手のタイプに近いのですが、攻めの瀬尾はそこまで“へたれ”ではない。
何故なら、主人公の征は子供じみた振る舞いをする“癇癪”を装う程度には計算をする子でしたが、
基本的には思慮深くて、やや意地っ張りで、等身大に人間味溢れる真っ当なキャラだったからです。
(翻ってみるに、前述の作品群の受けは多かれ少なかれ人間というより“猛禽”の気があるのだw)
だから、主従愛の逆転劇BLの嚆矢(?)であられる華藤えれなさんのスレイヴァーズシリーズが、
設定的には一番近いけれど、読後に着地しているポイントはかなりかけ離れている印象を受けます。

とまれ、瀬尾はあどけない幼少時代の征に魅了され、彼の人生のあらゆる“障害”を取り除くコトを、
人生の目的と定めるようになる…彼の“才能”と“将来”はもっと多方面に開花されて良い筈なのに。
が、瀬尾は征のサーヴァントに徹し、“保護者”役を演じ、それがずっと続けば良いと願っています。
てことで、この関係を清算しなくちゃいけないと思っているのは、むしろ年少の征の方なんですな。

征には、“傷”があります。
彼の“可能性”を一端を絶ち、母親との関係が断絶し、瀬尾との関係が強化される契機となる傷が。
征はその傷に絶望と憎悪と自責の念を感じているのですが、“陶芸”との出会いで人生が一変する。
土を練って、ロクロを廻して、一心不乱に作業を続けるコトで、彼の凝った心は昇華していきます。
焼きあがった“器”は瑞々しくて美しく、自分を変えたいと思っている征に更なる勇気を与えてくれる。
そんな陶芸体験を経て、征は瀬尾への恋心を封印し、彼から自立して離れる覚悟を決めるのです。

畢竟、征の決断に対して「ちょっと待った」コールの声をかけるのは“過保護”な瀬尾です。
二人の関係の進展に自ら踏み込めなかった(主導権を握れなかった)瀬尾は、十分にヘタレでした。
すったもんだの末に、ようやっと二人は互いに本音をぶつけ合い、主従関係を乗り越えるのですね。
化けの皮が少し剥がれ、瀬尾の本性も根性も性癖も実はそれほど誉められたモンじゃないことが、
読者にようやくきちんと明示されるので、読後もスッキリ♪です(笑)。

欲を言えば、私はこの小説はどちらかと言うと瀬尾の攻め視点で読んでみたかった。
そして、あどけない少年の征に感じた“劣情”の部分について、もっと詳しく吐露して欲しかったかな。
ちゅーか、瀬尾!読者に対して君はもう少し正直に口割ろうよ、ねえ。

<作品データ>
・椎崎夕『非保護者』(北畠あけ乃・画、大洋図書シャイノベルス)2008.5
非保護者 (SHY NOVELS 203)非保護者 (SHY NOVELS 203)
(2008/04/26)
椎崎 夕

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[ 2008/05/30 22:09 ] novel BL | TB(1) | CM(2)

クロフネZERO 2008 Summer 

あきさん目当てでご祝儀買いしましたが、本当に目当てのあきさん以外に見所が無かった。
次号(11月28日発売予定)は、よっぽどなコトが無い限りきっと買いません…。

“オールジャンル・コミック誌”って煽りは、ターゲットも絞らずに形振り構わずの感が強いのですが、
とりあえず、旧“ZERO”の後継のファンタジー寄りの少女漫画誌ってカテゴリーでいいのかしら?
ウィングスとかアスカとかゼロサムとかバーズとかに加えて、微妙にLaLaっぽい印象だったかな。
はっきりしているのは、三十路越えの年増腐女子にはやや物足りなくて、ちと辛かったというコト。
でも、無理にほぼ読み込んだので個別で感想をば(※一部辛口注意デス)。

□あき「A・D -天使の嘘-」
ANGEL'S DOUBTの略みたいです。
流石に、表紙&巻頭カラー&看板張るだけあって、今回のラインナップで段違いに面白かった!
あきさんが構築するファンタジーは、私がソコに求めているものが全て出揃っている気がします。
お話は、“道化”を装う主人公がセカイの“王”になっていくんだと思います、多分なんですが…。
続きが待ち遠しいな♪

□草間さかえ「うつつのほとり」
草間さんの作品なので、普通に面白かったですよ、勿論。
ただ、この雑誌じゃBL方向に転ばないでしょうから、魅力というか私の期待値が半減するぽいです。

□ジュリエッタ「Sideway Under Mode ~横道ばかりですいません~」
何で、エッセイ漫画がこんな前の方で掲載されているんだろう?
褌ネタ。

□宮本明來(原案 乙女ローズ)「GRACE DOOR」
無理して読み込みましたが、辛かった…。

□石原理「懐古の蟲」
石原さん×文士モノということで、やっぱり無難に面白い(上手い)漫画だと思います。
ただ、文士ネタって正直どの方が書いてもこんな雰囲気になるので…そうなってくると…。
ちょっと、乱歩テイストだったかな?

□九號「DOUBLETS」
九號さんは、BLよりもこういう少年漫画ノリのサイキック・アクションが描きたい方なんでしょうか?
ゲームの東京魔人学園とかペルソナなんかを彷彿させる、異能バトルモノ…になっていくのかな?
すごく面白い展開になりそうなんですが、今回は序章でまだ何も始まってはいないんですよね。
私としては、あきさんの次に面白い作品でした。

□ホームラン・拳「朱の栖」
私はホームラン・拳さんのギャグBLが好きなので、シリアスモノにはあまり食指が動かないです。
でも、能楽ネタみたいなので面白くなりそうかなあ?ヒロインがどっちになるかで評価が分かれそう。

□川唯東子「胡桃の中」
このシリーズを初めて読んだのですが、何か受け攻めが予想と逆だったような気がする…。
メガネ無精ひげが受けだと思い込んでたんだけど…。

□みもり「くくりゃんせ」
短すぎて(プレビューか?)、何とも言えない。
面白くなるのかもしれませんが、今のところどういう方向の作品なのかさっぱり分かりません!

□秋山こいと「もえひめ」
これまた、どうして良いか分からない作品だった。
面白くは無いと…思う…多分。

□ヤマシタトモコ「Don't Cry, Girl
一発ギャグ。
まあ、コレはコレで楽しかったです♪

□遙々アルク「神楽坂探偵事務所」
遙々さんは、どちらかというとネムキ系(しかも諸星さん系)のブラックコメディな探偵モノでした。
主人公が美形設定だった事実を、私は登場人物に指摘されるまで全く気づきませんでした…。
あ!私はピュアな美容師より、世の中を完全に舐めきっていそうな刑事の方が萌え♪でした(笑)。

□橘水樹&櫻林子「神の賽は投げられた」
何となく、アンジェリークとかマリーのアトリエ系のほのぼの少女ファンタジーを思い出しました。
雰囲気がとても懐かしい感じです。

□腐女「腐女子の本懐」
この創刊誌のレベルを著しく下げている漫画だったことは間違いないかと…。
“毒”のない4コマ漫画ってありえん!4コマ漫画なら、堀江蟹子さんのリーマン漫画が良かった!!

□直野儚羅「卵の日」
このシリーズも全く読んでいないので、今回唯一読み飛ばしちゃった。
直野さんの絵柄はちと苦手です。

□蟻田蜂子(原作 二宮愛)「霧 -the route of infection KANARIA.」
これもプロローグって感じなので、可も無く不可も無く…。
“絵”は好きな感じでした、物語は今後大きく化けるのかな?“電撃文庫”っぽい感じでした。

□大石なつき「ソラナキ初音」
この作品もどうして良いか分からなかった上に、ページ数が多かった!
とりあえず、画面がネームでいっぱいで読みづらかったデス、はい。
この作品は、今後も面白くはならない気がする…。

□巳蔦汐生「灯台奇譚 浦賀発蝦夷地往き」
トリのこの漫画は結構好きかも~♪幼馴染萌え!
まあ、何と言うかどちらかというと“同人誌”ぽい感じの作品ではありました(薀蓄含めて)。

<作品データ>
・「クロフネ ZERO」2008Summer(リブレ出版)
クロフネZERO (ゼロ) 2008年 06月号 [雑誌]クロフネZERO (ゼロ) 2008年 06月号 [雑誌]
(2008/05/28)
不明

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[ 2008/05/28 21:09 ] magazine&anthorogy 感想 | TB(0) | CM(0)

KYの女 

今日は、時間がないのでお遊びネタです。

禁断の萌え度チェック・腐女子向け

主従萌え度  3%
オレ様萌え度  100%
ネチネチ萌え度  67%
玉の輿萌え度  2%

あなたの禁断の萌え度は75%ぐらいで、【男らしい強引さでグイグイと翻弄してほしい】という隠れた欲望がありそうです。

あなたは心のどこかで、「力ずくで、ねじ伏せられたい」と思っているところがありそうです。
おそらく、あなた自身が負けず嫌いであったり、すこし気の強かったりするところがあるのでしょう。
しかし、それ以上に、何事も自分の思うままに強引にコトを進めていく男性に魅力を感じるところがありそうです。
だいたい、ワガママで強引でオレ様な男性というのは、自分の信念があって、妙にカッコイイもの。根拠のない自信さえ、なんとなく「守ってあげたい」「見守っていたい」という気分にさせるものです。
あなただけの「オレ様」はどんな人でしょうか?
細部まで好みを妄想で固めて、強引だけど、思わず従ってしまいたくなるような、彼のセリフを考えて。
あなたにオススメの禁断ジャンル

力ずくでねじ伏せられたいあなたには、「オレ様系」がオススメです。
オレ様系作品のオススメ

* 妖魔なオレ様と下僕な僕
* 情熱で縛りたい
* 傲慢な龍のしもべ


私の(選択肢選ぶ系の)占い結果は、大概↑のような両極端な結果が出ます(笑)。

『男性声優100人ソート』

1 小杉十郎太
2 石田彰
3 関智一
4 大塚芳忠
5 大塚明夫
6 櫻井孝宏
7 阪口大助
8 関俊彦
9 諏訪部順一
10 堀内賢雄


何コノオヤジ天国ハ!!
実は2択で唯一迷ったのは、小杉さん(攻め)と石田さん(受け)の2択だったり…(笑)。
ちゅーか、この組み合わせはニアでも丼飯三杯分の萌えがあります(石田さんは少年声希望♪)!
“大塚”さん両名は、BLじゃなくて外国映画or海外ドラマの吹き替えの印象が強いかな?
櫻井さんは「ちんつぶ」の好演に、阪口さんは某RPGの二刀流電波剣士で一時期ハマってました。
オヤジ萌えもさることながら、私やっぱりブリっとした生きの良い受け声が好きなんだな、多分(笑)。
それにしても、BLブロガーとしてはかなりKYというか時代遅れな結果でスイマセン!

10位以下と拍手お礼は、続きからどうぞ♪

ビューティフル・プア 

辛口です、激辛と言って良いかもしれません…。

「貴族でも、そうじゃなくても、あなたはあなたでしょう?」
 父親の命で、遠い異国へとやってきた玲一郎。貧乏のあまり、自らを売りに出した侯爵・アロウが所蔵する絵画が目的だ。彼を求めて大富豪が集まるなか、唯一庶民の玲一郎はなんとか侯爵に近づこうとする。その超絶美貌にも揺らがなかった玲一郎だが、彼の人柄に触れるうちに、なぜだか心から笑う顔が見たくなり――。榎田流ノーブル・ロマンス オール書き下ろし!!


今回は、珍しくあらすじを全文引用させて頂きます。
私はこのあらすじの意味がさっぱり分からず、支離滅裂な文章だな、と正直思ってしまいました。
だって、普通は貧乏のあまりに、自らの絵画を売りに出した侯爵を目的に攻めは近づくモノでしょう?
そもそも、自らを売りに出すという概念が全く分からず、足りない脳みそを絞って編み出した結論が、
(“人肉裁判”で有名な)シェークスピアの『ヴェニスの商人』だったのですが、私の予想は的外れ…。

“愛人契約”なら“愛人契約”ってもったいぶらずにちゃんと書いてよ!って思うのは私だけなの?
で、以下が“契約”条件&内容らしいです。

―私の一年間を買ってくださる方を求めております。
―信頼と愛情に満ちた有意義な日々を、私の館で共に過ごしましょう。私自身、パートナーを理解するために、最大限の努力を惜しみません。成人以上で、伝染性の病をお持ちでない紳士淑女ならば資格は問いません。既婚の方でも結構ですが、ご家族の全面的な了解を得ていただくことが条件となります。
(P20)


「私がお売りする『権利』は、一年間を、私とともに、私の館で過ごす『権利』、つまり私と人生の一部を共有する『権利』です。そこに生まれる友情、愛情、信頼関係、そういったもののすべてを共に育むという『権利』です。……もちろん、本来それらが金銭でやりとりすべきものではないことは存じておりますし、自分に値をつけるなど厚顔無恥な愚行だということもわかっておりますが――」
(P49)


契約金は、伯爵家の歴史的価値の高い“森”と“羊飼いの家”の設備維持費(経費)のみとのこと。
1年契約ということは、1年間の“諸経費”という解釈でいいのかな?この辺が曖昧だった気がする。
というか、これら伯爵家の“象徴”と“虚栄”は差し当たって1年間だけ守りきればいいもんなのか?
ラファイエット侯爵には、持続可能な経済という考え方が完全に抜け落ちているように思うのです。
次年度以降の展望が見えない行き当たりばったりの福祉活動に、私はとてつもない不安を感じる。

ラファイエット侯爵に必要なパートナーって、“目利き”と“値切り”が自慢の庶民派“画商”でもなく、
資金潤沢なアラブの王子様でもなく、もっと普通に会計士とか経営コンサルトなんじゃないのかな?
鶴之小路夫人曰く、高貴な人々の唯一の仕事は“資産運用”らしいのですが、その仕事ですら、
侯爵家は二世代に渡ってまるで出来ているとは言い難い…。

清貧貫くのも結構ですし高邁な精神だとは思いますけど、それだけでは収入は増えませんよね。
そもそも侯爵様は敬虔なクリスチャン(カトリックか?)故か、余剰貯蓄自体を嫌悪している気が…。
でも、資産を切り崩すだけじゃなく他の“収入”源を得なければ、大事なモノは守れないと思うのよ。
この半端さが、私はとても気に食わないんですよね。

大体、侯爵家の慎ましい生活で生じた光熱経費なんて高が知れていると思うんだけどなあ?
侯爵様がちょっと早起きして毎日新聞配達でもしてたら、それくらいは払えるんじゃないのかなあ?
ライフラインを止められる前に、支払能力を憂慮して先に止めてもらうのが、筋だと思うんだけどな。

そして、最終的に“隠し財産”の発見で全てが丸く収まるのですが、これも私は納得がいかない。
隠し財産で逮捕者が出ている話(P34)を振っといて、侯爵の場合はお咎め無しで済む問題なの?
この件に関しては、侯爵様は全く知らなかったらしいので先代の責任に当たるのかもしれませんが、
資産隠匿→脱税疑惑がちらつくんだよ(トリニティアの税制がどうなっているのか分からないけど)。
まあ、貴族は税制面では優遇されているらしいのですが…私は何というか引っかかりを感じます。

いや、法制上を考えると“愛人契約”自体が人身売買とか詐欺の罪で問われそうな予感がするが。

換言すると、私は侯爵様とは全く“価値観”を共有できない矮小な人間なんだなと実感致しました。
私は、一生ノーブルには生きれません!

<作品データ>
・榎田尤利『ビューティフル・プア』(稲荷や房之介・画、リブレ出版ビーボーイノベルス)2008.5
ビューティフル・プア (B-BOY NOVELS)ビューティフル・プア (B-BOY NOVELS)
(2008/05)
榎田 尤利

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[ 2008/05/26 22:34 ] novel BL | TB(0) | CM(2)

深紅の背徳 

夜光花さんの作品は、私の萌えのベクトルと一致しているコトが多くて嬉しいです~♪
今日ご紹介する(へたれ)オレサマ×淫乱猛禽聖職者などは、典型的に美味しい設定でした。
体調不良であまり頭を使う文章が読みたくなかったので、この作品はタイムリーに丁度良かった!
てことで、はっきり言うと設定だけが美味しい小説なのです、でも私は大満足!ご馳走様でした♪

嵐の夜に突如現れた瀕死の男・緒方奈義。
田舎の教会で敬虔に慎ましく生きてきた真人の人生は、彼の登場で一変してしまいます。
今まで必死で隠してきた自身の本性を見破られ、甘美で淫蕩な肉体関係が二人を結びつける。
が、緒方を執拗に追跡していた古閑に居場所が見破られ、二人の“甘い生活”は儚く潰える。
大事なマリア像を古閑に奪われた真人は、単身で彼の元に乗り込み、サックリ監禁される。
果たして、奈義は真人救出に間に合うのか?(←あまり、間に合ってはいないw)

実は、このエピソードだけでは緒方はさほど“へたれ”では無いのですが、コレは時間の問題かと。
真人の方が一枚上手というか何というか…緒方と古閑の“確執”の根っコをあっさりと見抜き、
二人の仲直り役を買って出るので、頭が下がる…“凍る月”シリーズと同じパターンなんですよね。
大人しそうな顔して、一番性質が悪い(笑)。

ついでに、本命の奈義とは勿論濃厚な関係が続いておりますが、古閑とも一度だけ繋がってます。
しかも、尊敬する宮古神父に告解であらいざらい喋って、気持ちはとてもスッキリしてるみたいデス。
コッチ(下半身)方面ではあまり苦悩しない気質みたいで、読者はいっそ清清しい心地になります。

てことで、今回は夜光花さんのダーク系を装った脱力系のBLでした。
エンタメ好きの私は、どちらかというとこのパターンの方が好みで、今回も大変美味しかったです♪
本命と当て馬をナチュラルに両天秤にかけて、今後も彼は二人を無邪気に翻弄していくのでしょう。
もう、いっそ仲良く3人で一生を貫いて下さい。

<作品データ>
・夜光花『深紅の背徳』(高階佑・画、竹書房ラヴァーズ文庫)2008.5
深紅の背徳 [ラヴァーズ文庫] (ラヴァーズ文庫 57)深紅の背徳 [ラヴァーズ文庫] (ラヴァーズ文庫 57)
(2008/05/24)
著・夜光 花画・高階 佑

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[ 2008/05/25 23:43 ] novel BL | TB(0) | CM(0)

王室スキャンダル騒動 

体調不良中で無理に読んだせいか、私は榎田さんの貧乏貴族がイマイチ楽しめなかったです。
高貴な倹約家と言えば、私はパタリロ殿下とエヴァンジェリン姫をとても尊敬しているのですが、
榎田さんのアロウ・ラファイエット侯爵には、↑の二人に比べて何かが欠けている、と思うのです。
ソレが何なのか、いつも以上にボンクラな脳みそじゃ上手く解説できなくて、大変もどかしい…。
多分、経済観念の在り方に差があるのだと思うのですが、私のような経済音痴には手に余る。
とりあえず、巻数が多すぎるパタリロ殿下は断念して、エヴァンジェリン姫の方を再読致しました。

やっぱり、面白いです!遠藤淑子さん。
この絵で“漫画”が成立しているのは殆ど奇跡に近いのですが、兎に角ストーリー展開が手堅い!
川原泉さんと並んで、白泉社のインテリジェントな少女漫画の代表作家と言って過言じゃないかと。
ヨーロッパの小国の貧乏公国を背負うお姫様が、知恵を絞って国家収入の確保を目指すコメディ。
“がめつい”お転婆姫は、いつも騒動の渦中にいるので、家臣は大迷惑を被る毎日なんですが、
この牧歌的で幸福感溢れる小国の日常風景が、ほのぼのとしていて実に心地良いんですよね。

但し、エヴァンジェリン姫にはこの“日常”を守る為に、切り捨てなければならないモノも多くある。
彼女はその部分をきちんと責任持って対処し、本当に大事なモノを見失わないブレイブレディです。
“守る”責任は“手放す(切り捨てる)”勇気とセットになっていて、だからこの国は安定しています。
私も、ファンタジーやコメディの些細なナンセンスに突っ込む行為自体がヤボだと思うのですが、
全てが“妖精”さんやら“隠し財産”を当てにして、メデタシメデタシな結末はどうにも腑に落ちない。
このエヴァンジェリン姫は荒唐無稽なスラップスティックコメディだけど、この点が全く違います。

続き以下で、個別解説をば。

<作品データ>
・遠藤淑子『王室スキャンダル騒動』(白泉社文庫)2002.9
王室スキャンダル騒動 (白泉社文庫)

[ 2008/05/25 00:25 ] comic 非BL | TB(0) | CM(0)

愛なんて食えるかよ 

今日は、健康診断に行ってきました。
昨日から風邪引き状態で、頭はボーっとするし、喉が痛くて耳が遠いし、目の前もボンヤリなまま…。
案の定、事前の問診票(検尿セット付き)を持って行くの忘れるし、体温も血圧もやけに高かった。
端的に言うと最悪デス…再検査とかイヤだー!!

ということで、本はいっぱい買ってるけれど読んでもあんまり頭に入ってきません!榎田さんとか…。
『ピアノの森』15巻限定版と『おおきく振りかぶって』10巻は購入済みで読了済み、余は大満足じゃ。
↑のシリーズはちょっと前まで購買層は女性客が多かったんだけど、最近は男性客も多いですね。
コレも、メディア化の効果ってヤツなんでしょうか?

が、本日ご紹介するのは↓です。
珍しく(多分初めて)アマゾンの画像を特大でご紹介させて下さい。
全く知らない作家さんだったので購入予定には入れていなかったんですけどね、帯に要注目デス!
えぇ、草間さんのビームの直撃受けて思わず買ってしまいました(笑)。

肝心の中身なんですが、草間さんがオススメするだけあって確かに面白かったです。
但し、あんまりBLぽくないというか、ヤオイ萌えの文法で描かれた作品ではない印象を受けました。
登場人物達に皆一癖あって、ヘタレおバカワンコ×ヘタレツンデレ、へたれオレサマ×凶悪メガネ。
ああそうか、へたれオンパレードで二の線張ったカッコイイキャラがいないから変な気がするのか!

会話のシーンを筆頭に、本音建前の使い分けが巧みな漫画で、場面のメリハリが効いている。
ほんわかした二次元チックなイラストもあいまって、何となく4コマ漫画風味だなあと思ってました。
そしたら本当に、メインが4コマ漫画の作家さん(続き以下参照)だったのでビックリしました(笑)。

BLと4コマの両刀作家さんは、山田まりおさんとか何人かいらっしゃいますが、今回は本当に意外。
4コマ漫画の方では、我々の側のあの何ともいえない匂いを感じないイメージだったのですよね。
どおりで萌えは微妙にハズしているのに、“漫画”自体は上手い訳だと納得のいく作品集でした。

BLが好きな方よりも、単体で凶悪メガネ受けと4コマ漫画をこよなく愛する方にオススメかな?
何となく、お友達のNつめさんは合う気がする、A月さんには微妙かもしれない…Yさんはどうだろ?
いずれにせよ、草間さんの帯に惹かれて買ってしまってもハズレではないです!コレは断言できる。
うん。

<作品データ>
・楽田トリノ『愛なんて食えるかよ』(コアマガジンドラコミックス)2008.6
愛なんて食えるかよ (ドラコミックス 168)愛なんて食えるかよ (ドラコミックス 168)
(2008/05/24)
楽田トリノ

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[ 2008/05/23 20:05 ] comic BL | TB(2) | CM(8)

SIMPLEX 

とりあえず、時間が無いので暫定記事をば!
(後日、修正の可能性大)

ロブの元にツンデレ美人さんがキター!!
萌え尽きました!私の理想のツンデレっ子だわ!
ってか、ロブの“我慢”がイジマシかった。
早く続きというか、一線を越えるシーンが読みたいです。
文庫化切望。


黒い竜は二度誓う 

英田さん×ファンタジーという試みがどう転ぶのか、私には全く予想できませんでした。
最近は、BL×ファンタジーにはあまり過大な期待をかけない方が良いのかも…と思っていたし。
でも、この物語は私は割と好きです♪小説というよりも、RPGでプレイしたいタイプの作品ですが。
“竜”を主題に扱ったファンタジーは、重度の(S-)RPG狂には堪らない定番設定なんですよね。
走馬灯のように、今まで攻略してきたRPGの数々が私の脳裏を駆け巡り、再プレイしたい気分に。
ファンタジー小説嗜好派の満足に至る作品かどうかは兎も角、ゲーム好きには楽しめる作品かと。

(野)獣が人間の姿を取り戻す為に扱われる“魔法”と言えば、大概は“お姫様のキス”なんですが、
そこで美貌の姫君(受け)のオ○ニーショウを持ってくるの辺りが、英田さんらしくて良かったデス。
惚れた腫れたで無敵の竜騎士団を自軍に加えたラシュリ王子の“手腕”は、流石の一言に尽きる。
老醜晒している皇帝への“夜伽”シーンを筆頭に、私が期待していたBL×ファンタジーの醍醐味を、
ほぼパーフェクトに味わえる展開に徹していたので、英田さんにはソレだけで大感謝なんですよー!
(注>先日の榎田さんや高岡さんのファンタジーは、BLである必然性をあまり感じなかったので…)

逆に言うと、ファンタジー的にはツメが甘いというか、世界観の設定がイマイチ不明瞭に思えました。
大国に挟まれた小国アベリエの立ち位置は、切羽詰っている筈なのに終始穏やかな雰囲気だし、
悪政を布いていると言われてた割に、ガズマール帝国内の“民”の不満も読者に見えてきません。
独裁=悪政という図式は単純に判断すべき事柄ではなく、侵略戦争を繰り返しても衰えぬ国力を、
(恐らく周縁地域・民族に歪がある筈なのに)全く疑問視しないラシュリの視点の方が大問題かと。
というか、この作品の“民衆”は“烏合の衆”以外の何者ではなく、有機体として扱われていない。
だから、ラシュリが感じてるガズマール帝国に対する“野蛮”も、そのまま鵜呑みには出来ません。

私は、悪政の結果を一人の独裁者やら政権に還元して過去を水に流すという考え方が嫌いです。
悪政を悪政のまま放置したり、無抵抗に従順に頭を下げてやり過ごしたり、無論迎合する人々も、
皆それぞれその悪政の“責任”を引き受けるのは困難だとしても、自覚はするべきだと思うのです。
ああ、いかん!今まで、禁じ手にしてきた政治的な発言をしてしまった…。

というか、美貌のラシュリに老醜と蔑まされているザクトーレ老皇帝が密かに萌えキャラだったのよ。
宦官のカルミナとセットで番外編で是非読んでみたいと思う程度には、魅力的な“悪役”でした(笑)。
だから、彼(と彼の治世の40年間)をちょっぴりフォローしたくなるのかもしれない…。

そういえば、竜の血には治癒(促進)効果があるってことは、不老効果もあると見て良い筈よね?
ザクトーレ皇帝は領土拡張より、血眼になって竜の生き血を求めて己の分身の再起を夢見た方が、
ずっと幸せになれるんじゃないのかなあ、なんてヒトデナシなコトを思わず考えてしまいました(笑)。
腐った人間で、スイマセン!

<作品データ>
・英田サキ『黒い竜は二度誓う』(中村明日美子・画、白泉社花丸文庫BLACK)2008.5
黒い竜は二度誓う (花丸文庫BLACK ア 1-1)黒い竜は二度誓う (花丸文庫BLACK ア 1-1)
(2008/05/20)
英田 サキ

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↓は、備忘の為の単語チェック。

[ 2008/05/20 22:04 ] novel BL | TB(1) | CM(2)

LOVEラブ 

遠野春日様――
この作品、好きです!大好きです!

たった1通のラブレターに心乱された挙句、差出人に落ちてしまったフツーの高校生男子の悲劇。
相手が同性なのはアリエナイ!と思って、徹底的に抗って全身で拒絶反応を示したにも関わらず、
健気なのか鈍感なのか猛禽なのか、後編まで判断つかないラブレターの差出人である佐伯は、
甲斐の傲慢な諸行為を何でもないコトのように振る舞い、時折寂しそうな美貌で甲斐を翻弄する。
そんな佐伯先輩に心底苛立ちを覚えた甲斐は、後悔してるのに傲慢な行為がエスカレートする。
甲斐自身、その見下した諸行為の数々はいつか自分に跳ね返ってくると薄々気づいてはいるのだ。
なのに、何度も何度も同じ過ちを繰り返し、佐伯の親友で甲斐の尊敬する先輩に咎められるまで、
彼らの不毛な“お付き合い”は続くのだ。

この作品は、一介の高校生が運命の恋を引き受ける“器”を手に入れるまでの過程を追っている。
即ち、恋愛譚というよりは成長譚であり、恋人を守る“勇気”を獲得するのが小説の主眼である。
真摯な好意を寄せてくる佐伯を散々な目に合わせた甲斐なのに、彼は自分を決して見限らない。
年上の“余裕”と言っても良いのですが、ラブレターに署名をしたという自身の行為を引き受け、
相手が完全に見限るまでは自分からは決して離れまい、という“覚悟”が佐伯にはあるんだと思う。
そういう意味で“男前”だったのは、見かけによらず佐伯の方だったりするんですよね、実は。

逃げ道ばかり探して、でも完全に縁を切ることが出来ず、むしろ佐伯が必要だったのは甲斐の方。
ラブレターの暖かさに心救われ、相手に“一目惚れ”して自分を見失いそうだったのが甲斐なのだ。
彼のサイテーな行為の数々は、自身のアイデンティティ崩壊の危機に対する過剰防衛なんですよ。
そんな主人公が、最終的には自身の恋情に腹を括り、恋人を選んで“観念”と対峙する覚悟を得る。
こういうカタチの恋愛の超越は、私がBLに最も望んでいる展開だったので、大満足な作品でした!
とっても美味しかった!ご馳走様です♪

実は私、甲斐の悪行三昧には身に覚えが有りすぎて、だから余計に面白かったんだと思うのです。
幸か不幸か“恋愛”局面では無かったけれど、慕ってくる人間相手に“冷たい”対応が常でした…。
いや、過去形じゃなくて現在もなんですが…だから、基本的にワンコ年下攻めが苦手なんだよね。
物静かな忠犬タイプに懐かれると邪険に扱う私は、“嫌われ者”が己に相応しいステータスだと思う。
この作品を読んで思い出しましたが、幼少時代の私は本当に鼻持ちなら無い“ジャイアン”でした。
昔の私の気分屋的な言動が、歴代の関係者の一生のトラウマになってないと良いんですけど…。

<作品データ>
・遠野春日『LOVEラブ』(小椋ムク・画、幻冬舎ルチル文庫)2008.5
LOVEラブ (幻冬舎ルチル文庫 と 1-1)LOVEラブ (幻冬舎ルチル文庫 と 1-1)
(2008/05/15)
遠野 春日

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[ 2008/05/19 20:47 ] novel BL | TB(6) | CM(0)

別れる2人の愛の劇場。 

昨年の某冬祭りでたまたま同人誌を手に入れて以来、北別府ニカさんの大ファンになりました。
キュートでコケティッシュで、ちまちましている可愛らしいキャラ達のミニマムな恋模様がカワイイ♪
確かに、画面もネームもガチャガチャしているし、時折挿入される心象風景的なキャッチコピーも、
“易い”広告仕立てで取り立てて上手い漫画という訳では無いのですが、私はこういうノリも好き!
何故か、以前住んでいた町の最寄り駅の商店街の町並みを彷彿させます。

□別れる2人の愛の劇場。
□森部くんの迷惑劇場。
□リーダーの迷惑劇場。

上野(スーパーアイドルw)×梅田(コント芸人のボケ)の他愛無い喧嘩→イチャラブコメディでした。
私が持っている冬の戦利品もこのカップルで、ミニマム梅田の仕事上の“女装”姿が妙にソソるね。
ちゅーか、こういうの大好き♪セーラー服着てても、胡坐かいて、お腹ポリポリかいたりしてる受け。
ナチュラルに“男前”なのは梅田の方で、ヘタレで女々しい年下の上野をグイグイ引っ張り上げます。
あ、年下攻めだけどこの二人は大好きデス!上野は年下の自分には全く悩んでないしねー(笑)。
そして、二人のバカップルぶりに周囲が大迷惑被りつつも、優しく見守っていたりしてあったかいの。
恋愛云々は抜きにしても、私もたまにはこういう周囲に愛される人間でありたいものだ。

□とろける十代

スゴイタイトルだけど、元ネタはきっと…イヤ、知らない振りして素通りしよう!私は、知らないゾ、と。
バカ校3年の情熱おバカ攻め×名門校2年の典型的なツンデレお兄ちゃん!大好物の設定キタ♪
ツンデレも(妹溺愛している)お兄ちゃんも、私が目下最上級に愛でる(萌えてる)“受け”属性だし。
アホ攻めの坂上にトロトロに溶かされて、おバカルート一直線の時田(兄)が憐れなコメディでした。
あぁ、(ツンデレ)お兄ちゃん受けがもっと読みたい!おバカでエロいのいっぱい読みたい!!

□姉のおさがり

またきた、女装“受け”ネタ。
この作品の周囲に流され系優柔不断のヘタレ攻めは、流石に読み手の評価が分かれそうですね。
自分からは殆ど動かない究極のヘタレ攻めで、そんな幼馴染のノブにずっと惚れ続けているマサ。
惚れた者が負けの法則に則り、受けのマサが妥協に妥協を重ねて結局一線を越えちゃうんだな。
結果的に姉のダンナを横取りしちゃった構図になるので、彼らの今後は“修羅場”の可能性が高い。
マサの正念場はコレからです。

□東口 ネオンサイン

真面目そうなツンデレ美人には“裏”の顔がありました!的な、かなーり強引なコメディBLでした。
吉村に対してヨコシマな欲望を持っていたヘタレ長田の“仁義なき戦い”が、今後も続くのでしょうが、
だ、大丈夫なのか?長田はそこまで腹括っているのか?…ちょっと心配な気持ちになりました。

□兄さんの出張劇場。
□兄さんの六畳半劇場。

前作コミックス収録作品の続きなんですが…。
ギャー!予想とカップリングが“逆”向きでした…私は長身受けを期待してたのにっ!
小汚いオッサンが受けでした…いや、オヤジ受けが悪いんじゃなくて、長身受けが萌えだったの。
ということで、受けの方が人気ステータスの高い芸人×芸人CPの遠距離ラブ模様の続きでした。
前回収録作品の「甲斐性を見せろ」的に手渡された高級時計の意味が、土台から変わっちゃった。
うん、でもコレはコレで面白いです!しかし、六畳半和室ってどういう間取りの部屋なんでしょうか?
角部屋か何かで一般的な間取りとちょっと違うのかな?

<作品データ>
・北別府ニカ『別れる2人の愛の劇場。』(東京漫画社マーブルコミックス)2008.6
別れる2人の愛の劇場。 (MARBLE COMICS)別れる2人の愛の劇場。 (MARBLE COMICS)
(2008/05)
北別府 ニカ

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↓は、昨日の分の拍手お礼をば。
[ 2008/05/17 15:27 ] comic BL | TB(1) | CM(0)

男性声優解析機 

ハスイさんのブログから拾ってきちゃいました♪
…でも、私さっぱり声優さんに詳しくないんだけど。

男性声優解析機

[男性声優解析機]によるtatsukiの解析結果:

tatsukiの46%は立木文彦で出来ています
tatsukiの45%は佐々木望で出来ています
tatsukiの7%は星野貴紀で出来ています
tatsukiの2%は櫻井孝宏で出来ています


立木さんって、マダオの声の方でしたっけ?佐々木さんは幽白?ち、違ったっけ?
星野さんは全く知らない方で、地味に贔屓の櫻井さんが2%含まれているのが嬉しいです♪


男性声優解析機的な脳内メーカー


頭ん中がアベ君でいっぱいらしいです!それだけで大満足でし。

↓は、15日分の拍手お礼。
コメントのお返事は、16日の夜まで待ってください~。

淡雪 

あぁ、しまった!帰りがけに最寄の書店で、『白雨』の方を買ってくるのを忘れてたっ!

本日は、真崎ひかるさんの新刊…もとい新装版の『淡雪』をご紹介します。
昨年の春にリーフノベルスから刊行された時も、買おうかどうしようかかなり迷っていたのです。
が、その直後に同出版社が倒産、この時も随分悩んだのですが、結局は見送ってしまいました…。
てことで、ルチル文庫で書き下ろし付きで出し直されるとの噂を聞きつけて、今回はサクっと購入。
三度目の正直という感じですが、珍しく“待ち”に徹した甲斐がありましたヨ!お得な1冊ですね♪
ボリュームアップしてるのに、価格減でリーゾナブル、内容も評判どおりのステキな物語でした。
ご馳走様です!

高校生同士の後輩×先輩、淡い雰囲気が何処か懐かしくて心地よい青春ラブストーリーでした。
主人公の和倉佑真は、普段は明るくおちゃらけた雰囲気の健全な男子高校生を装っていますが、
見かけからは想像しづらい切ない設定がいくつかあって、読者は彼の健気な姿に魅了されます。
余命いくばくも無い父親が彼の唯一の家族だったり、自身の同性愛思考に怯えたり、悩んだり…。
校則では禁止されているけれどタルト専門店でアルバイトしてたり、入院している父を見舞う日々。
そんな佑真の日常風景が、卒業式まであとちょっとの数ヶ月間が、淡々と描写されております。
彼にとっては二重の意味で“時限”が刻一刻と迫っており、佑真はその“時”を常に覚悟している。

余裕があるフリをしてるけど、本当はギリギリだった佑真の精神バランスを武川が支えてくれます。
アルバイト先で出会ったこの後輩の寡黙な優しさが、自然と佑真の心の拠り所になっていきます。
ソレは育ませてはいけない気持ちだと思っているのに、その“恋”は勝手にどんどん成長していく。
止められない自分の思いに振り回されつつも、武川の存在はかけがえの無いモノへと転じていく。

昨日の感想でも言及しておりますが、“孤独”を引き受ける覚悟のある主人公に私は弱い。
父親の闘病生活を目の当たりにして、近い将来を達観している佑真の懸命な様子が切ないデス!
そんな佑真に対して、武川にしろバイト先の店長である水沢にしても出来るコトは僅かなんですが、
彼らのそのささやかな優しさや思いやり溢れる行動が、ちゃんと佑真の精神の支えになっている。
この物語には不可避の哀しい別れもありますが、ソレだけじゃないし、この雪の舞う数ヶ月間には、
佑真にとっては運命的な恋の出会いとソレが成就する“幸せ”の日々も含まれているんですよね。

“高校生”が背負うにはちょっと重いんですけど、遅かれ早かれ誰もがいつか背負うモノを抱えて、
今後も“恋”や“人生”に悩み続けるのでしょうが、それでも前向きに明るく生きる努力を忘れない、
そんな魅力的な二人の若いけど、一生モンのラブストーリーに仕上がっていると思います。

水沢編の『白雨』も早く読みたい!

<作品データ>
・真崎ひかる『淡雪』(陵クミコ・画、幻冬舎ルチル文庫)2008.5
淡雪 (幻冬舎ルチル文庫)淡雪 (幻冬舎ルチル文庫)
(2008/05/15)
真崎 ひかる

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↓は、打って変わって牽制球なので要注意!

[ 2008/05/15 21:52 ] novel BL | TB(7) | CM(0)

悲しみの涙はいらない 

言行不一致で、やっぱり買ってしまった水原とほるさんの新刊です。
サガンのようなタイトルとヤマシタさんの挿絵がどうにも頂けなくて見送るつもりだったのですが、
あらすじで“男娼”の一文を目にした途端レジへ直行…私の萌えのトップ・オブ・ザ・ワールドだ!
但し、BLではこの職業設定を蔑ろにしている作品が多く、私の満足に及ばないモノばかりでした。
が、何につけ容赦の無い水原さんなら、徹底的にその職務に従事する様子を書いてくれる筈っ!
私の胸は不埒な期待で否が応にも高まり、ドキドキワクワクしながらこの作品を読み始めました。

結果は…残念なことに、たったの3週間で(冒頭で)受けはあっさり攻めに身請けされちゃいました。
まあ、その3週間のお仕事描写はボカされていなかったので、従来よりは遥かにマシなんですが…。
兎も角も、このように私の淡い夢は冒頭で潰えてしまったので、あとは殆ど惰性で読み進めました。
秘密(or秘めた思い)を抱えた攻めの過去の設定とか、端から予想できる展開でしたしね…。

が、大完敗!!
水原とほるさんの作品では、実に私的には二年ぶりに大号泣してしまう物語でした。
不器用な登場人物達がささやかな日常生活で“幸せ”を噛み締めている物語に、私は弱いみたい。
二人が“孤独”を生き抜くという意味で夫々の人生を引き受けている様子が、切なくて堪らなかった。

受けの遥は、国枝の後見で学校生活に戻ることが出来たのに、そこで“友人”を得てしまった為に、
一時的に彼が引き受けなければならない“孤独”を忘れかけたので、手痛い仕打ちも受けてしまう。
これは水原作品の通過儀礼と言っても良いと思うのですが、二人の関係にはいつもルールがあり、
そのを犯すと手痛い“しっぺ返し”が待っているのですが、大概の受けはその過ちを犯してしまう。
大抵の場合、無意識のうちに身の程知らずの行動を取ってしまった受けの方にがあります。

今回は、借金を背負っても独りで生き抜く覚悟(居直り)のようなモノが、受けの遥の唯一の担保で、
従来の水原作品の攻めに比して国枝は遥かに“優しい”人物でしたが、逆にソレが仇となりました。
借金の完済か、あるいは国枝と刺し違える覚悟が無ければ、遥に“友”を得る資格は無かったのだ。
遥のミステイクはここに尽きます。

一方で、自身の存在がミステイクだったのかもしれない、という根源的な悩みを心中に秘めながら、
今日を生き抜くために、明日を生きるために、稼ぎを人生の目的と定める国枝の人生は孤独です。
徹底的に孤独を引き受けて生き抜いてきた三十余年間、彼はずっと心を凍結させてきたのだと思う。
だから、遥に対してはある意味では一目惚れだった筈なのに、なかなか歩み寄れない攻めでした。
彼自身が後述してますが、本当にどう扱って良いのか分からなかったらしい…。

この二人の関係は、年の差があるせいか“恋人”というよりは“親子”のような関係に近い気がする。
肉体関係が介在している仲なので語弊が生じちゃいますが、互いに“家族”の縁が薄かった二人が、
向かい合って食事をしたり、寝所で抱きしめあったりして、必死でソレを模索しているように見える。
家族の“模範”像を知らずに生きてきた二人が、初めてかけがえの無いものを育み守ろうとしており、
不器用で言葉足らずなのはお互い様…が、少しずつ心の距離を詰めていく姿勢は意外にも穏やか。
彼らのそんな生真面目で真摯な姿に、私はとても心揺さぶられました。

途中まで舐めてかかって来た分、最後の展開でグラっときて心を全て持ってかれてしまいました!
大満足です♪

<作品データ>
・水原とほる『悲しみの涙はいらない』(ヤマシタトモコ・画、フロンティアワークスダリア文庫)2008.5
悲しみの涙はいらない (DARIA BUNKO)悲しみの涙はいらない (DARIA BUNKO)
(2008/05/13)
水原 とほる

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[ 2008/05/14 06:55 ] novel BL | TB(0) | CM(0)

2008年6月購入予定表 

こういうのは、毎月書かなければ意味無いだろ…。
来月は、私も買わなければいけない(←そこまでなのか?)コミックが随分多いみたいデス。

6/10 うえだ真由『ブラコン処方箋』(やしきゆかり・画、新書館)お兄ちゃん受けだと信じてます!
6/10 羽崎やすみ『学園ルンバ』(海王社)な、何年ぶり?既刊どこへやったろう?
6/10 ホームラン・拳『仲神家の一族』(リブレ)雑誌で全部読んでるけどね、女装長男危機一髪の巻
6/19 小林典雅『美男の達人』(高峰顕・画、白泉社)作者とタイトルから察するに、コメディBLかと
6/23 谷崎泉『ヴィオレッタの微笑』(陸裕千景子・画、二見書房)この月のラインナップで一番楽しみ♪
6/23 海野幸『八王子姫(仮)』(ユキムラ・画、二見書房)(仮)なんだ…ユキムラさんの挿絵は珍しい
6/25 円陣闇丸『Voice or Noise』3巻(徳間書店)先月のアフトは白かったけど、別次元の話だったのか?
6/26 波津彬子『姫の恋わずらい』(小学館)
6/26 宮本佳野『Are you enemy?』完全版(宙出版)むぅ、新書館版とはどれくらい違うんだろ?
6/30 小笠原宇紀『熱情のヴィルトゥオーソ』(エンターブレイン)←は旧版持っていないので、心置きなく
6/30 小笠原宇紀『魂シズメ』2巻(エンターブレイン)憑依型バトルファンタジー
6/30 久我有加&麻生海『隣人はドアを叩く』(新書館)
6/30 三池ろむ子『スタートライン』(新書館)
6/30 ユキムラ『桃色天狗』(新書館)

コミックスに比して、小説が極端に少ないけれど我慢できずに既刊か↑以外にも手を出しそう…。
特に、榎本さんが挿絵のダリア文庫は10中8、9買うでしょう…にしても、誰の小説だったっけか?
ちなみに、↑は手書きのメモの丸写しで、タイトルその他が一部端折られていますのでご注意を。
仲神家と学園ルンバは、共に長い副題が付いていたけど要するに3巻…で良いんですよね?
そういえば、この月からシャレード文庫は新装丁らしいのですが、きっと単価も上がるんだろうな。

[ 2008/05/11 19:28 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)

菫の騎士 

案の定、基本的には面白かったけれど、微妙な感じもする榎田さんの新刊でした。
はーこさんも仰っていますが、私もコレが榎田さんじゃなければもう少し誉めていると思うんですよ。
どうしても、榎田さんにはそれ以上の何かを期待したくなるのです、相変わらず上手いとは思うの。
キャラ萌えやシチュエーション萌えが無くても、読み出したら最後まで読み込める牽引力がある。
即ち、今回はBL的にもファンタジー的にも期待値には届かなかったのですが、娯楽的には及第点。
雨模様の窓の外を眺めながら、喫茶店でゆっくり読書するには丁度良い作品だったかもしれない。

私のこの作品に対する不満点は、主に以下の三つに集約されます。

1)主従モノは精神的に深く結びついても、肉体的には結びつかない方が萌え♪なんじゃー(笑)。
2)視点キャラの領主様は、年下の従兄弟(=菫の騎士)に対してデリカシーが無さ過ぎた…。
3)この作品における、“精霊”の扱いがご都合主義的すぎて頂けない。

1に関しては、肉体的に結びつくなら“愛”よりも逼迫した何らかの理由or状況が欲しかったのです。
しかも、ツンデレ攻めのダンテの秘めた思いは読者に伝わるけれど、アルの方は一体いつどこで?
エンディングのシーンは、“欲しくなったから来ちゃった”的な欲望が先に立っているように見える。
これは2番目とも共通しますが、アルヴィンのパーソナリティには萌えの余地が皆無なんですよ!
確かに、榎田さんの受けって萌えづらいキャラが多いのですが、その中でも突出してた気がする…。
何というか、法事の度に幼少時のエピソードを持ち出してくる親戚の叔母さんみたいなんですよね。
てか、ダンテはそういう面も含めてアルが愛しいのかな?もしや、実は叔母さんor熟女萌えのヒト?

とまあ、冗談はさておき。
ダンテの名誉の為に付け加えると、熟女×童貞は官能小説では一番人気のシチュエーションです。
大洋図書さんからも、それなりに刊行されておりますしね(笑)。

そして、3番目。
精霊が元気玉扱いで、MPが空っぽ(そう)な菫の騎士が呪文唱えだしたりで、マジビビリました。
というか、私は剣と魔法(ソード&ソーサラー)とか妖精譚(フェアリーテイル)等も割と好きですが、
“魔法”や“精霊”を使って“効果”を発生させるには、何らかの“対価”が必要だと思っているので、
こういう困ったときの神頼み的な扱いは、納得できない!(余談ですが、某ネコ型ロボも苦手デス)
尤も、この局面のポイントは、精霊信仰の篤いアルヴィンが意外と精霊の能力を当てにしておらず、
“精霊”を全面否定するポーズをとっていた、ツンデレキャラのダンテが本当は信仰心が篤かった、
そんな元から想像できる設定が露見する点にあった、というのは私にもよく分かるのですが…。

いや、物事は逆から見るべきなのかもしれない。
精霊は信じる者(達)を救っているんじゃなくて、彼らが信じてる人(達)を救おうとしたのだ、きっと。
ダンテの「オラに元気を分けてくれ!」的な台詞or呪文or願いは、“結果”とは多分関係無いのだ。
物語が割と都合の良い方向に流れたのは、精霊の主体的な働きにあったのだと思うことにします。
“人間”を物語の主体として考えると、私はこの展開には納得出来ない!

<作品データ>
・榎田尤利『菫の騎士』(ライトグラフⅡ・画、大洋図書シャイノベルス)2008.5
菫の騎士 (SHY NOVELS 205)菫の騎士 (SHY NOVELS 205)
(2008/05/09)
榎田 尤利

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[ 2008/05/10 22:08 ] novel BL | TB(8) | CM(4)

ウスカバルドの末裔シリーズ 

私にもそう度々では無いのですが、無性に心に不確かな“渇き”を覚える時があります。
モチベーションは下がりっぱなしで、仕事上の些細なミスや諍いが増え、ソレが上手く制御できない。
上司に意地を張ってしまった手前、仕事を休むこと自体が困難になってしまい、それが今も継続中。
この現状に対する逼迫感と、先行きの見えない不安が私のささくれ立った心を更に追い詰めるのだ。
自分でも薄々気づいてます…きっと近い将来、私は対人関係で致命的な何かをやらかしそうだ、と。
実際、上司も同僚も既に私のテンションに振り回されている節があって、多分少し困ってる筈(笑)。
各種心理診断結果を信じると、私はストレスをに溜め込む方じゃなくて、に吐き出す人間だし。
この傾向は実に良くないと知りつつも、当ての無い日々が今日も続いている訳でして…。

てことで、いつも以上に活字で彩られたフィクション世界に潜り込んで現実逃避しております(笑)。
しかも、このウスカバルドのような美味しい水が湧き出る物語でなければ、浮上できない重症の身。
だから、先日の萩野さんはタイミングがすこぶる悪くて…常態ならば、もう少し楽しめたと思うのです。
が、今はチャランポランなコメディBLでは、十分に心を潤すコトが出来ないor余裕が無いのですよ。
本当に、困ったモンだ!

結果、本日は私が大好きな再読本のご紹介になります。
今回はホワイトハートのグリーンレーベルなので、棗さんの教示に従い非BL小説カテゴリーで。
たけうちりうとさんは一時期追いかけていたのですが、今はこのシリーズしか手元に残ってません!
このシリーズだけは墓まで持っていきたい物語の一つです♪それにしても、よくよく考えてみたら、
既に特大サイズの棺桶でも全く収まりきらないくらい、私の墓まで作品は無限に増殖してる気が…。
1ミリの隙間も無い二竿の本棚と、押入れの中に埋め込まれている数箱のダンボールと、加えて、
寝床やテーブル付近に天高く積み上がっている雑誌や本やゲームやらが、もう何というかね…。
呆れるよね、本当。

この物語を読むと、取るに足るささやかな一日を過ごせたことを天に感謝しなきゃなと思うのです。
ウスカバルドの手によってこさえられた美味しい水は、活字を通して私の胸にも染み入ってきます。
カノンとバルの宿命的な出会いが“新しい風”を呼ぶ一方で、そこが発端となって“波瀾”も生じる。
取るに足るを喜びを知る者には“幸”と、道を踏み外した者には相応の“哀しみ”を引き受ける展開。
最初に吹いた風は甘く爽やかで今後の予兆を示す一旦なのだが、それが吉兆とは言い切れない。
主人公のカノンは、自身の“才”を知ると同時に、“喪失”や“矛盾”という負の局面も引き受けていく。
全てが良くなるご都合主義的なファンタジーとは一線を画した、運命の少年の成長譚となっている。

一介の植木職人の倅に過ぎなかったカノンが、世界を揺るがす“神器”を引き継ぐ宿命を担う物語。
が、一方で“神器”に認められず、異母兄のランキア王への複雑な思いで惑っていた王弟アリルは、
カノンの存在がきっかけとなって“謀反”を試み、失敗する展開がセットになっているのが物語前編。

後編は、“流浪”の刑に処された王弟アリルと共に、楽師のバルとカノンが3人で諸国を放浪する。
放浪の過程でアリルは自身の人生の糧を見出し、バルはウスカバルドの術の力を取り戻しますが、
カノンもバルもランキア王も、心身を引き裂くような“喪失”を味わう悲しい結末も待っています…。

続編の“銀の手のバルドス”では、今まで謎に包まれていたバルの出自が明らかになる一方で、
ウスカバルドの血の名残が、北方民族のきな臭い“暴力”によって維持されてきた真実も明るみに。
その“才”は母系が引き継ぎ、何世代目かの男子に“顕現”するという巧妙な仕掛けがありました。
しかも、“顕現”者からは、その後継にその“能力”を引き継ぎえない一世一代の特異能力なのだ。
このシステムは、なかなか面白い“設定”だったと思います。

先日ご紹介した同レーベルの高岡ミズミさんのファンタジーは、不明瞭で“難解”だと思いましたが、
たけうちりうとさんの手がけたこの作品は、物語の縦糸(歴史)と横糸(関係)が絶妙な按配なので、
私のような若輩者でもすんなり物語世界に入り込める、しっかりした構成の作品に仕上がってます。
カノンの“愛する人”を守りたいという思いは、“故郷”からランキア王が統べる“国”へと拡張していく。
その素朴な“パトリシズム”は、カノンの小さな手によって丹念に培われた“花”のようなモノだと思う。
故、彼に対する周囲の眼差しは皆暖かく、彼の困難を助ける者はいつもどこでも後を立ちません!
身分も年齢も越えて、カインの“朋友”となったランキア王は、無論その筆頭です。

この物語が好きな人は、私の大好きな“幻想水滸伝”にもハマれるでしょうし、逆もまた然りです。
ファンタジー上の“歴史”に確かな動脈があり、登場人物の“日常”に現実味があって魅了されます。
こういう地に足のついた豊かな土壌で生成されたファンタジーなら、私も本当に大好きなんですよ!
とっても、オススメの逸品です♪

<作品データ>
・たけうちりうと『ウスカバルドの末裔』前・後編(雪舟薫・画、講談社X文庫ホワイトハート)2004.10、2004.11
・たけうちりうと『銀の手のバルドス』(雪舟薫・画、講談社X文庫ホワイトハート)2005.6
ウスカバルドの末裔〈前編〉 (講談社X文庫―ホワイトハート)ウスカバルドの末裔〈前編〉 (講談社X文庫―ホワイトハート)
(2004/10)
たけうち りうと

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ウスカバルドの末裔 後編 (X文庫ホワイトハート)ウスカバルドの末裔 後編 (X文庫ホワイトハート)
(2004/11/01)
たけうち りうと

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銀の手のバルドス ウスカバルドの末裔 (X文庫ホワイトハート)銀の手のバルドス ウスカバルドの末裔 (X文庫ホワイトハート)
(2005/06/07)
たけうち りうと

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[ 2008/05/07 22:52 ] novel 非BL | TB(1) | CM(2)

それは罪なアナタのせい 

何となく、石田衣良さんの『4TEEN』を思い出しました。
気心の知れた4人の少年達が、チャリを漕いでいるシーンが印象的だったからかもしれません。
勿論、今回の萩野さんはスラップスティック系コメディBLだったので、作風は大分違うのですが。
私も学生時代の半分は自転車通学だったので、彼らの背中が何処か懐かしくてこそばゆい感じ。
(注、北国は季節の約半分が雪で覆われてしまうので、年中通しては物理的に不可能だった…)
おバカで、真っ直ぐで、健全で、エロくて、くだらない事も真面目な事も一緒くたに一生懸命な姿が、
アオイハルを頭に乗っけた彼らの悲喜交々が、今となっては大半微笑ましくて可愛らしく思えます。
てことで、同日発売の高遠琉加さんの高校生達とは180度印象の違う作品でした。

今回、ゆちゅ♪さん風のタイトルを付けるとしたら「斉賀と“王子”と優しい奴ら♪」でしょうかね?
↑の元ネタは、映画好きの夏木王子なら押さえておいて欲しい、ドタバタコメディ映画の傑作です。
ある日突然、夏木王子に一目ぼれした斉賀は、友人の遠野や王子の幼馴染の宮田を巻き込んで、
ややストーカーちっくな“尾行”活動を経て、仲良く下校するマブダチポジションに収まります(笑)。
が、八方美人の天然王子相手に斉賀はそのステータスでは満足できず、レンタルビデオをダシに、
夏木の家に押しかけたり、逆に自分の部屋に王子を招待したりで同性ポジションをフル活用する。
それでも尚、夏木王子はいつも誰にでも愛想を振りまき、その“情熱”的なアプローチには無頓着。
結果、男前受けが定番の萩野さんらしく、斉賀の方が自ら強引に襲い受け作戦に挑むのです♪

“童貞”王子はあっさり陥落…と言いたいところなんですが、彼は斉賀の捨て身作戦にも動じない。
勿論、王子も男子なので“据え膳”は美味しく頂くのですが、斉賀の“恋心”には気づいていない…。
故に、その後の展開でもすったもんだが生じるのですな…恋でグルグルするのはいつも斉賀だけ。
そして、この天然“王子”は多分最後まで変わらずに、斉賀の“気持ち”をあまり汲んでくれません。
同じ“好き”でも、斉賀と夏木の“思い”には温度差が有って、その差は最後まで解消されません。
斉賀は今後も、夏木の一挙一動にヤキモキするのでしょうし、夏木はその理由に気づかないかと。

てことで、半永久的に堂々巡りの青春ラブコメです。
面白かったといえば面白かったのですけど、正直長尺で展開する程の設定では無かったような?
スイマセン…萩野さんも高校生の青春BLも大好きなのに、今回は実は途中で眠くなったのです。
体調が良くないタイミングでこの作品を読んでしまったのが、余計にまずかったのかもしれません。
私は、どちらかというと前作や前々作の方が好きです。

<作品データ>
・萩野シロ『それは罪なアナタのせい』(夏目イサク・画、アスキー・メディアワークスB-PRINCE文庫)2008.5
それは罪なアナタのせい (B-PRINCE文庫 は 1-1)それは罪なアナタのせい (B-PRINCE文庫 は 1-1)
(2008/05)
萩野 シロ

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[ 2008/05/05 22:39 ] novel BL | TB(53) | CM(3)

PSYREN 1巻 

三十路を迎えても、相も変わらずジャンプコミック買い続けてます…。
しかも、あの『みえるひと』を描かれていた岩代俊明さんの新シリーズは、予想以上に面白かった!
太蔵ペンギンが連載終了して以来、私もジャンプ本誌の方は流石に殆ど読んでいません(笑)。
まあ、たまにバッグヤードに誰かの私物ジャンプが転がってるので、雑誌を開いてはみるのですが、
勇者学以外は続き物なので読んでも分からないし、唯一読める勇者学はとてもツマラナイしで…。
だから、今回の『PSYREN』は文字通りコミックス化されてから初めて読んだ作品なのです。

目下、続きが待ち遠しい♪

えーと、『漂流教室』とか『ドラゴンヘッド』とか、ゲームなら『ペルソナ』シリーズがお好きな方なら、
まず外さないかと!都市伝説を絡めた少しレトロ感覚の近未来(orディストピア)型ファンタジー。
腕っ節だけが取り柄のお調子者で人気者の主人公が、ツンデレメガネ美少女を助けに異世界へ。
まあ、厳密には彼らの移動空間ではない方なのですが…ネタバレになるので明言は避けます。
荒廃した異次元世界でサイレンの合図と共に現れる不気味な“敵”をかわしつつ、ゴールを目指す。
この血生臭い“ゲーム”の目的は、1巻だけじゃ見えてこないので、続きがとっても気になりますね。

それにしても、ツンデレメガネの美少女ヒロインが超電波キャラなのがさすが岩代さんです!
彼女は、物語の核心に纏わる何かを受信しているキーパーソンですが、一筋縄ではいかない子。
一応少年漫画で定番の幼馴染設定も踏まえているのですが、かなり付き合いにくいタイプです。
普通なら周囲にちやほやされるポジションの筈なのに、今のトコロ彼女の場合はちょっと違います。
“カワイイ”よりも“ヤバイ”認識されて、主人公にもライバルキャラにも距離をとられちゃうんだなあ。
一昔前のカルト系テレビドラマ『NIGHT HEAD』に登場した、あの電波ヒロインに近い怖さがある。
その壊れっぷりは、新たな萌え属性として定着するのかな?少なくとも、私は激萌え♪でした(笑)。

兎も角、個人的には久々に大満足の少年ジャンプの新シリーズです!
唯一の不安要素は、このマニアックテイストが雑誌購買層にも受け入れられているのかどうか。
正直、岩代さんの作風は少年ジャンプよりもジャンプスクウェアとかウルジャン系だと思うのですよ。
でも、前作よりは少年受けしやすい真っ直ぐな主人公設定なんですけどね(笑)。

今度こそ、連載が満了できる作品になることを心より祈っております!

<作品データ>
・岩代俊明『PSYREN』1巻(集英社ジャンプコミックス)2008.5
PSYREN-サイレン 1 (1) (ジャンプコミックス)PSYREN-サイレン 1 (1) (ジャンプコミックス)
(2008/05/02)
岩代 俊明

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ホテル・ラヴィアンローズ 

午前中に携帯電話の着信記録を確認して、お昼休憩中に息せき切って夢中で買いに走りました。
高遠琉加さんの新刊は、どうしても待ちきれません!恥も外聞も捨てて、突っ走っちゃいます(笑)。
休憩時間が半分になっちゃうのは分かっていたけれど、ほんの少しでも先が読めるコトを考えたら、
居ても立っても居られなかったのです…ホント、キモイファンでゴメンナサイ…。

この作品は、“ホテル・ラヴィアンローズ”を舞台に繰り広げるオムニバス形式の短(中)編集です。
故に、それぞれの物語に登場するキャラクラタ達に殆ど接点は無く、ほぼ独立した作品構成です。
何も語らずただ超然と建っている(た)ホテルが、この小説を貫く真の主人公と言って良いのかも。
彼は、生涯多くの“カップル”を見守ってきましたが、中でも特に印象深かった3組に纏わる記憶を、
夫々の主人公達と視線を共有しながら、静かにノスタルジックにそれぞれの“恋物語”を語ります。

それにしても、表題にホテルを冠しながら、それが冒頭から廃墟なのが実に高遠さんらしいです。
例によって例の如く、この“ホテル”は“天国”や“世界の果て”や“楽園”や“レストラン”とほぼ同義。
彼岸此岸の境界(裂け目)であり、“人生”の目的地で、到達地で、始まりの地でもあるのです。
だから、登場人物たちを夫々の場所に導くという役目を終えると、自然崩壊してに帰るのです。
このように、高遠さんの作品には場(トポス)を象徴したモノを重視したテーマの作品が割と多い。
(ちなみにその経験則に倣うと、件の“レストラン”も少なくともあの姿のままでは残らない予感が…)
人も建物も時間の刻印を帯びると風化するのが世の摂理で、いつまでもそのままではいられない。
が、たとえ見た目はすっかり変わってしまったとしても、変わらぬままで残り続けるモノもある。

それが、所謂“本質”というモノです。
この小説では、3組のそれぞれの受けと攻めの“恋心”が持続するエネルギーとして機能している。
彼らは互いを思うことで、過去を懐かしみ、今を生き抜き、未来の“夢”を二人で実現していきます。
そんな彼らの生き様を垣間見て、読者の私も“幸福”の在り処を見つけたような心地になれるのだ。
全体的にはほの暗いトーンで物語が進行するので、手放しでお奨めとは言い辛い作品なのですが、
高遠さんの“あの感じ”がお好きな方なら、太鼓判押しても大丈夫かな?

まあ、少なくとも私は大満足です!ご馳走様でした♪

<作品データ>
・高遠琉加『ホテル・ラヴィアンローズ』(北上れん・画、アスキー・メディアワークスB-PRINCE文庫)2008.5
ホテル・ラヴィアンローズ (B-PRINCE文庫 た 1-1)ホテル・ラヴィアンローズ (B-PRINCE文庫 た 1-1)
(2008/05)
高遠 琉加

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[ 2008/05/02 00:42 ] novel BL | TB(4) | CM(10)
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tatsuki

Author:tatsuki
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