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アンダルスの獅子 

実は買う予定は無かったのですが、F&Bの発売延期に痺れを切らして購入に踏み切りました。
お友達ブロガーさんの評判も上々で、何より私が歴史モノBLに飢えていたのが購入の契機。
但し、ショコラは嗜好が合わず滅多に購入しないレーベルなので、不安要因が無きにしも非ず。
ただでさえ、ハーレークインロマンス要素の強いBLを書かれる松岡さんの著作でしたしね…。
松岡さんの歴史描写は大好きなんですが、人物描写はシリーズによって当たりハズレがあるので、
以前は兎も角、最近は大好きなF&Bシリーズ以外は積極的に追いかけてはいなかったのですヨ。

で、結果はやはりちと微妙な印象…決して面白くなかった訳ではないのですが、中盤が少し退屈。
物語のメインディッシュである筈の二人のナニでアレな描写が、精彩を欠いていたように思います。
歴史小説としては申し分なく素晴らしい構成の作品なんですが、ラブロマンスの局面にちと不満が。
何より理性の勝ち過ぎる聡明な受けのラファエルに、殆ど萌えられなかったのが残念でならない。
頭の良い受けは確かに私の好物ですが、最中にアレコレ思考を巡らせられるのが興を削ぎます。
普段は意地っ張りでも、アノ時くらいは現実を忘れて行為に没頭し感覚に敏感になって欲しいなあ。

さて、今回はレコンキスタも終盤、イベリア半島における最後のイスラム王国(ナスル朝)が舞台。
そんな黄昏の王国で、ご主人様と奴隷という最悪な形で出会ってしまったサイードとラファエル。
意地っ張りなラファエルは傲慢なムスリムのサイードに奴隷として買われ、屈辱的な処遇を受ける。
サイードはじゃじゃ馬ならしよろしくラファエルを奴隷として躾けますが、一筋縄ではいきません。
主従関係をはっきりさせるため、当然の如く身体にナニかを覚えさせようと彼を陵辱するのですが、
コレが逆に命取りっていうか、肉体の交感を重ねちゃったら逆に情愛が目覚めて困ったことになる。
サイードは苦悩しながらラファエルを犯し続けるし、ラファエルは煩悶しながらも彼に身を任せます。

松岡さんは、視点切り替え型の文体ですから、両者の心の惑いが十分に読者に伝わるのですが、
陵辱した(された)後に悩むなら兎も角、最中に別のコトを考えている二人に私はイラっとします…。
もっと互いに対等で正当な友愛関係に移行したい、という二人の気持ちは分からなくも無いですが、
プレイの時ぐらいは、時間や状況を忘れてもっと互いに集中(没頭)して欲しいんですよねえ(笑)。
でなければ、サービスの意味が無い…懊悩としているだけなら物理的描写は無い方がマシです。
てことで、さっぱり集中していない二人の濃密な時間はとても退屈なシーンと感じてしまうのです。

とはいえ、グラナダ陥落後のエンディングシーンが本当に哀しくて美しくて、心奪われたのも事実。
事実は小説より奇なりというか、史実がフィクションを凌駕している部分に惹かれるんですよ。
アルハンブラ宮殿から諸行無常の鐘の音が幽かに確かに聞こえてくるので、小説の底力はある。
要するに、歴史好きのノスタルジー感覚を刺激する作品なのは間違いなく、その点では面白い!
王朝滅亡後、サイードと共に生きるために棄教したラファエルと殆ど全ての資産を失ったサイード。
更なる困難が待っているであろう二人に思いを馳せると、何だかんだで良い作品だった気がします。
読了後の余韻が、とても心地良いんですよね♪

ナスル朝
アルハンブラ宮殿

<作品データ>
・松岡なつき『アンダルスの獅子』(亜樹良のりかず・画、心交社ショコラノベルス)2007.10
アンダルスの獅子 (ショコラノベルス)アンダルスの獅子 (ショコラノベルス)
(2007/10)
松岡 なつき

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[ 2007/10/30 22:27 ] novel BL | TB(2) | CM(2)

エンドルフィンマシーン 

新刊ラッシュの最中、うっかり手を出してしまって見事にハマり、そのまま身請けてしまいました。
ここ数日間に買い上げたコミック&小説の総冊数は正直数えたくない…明らかに買いすぎです!
でもね、五樹センセイから出ているエンドルフィン(快楽物質)に抗える人は少ないと思うのデス。
てことで、本日は井上佐藤さんの麗人コミックスをご紹介します。

麗人+整体師モノてことで先は読めた!と思ってたのですが、現実は想像を遥かに超えてました。
五樹先生は、多くの殿方が望んでもなかなか得られない特殊能力を有した性豪らしいのですが、
実態はかなりへたれというか、天然というか、電波というか…要するにアサッテの住人なんです。
主人公の戸川は、そんな五樹先生のセクハラ疑惑を調査するために整体院に出向くのですが、
老若男女を問わず、無自覚にエンドルフィン(orフェロモン)を垂れ流し続ける五樹先生を前に、
健全な青年が抗う事が出来る筈も無く…あっという間に喰われちゃうというありがちな展開です。
が、オチは想像出来なかった!ってか、攻めの実家で仲良く同居EDってBL界で初めて見たわっ!
基本的に戸川は大ボケの五樹に対するつっ込み役なのに、肝心なトコロで彼も行動がアレな感じ。

んと、鈴木ツタさんとか池玲文さんとか雪舟薫さんの漫画作品とどこか似たテイストを感じました。
(雪舟さんはあの精緻な絵柄からは想像しづらいでしょうが、漫画は電波受信型に分類されるかと)
つまり、几帳面そうな絵柄に反して、電波風味の強いバカップルのナチュラルハイなコメディでした。
展開が全く予測不能で、間違いなく通常のボーイズラブの軌道を外れて邁進していくカップルです。
アレなBLがお好きな方は、是非是非読んでみてください!オススメです。

が、表題作以外の作品群には技術不足な感が否めなく、つまらないという訳では無いのですが、
総じてネームが多すぎな割に肝心な点が不明瞭で、ゴチャゴチャした煩い漫画という印象が強い。
著者がボーイズラブ漫画という手法に慣れていないのが、素人目にもよく分かるという欠点もあり。
でも、三十路越えのリーマン三角関係や、お世辞にもビジュアル的に魅力的とは言えない攻め等、
要素要素にキラリと光るBL的には異端な設定が、極個人的には大変美味しゅうございました♪
麗人は雑誌自体をあまり読んでいないので、新規発掘がとても楽しいですネ♪ご馳走様でした!

<作品データ>
・井上佐藤『エンドルフィンマシーン』(竹書房麗人コミックス)2007.11
エンドルフィンマシーン (バンブー・コミックス 麗人セレクション)エンドルフィンマシーン (バンブー・コミックス 麗人セレクション)
(2007/10)
井上佐藤

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[ 2007/10/30 00:06 ] comic BL | TB(0) | CM(0)

浸食 

本日はゆちゅ♪さん流のサブタイトルも考えてます、マゾヒスティック・サティスファクションで。
うわあ、楽しかったデス!目下私の内なるM魂に火がついてしまって、興奮冷めやらずという状況。
萩野さん、本当に本当にゴチになりました♪

てことで、本日は暫しの間積んでいた萩野シロさんの『浸食』をご紹介します。
大企業の御曹司×ヤクザリスキーラブらしいデス…男前なヤクザ西垣に見事ヤラレました。
…冗談さておき、コレはハードボイルドですね、しかも何ちゃってではなくて本格派ではないかと。
私は、極めてナル臭の強いこのハードボイルドという手法がイマイチ好きでは無かったのですが、
この作品のように、ハードボイルドのスタイルを踏襲したボーイズラブだと大好物みたい…(笑)。
加えて、視点が探偵紛いの仕事を不承不承引き受けた受けのヤクザの方だったので、萌え倍増♪
(というか、攻めがハードボイルドしている作品だったら、通常のソレ同様全く心動かなかったと思う)

で、件のハードボイルドが何かという話については、基本的にウィキの解説を頼って下さい(笑)。
我流に換言するなら、男の美学というモノを信じている人間に何かを訴えかける作品なんだと思う。
原理的には読者の情に訴えずにストイックな生き様を描くのが理想ですが、現実はそうでもない。
ちまたに溢れる同ジャンル作品の大半は、にまみれたご都合主義的な展開と化してます。
このジャンルは基本的に読者に媚びちゃいけないんですけど、マーケティング戦略を加味すると、
読者に寄った(or読者が酔い易い)エンターテインメント小説になっているのが、現状ではないかと。

が、今回の萩野さんは良くも悪くも読者に対する媚が無いので、そういう意味でもかなり本格仕様。
逆に言えば、大変読みづらい文体で綴られた独自孤高美学を貫かれてるので感心します。
萩野さんの独特の文体については↓で解説を試みますが、要するにツンデレ文体なんですよね。
今回の作品もキャラ設定、物語構成共にほぼパーフェクトに魅力的な作品に仕上がっていますが、
文体がとかく入りづらいのでそこで躓く読者が多いでしょうし、今後もあまり読者は増えないと思う。
でも、攻略難易度の高いツンデレっ子落とすつもりで、是非挑戦してみて欲しいなあと思います。
内容に関しては、申し分無く本当に面白いので…。

てことで、主人公のヤクザ受けの西垣は、BL界でも非常にレアな冷静な視点キャラとなってます。
通常の受け視点の小説は、先日の英田さんの『素直じゃねぇな』の真路君なんかが典型的ですが、
ソフトフォーカスがかったかなり美化した視点で物語を紡ぐので、本人達は無自覚なんですが、
読者に対するカメラの精度が荒く、一方で夜光花さんや松田美優さんの捻くれた性格の受けは、
読者を確信的に欺くあざとい視点を提供してくるので、私はまるで彼らを信用できなかったりします。
が、西垣は読者に殆ど心の内を見せない反面、精度の高いカメラで正確な情報を読者に提供し、
自身に極めて直接的に絡んでくる事柄ですら客観的に描写してくれるので、とても信頼できます。

但し、この淡々としたクールな筆致は、次がどう転ぶかが読者に見えてこないのでハラハラします。
具体的には、かなり序盤から強引な御曹司・槙野が物理的に西垣に絡んでコトに及んできますが、
その濃密な時間における西垣の心理状況が掴めないので、彼の次の行動が全く予測できません!
ま、結果的には黙ってナイフで彼の腕を切りつけるんですけどね、一瞬先はスプラッタ劇場デス。
その後も懲りない槙野は、手を変え品を変え隙を突いて西垣をモノにしようと奮闘するのですが、
その度ごとに西垣本人は勿論のこと、彼の先輩格である比佐野や親友の幸村などにボコられる。

で、Mな嗜好を持つ読者なら次第に気づくんですよ、次は何時来るんだって期待してる自分にね。
この冷静な視点キャラ・西垣が、言葉も無くいきなり槙野を殴ったり切りつけたりする瞬間をデス。
最初は彼の沸点が見えなくてビビっていたのに、いつの間にかソレが快感に摩り替わってました。
ヤクザという単語にゾクゾクくるらしい、言わば真性のMと思われるバカボン槙野は兎も角として、
私もその瞬間に期待しているあたり大概Mだよなあ、と…静かなSにしてやられたコトに気づく訳で。
てことで、サブタイがマゾヒスティック・サティスファクションなんですよ、Sな主人公(視点)は、
読者の内なるMの願望を剥き出しにさせ、あまつさえ心を浸食させて陥れるのね(笑)。

<作品データ>
・萩野シロ『浸食』(桜城やや・画、リブレ出版ビーボーイノベルス)2007.7
浸食 (ビーボーイスラッシュノベルズ)浸食 (ビーボーイスラッシュノベルズ)
(2007/07)
萩野 シロ

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[ 2007/10/27 22:15 ] novel BL | TB(2) | CM(4)

ウラのセカイのギンタマのハナシ 

本日は、珍しくBLではなくて二次ヤオイ本の紹介をします(厳密に言えば、初めてだと思います)。
私が、年甲斐も無く某少年誌にて連載中の『銀魂』に執心(萌え)しているのは周知の通りですが、
この萌えが持続している理由は、本編もさることながら↓の半井さんの著作によるところが大きい。
私にとってウラの世界の銀魂と言えば、この方の同人誌作品が全てと言っても過言ではないデス。

ちなみに、メインはギンタマジャンルでも少数派の近×土デス!そして、私の最萌えCPでもある。
とはいえ、実は下に直結したソッチ系のネタは、この著者に限って言えば殆ど描かれていません。
(全く無いとは言わないが、実は今回の自薦アンソロジー本には収録されておりませんでした…)
基本的には真撰組よりのまったりコメディで、土方を可愛らしいツンデレ片恋男と捉えています。
一方の近藤さんは、敬称な辺りからも想像できるように、鈍感なステキゴリラとして描かれる。
余談ですが、半井さんは土方よりも近藤さん贔屓の方デス!おまけグッズも近藤さんものが多い。
総じて、この男臭い集団を乙男系の集合として捉え直し、少女漫画風のパラレル世界を再構築。

無論、ソレは我々腐読者と著者の共犯めいた関係で再構成された、新たな妄想セカイである。
もはや、原作からはかけ離れた(でも、続いてもいる)時間空間を一人歩きし始めたキャラ達。
原作から喉から手が出るほど欲しくて堪らなかった欲望が、具現化された形でココにあります。
いえ、具現化されたヤオイパロディは他にも沢山ありますが、半井さんはそれ以外の何かもある。
私的な(萌え)シンクロ率の高さがその理由の一つですが、もっと開かれた要素の魅力もある筈。

数年前の夏、真っ赤なカローラに乗った真撰組一行に惹かれて買った銀魂本がこの方の本です。
現在に至るまで、銀魂ジャンルで唯一サークル買いをしています(今は殆どアニメイトでですが…)。
今回のアンソロジーは、商業他で描かれた同人誌未収録の作品(+書き下ろし)があって大満足♪
もし、最寄の書店でこの本を見かけましたら、表紙だけでもいいのでじっくり眺めて見てください。
私の銀魂萌えの殆ど全てが、つまっているアンソロジーなのです。

<作品データ>
・半井佳奈『半井佳奈』(ふゅーじょんぷろだくと同人作家コレクション48)2007.10
同人作家コレクション 48 (48) (POE BACKS)同人作家コレクション 48 (48) (POE BACKS)
(2007/10)
半井 佳奈

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[ 2007/10/26 13:27 ] comic BL | TB(1) | CM(0)

素直じゃねぇな 

本日は、英田さんのビーボーイノベルス(リブレ)の方の新刊を紹介します。
またも出遅れ気味な感想というこの状況からも察せられるように、実は1週間ほど寝かせました。
前回ご紹介した『すべてはこの夜に』は、なまじ私にとって理想的なBL作品に仕上がっていた為、
少しをおいて萌え熱を冷まさなければ、例によってアレな比較をしちゃいそうな予感がしたので。
しかも、購入直後に冒頭の件だけ読んで、そのイヤな予感は残念ながら確信に変わりました…。

てことで、意図的にBL作品から暫く離れ、萌えパワーを一度リセットしてから再挑戦することに…。
私のこの消極的な作戦が功を奏して、結果的にはとても楽しいBL小説として読み込めましたヨ♪
冒頭は少し辛いですが、少なくとも受けから攻めに視点が切り替わるまでは我慢して欲しいです。
そこを過ぎれば受けの内面も変化してきますし、段々尻上がりに面白くなるコト請け合いです。
但し、今回はリブレブランドイメージ>英田さんの作風イメージ割り引いて読み込むべし!
かなりライトに仕上がっておりますので、何か過剰な期待をしていると肩透かしを食うと思います。

それにしても、今回の表紙イラストは流石の私も何かを試されているような気がしてきますね。
ハードルが高いというか、攻めがスーツで受けが全裸という非対称な構図が不気味ですらある。
人間はフェティッシュな動物ですから、ココまで全開だと逆にエロティックなコードが読み込めない。
インパクトはあるけれど、イマジネーションが全く刺激されない表紙絵の情報戦略が謎デス。
ちなみに、本編にはこのようなシチュエーションが存在しないので、何らかのイメージ映像らしい。
攻めオヤジの下ネタ的な妄想の産物か、健気な振りをした大学生受けの内に抱えた願望なのか?
はてさて。

閑話休題。

ストーリーは年の差バカップルによるドタバタ…とまでは行きませんが、換言するとコメディです。
陰惨な事件も絡んだその特殊なシチュエーションの割りには、主人公達は能天気なキャラ設定。
ハッピー・ゴー・ラッキー的な雰囲気が濃い作品で、二人とも運のパラメーターがすこぶる高い。
二人の出会いも事件の顛末も殆どラッキー要素だけで成り立っているのが、ある意味スゴイな!
攻めの九門を含めた事件の捜査本部の無能さor行き当たりばったりさ加減には半ば呆れつつも、
が、最終的には運に恵まれた二人のお陰で棚ぼた式に事件が解決するから、頭が下がります。
総じて、(三角関係バトルまでは至らない)恋愛にしろ(犯人探しに意味が無い)事件の顛末にしろ、
小説としては、やはり何処か致命的な(ハ)ズレが生じている作品になっている感が否めません!

――さて、では一体私は何に満足したのでしょうか?

答えは明白、オヤジ萌えが全てを凌駕しました(笑)。
オヤジスキーというか、オヤジ攻めスキーな人間の萌え魂に適う理想的な攻めだったのです。
私の理想的なステキオヤジ像は、決して日経新聞抱えたブリ男君やレオン君では無いのです!
下ネタ全開で鈍感で、でも締めるところは締めてくれる九門のような男こそ、オヤジ萌えの真髄だ。

<作品データ>
・英田サキ『素直じゃねぇな』(桜城やや・画、リブレ出版ビーボーイスラッシュノベルス)2007.10
素直じゃねぇな (ビーボーイスラッシュノベルズ)素直じゃねぇな (ビーボーイスラッシュノベルズ)
(2007/10)
英田 サキ

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[ 2007/10/24 19:18 ] novel BL | TB(3) | CM(5)

老舗旅館に嫁に来い!  

予定より遅くなってしまいましたが、とっても楽しみにしていた小林典雅さんの新刊を紹介します。
文庫化が3年ぶりだそうですが、私がその作品を読んだのは去年だったので久々な感は薄いデス。
しかも、シャレード本誌で割とコンスタントに作品を発表していたように思うので、むしろここ1年程、
私個人に限って言えば、小林典雅さんの作品はかなりよく読んでいる方に入るような気がします。
いずれにしても、この著者独特のユーモアセンスが何だかんだで大好きなんですけどね(笑)。
特に去年の雑誌に掲載されていたショートストーリーがお気に入り~♪シリーズ化されないかな?

閑話休題。
てことで、世間的には久しぶりの著者新刊は、新規レーベルの方でお目見えする事になりました。
えーと、美人若男将の奮闘記でした…どうひっくり返して読み込んでもBLとは呼べない作品だな。
昨今は小学生の若女将シリーズがちまたで人気ですが、こちらはブロンドビューティのアメリカ人
極度の日本かぶれの上にカミングアウト済みのゲイで、コメディとしては珠玉の設定なんですが、
この手のタイプのキャラクタが純和風旅館を切り盛りしたって、今更目新しい発見はありません!
ツンデレ舅(←多分受けデスw)に終日いびられつつも、めげずに健気に頑張るジューナの姿は、
共感するどころか、その達者すぎる言葉遣いフランクすぎる性格が私の萌えを邪魔します。

が、この特徴は通常のBLの物差しで判断すると微妙ですが、この著者の場合はコレが持ち味。
過剰な言葉遊びで一個の小説を紡ぐというスタイルは、小林さんだと長所に転じるから面白い。
勿論、この面白さは小説やBLのソレでは無くて、あくまで修辞学(言語学)の面白さなんですが。
私はソッチの世界も大好きな人間なので、そういう意味で二重に美味しく頂けるコメディでした。
ご馳走様です♪

ちなみに、BLとして読み込もうとすると、攻めキャラの存在感の薄さに愕然するかと思いますので、
その点は、読む前に十分に覚悟しておいてください!基本的には脇役の人々の方が魅力的です。
又、BL小説界の橋田寿賀子かどうかは兎も角、NHKの朝の連続テレビ小説でありそうな作品かと。

<作品データ>
・小林典雅『老舗旅館に嫁に来い! 』(藤井咲耶・画、二見書房シャレードパール文庫)2007.11
老舗旅館に嫁に来い! (シャレードパール文庫)老舗旅館に嫁に来い! (シャレードパール文庫)
(2007/10/15)
小林 典雅

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[ 2007/10/20 20:32 ] novel BL | TB(3) | CM(6)

漢字バトン 

えーと、もたもたしてたら霖雨さんとゆちゅ♪さんの双方からバトンが廻ってきました(笑)。
私は漢字が読めないし書けない人間なので、すごく頭悩ます質問群でございました…。
てことで、回答はいつもの如く変則的なものとなってます(一部回答は水滸伝の宿星に倣いました)。

幾千の好きと嫌いを繰り返し―身代わり花嫁の恋  

今月、実は私が一番楽しみしていたのはこのシャレードパール文庫でした(特に小林典雅さん)。
今か今かと近所の書店を物色する日々を過ごしてきたのですが、昨日ようやく創刊レーベル発見!
が、小林典雅さんだけ売り切れてるのです!近所に思わぬ伏兵がいた事実に恐れ戦きつつも、
仕方が無いので、都心部まで(しかも、いつも以上にもっさりしたファッションで…)出向きました。
まあ、大型書店は小冊子付きだったので良しとする…いえ、むしろ幸運だったと言っても良いや。

てことで、今日はまず手始めに柊平さんの新刊を紹介します(小林典雅さんも読了してますが)。
柊平さんは以前ご紹介した吸血鬼&転生本が面白かったので、密かにチェックしていたのですが、
私的には物凄く萌える作家さんという訳でも無いので、挿絵次第では買おうかなと思っていました。
で、今回の挿絵は大好きな上田規代さん、レーベル的には私が贔屓にしているシャレード文庫♪
愛読してた本誌休刊への寂しさと、創刊レーベルへの興味も手伝って、購入予定に入れてました。

さて、このレーベルですが…シャレード独特のテイストを残しつつもディアプラス的な印象でした。
つまり、方向的にはかなり健全なBLかと(サービスシーンもあるけど、メインとは呼べない扱い)
どうも、ビーズログ、ルルル、ピュアリーあたりの新規レーベル同様、BL初心者向け仕様の模様。
が、流石(今となっては)老舗のシャレード、私のような年配者でも楽しめる安定感(要素)がある!
柊平さんは元々、その隙の無い手堅い文章に定評があるので、やはり大変読みやすかったです。

まあ、物語はごくフツーの予定調和的な年の差同居型ラブコメで、特記すべき意外性は皆無…。
急逝した母親の代わりに、ウェディングドレスを身に付けて一度だけステージモデルを努めた和依。
デザイナーの弦馬は和依の母親に恩があるからと、かなりネガティブ思考な彼を快く引き取ります。
二人は5年の月日を一緒に過ごしますが、BL的には当然互いの間に目覚めてくるモノもある訳で。
(殆ど兄のような存在の)年上の後見人に恋愛感情を覚え、そんな自分に激しく動揺する和依。
このままではいけないと思いつつも、一生このままでいたいと願うアンビバレントな彼の切ない心。
比較的若い読者なら、この辺りで深く共感を覚えるのかもしれません(私は年を食いすぎたな…)。

とまれ、こんな私でも印象的なエピソードが一つありましたヨ。
和依の後見人の弦馬には、当然周囲が結婚話を持ちかけてくるのですが、彼は固辞し続けます。
が、一度だけ断りきれない見合いの席があったらしく、その席上に一緒に和依を連れて行きます。
そこで見合い相手に、自分同様に和依に愛情を注げない相手とは暮らせない、と縁談を断るのだ。
このエピソードは、川原泉の『笑う大天使』にも同様のシーンがあった筈…アチラは兄妹ですが…。
実は私、どうもこの手のエピソードに弱いんです…自分の大切なモノ(ヒト)を蔑ろにする相手とは、
どんなに他の全ての条件が整っていたとしても、私の心の方が冷めてしまってダメなんですよね。
私は、自分よりも自分の周囲に心砕いてくれる相手に惹かれます…まあ、理想論なんだけどさ…。
しかも、現実の私はそんなこと言っていられる立場でも状況でも無いんだけどね…。

要するに、こんな良い年したオバちゃんでも、何だかんだでキュンとなるお話だったと思います。
ここまでピュアな路線と向き合ったのは久々でしたが、たまにはこういう可愛いBLも良いですネ。
が、リーゾナブルだけど仕事の休憩の合間に読み終えしまうページ数の少なさが、唯一の不満。
そんな感じであります!

<作品データ>
・柊平ハルモ『幾千の好きと嫌いを繰り返し―身代わり花嫁の恋』(上田規代・画、二見書房シャレードパール文庫)2007.11
幾千の好きと嫌いを繰り返し―身代わり花嫁の恋 (シャレードパール文庫)幾千の好きと嫌いを繰り返し―身代わり花嫁の恋 (シャレードパール文庫)
(2007/10)
柊平 ハルモ

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[ 2007/10/16 21:03 ] novel BL | TB(0) | CM(0)

ラブネコ 

三島さんは、私のささやかな願い萌えを叶えてくれる世にも珍しいステキなBL漫画家さんです♪
実は棗さんと乙女ロードツアー中にこのドラマCDを見つけて以来、かなり気になっていたのです。
ネココは受けなのか攻めなのかって…でも、三島さんならきっと私の萌え方向と合致する筈だ!
と期待してはいたのですが、表紙絵からも分かるとおり微妙といえば微妙な構図でもある訳で…。
1週間近く悩みに悩んでいたのですが、己の萌え心には勝てず結局うっかり買ってしまいました♪
えーと…ヤッター!!ネココは期待通りの攻めニャンコでした(笑)。

てことで、本日は『ラブネコ』をご紹介します!
実は、最近この著者の作品にハマってます♪かなり若い読者を意識した作家さんだと思いますが、
私は年甲斐もなく、こういうハイパーテンションなBLにも萌えを体感できる末期的人間なんです。
(小声になっちゃいますけど、松本ミーコハウスさんや島あさひさんのノリも基本的に好きですし…)
更に、三島さんは一般的なCPパターンの逆をつく可能性が高いので、私の萌え指数はほぼMAX。
今回も(おバカな)ラブ★マシーン・ネココ×ツンデレ英二の逆向きバカップルコメディでしたよ♪
ネココは萌えオタご用達のラブ★マシーンとして、ネコミミと(長めの)ネコ尻尾のオプション付き。
ネコミミの方は兎も角、尻尾は第3の手(&道具)として実用面でも高性能を発揮するみたいデス♪

ネココは、3バカ高校生(萌えヲタ、ロボヲタ、鬼畜ツンデレ)によって作られたネコ型ダッチワイフ
己の淋しい私生活に潤いが欲しくて、うっかりネココを購入してしまった高校教師の英二の悲劇…。
最初はネココの我儘&強引ぶりに業を煮やしましたが、いつの間にかその一途さに絆される英二。
件の3バカ高校生に脅迫されるは恋路を邪魔されるはと散々な日々だったのですが、結局は…。
モニターとしてネココのデータ収集に協力する羽目になった英二に、本気で萌え死にそうでした♪
ご馳走様でした!

えーと、近日中にドラマCDも買ってしまうコトでしょう…英二役が中村悠一さんという時点でもう…。

<作品データ>
・三島一彦『ラブネコ』(リブレ出版ビーボーイコミックス)2007.5
ラブネコ (ビーボーイコミックス)ラブネコ (ビーボーイコミックス)
(2007/05/01)
三島 一彦

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[ 2007/10/14 21:54 ] comic BL | TB(2) | CM(6)

吸血鬼と愉快な仲間たち Vol.2  

ツンデレ暁に萌え死にそう…(ハァハァ)。

本日は出遅れてしまった、木原音瀬さんの吸血鬼モノのスラップスティック・ラブコメディをば。
バナナの皮を見つけたら、絶対に踏んで滑って笑いを取らなければならないお笑い芸人のように、
ツンデレ暁は救急車で肛門科へ運ばれて、毎回アレコレされる羽目になるシリーズの模様(笑)。
性格的に人を笑わせるコトが苦手な彼なりの、文字通りの身体を張った捨て身のギャグですね。
このツンデレ萌え読者に対するサービス精神の高さに感服デス!いやあ、本当に楽しかった♪

「…(略)…。俺は生モノには一切欲情しない、不感症なんだよっ。性別以前に、俺は呼吸している生き物とどうこうなる気は一切ないからなっ」


しかも、キッパリ↑を言い切ったよ!…どうしよう、木原作品からこんな萌えキャラが現れるとは…。
私は木原作品には敗北感ばかりを感じてしまう貧しいBL読者なんですが、このシリーズは別腹!
典型的なオレサマツンデレ暁を前に、平伏して足の指先に触れるだけで舞い上がりそうな私デス。
BL的な萌えというより、某アベクンやらヒジカタやらネズミに801萌えしてる自分に近いです(笑)。
ぶっちゃけ、暁が受けなら相手は誰でもOK!アルでも惣骨谷でも、室井でも津野でも酒入でも♪
重度のツンデレ萌え病が再発しているので、今はアホな妄想しか考えられないや…スイマセン。

物語は暁の孤独な生い立ちが垣間見れて、アルの側に属しやすい条件が整った印象でしょうか?
エンバーマーという特殊な環境から血生臭い事件や事故も多い話で、泣かせる部分も多いですね。
そして、アルの方も致命的な状態にならない限り、暁の芳醇な甘い血を飲む事が出来ないので、
コレもシリーズの定番として、痛々しい事件に巻き込まれる運命みたい…この辺は少しシンドイな。
一方で、事件のミステリー的な部分は、はっきり言ってものすごく稚拙な茶番劇になっています。
この著者の、↑に対する興味の薄さが明白に出てますな(「SASRA」における歴史の扱いも…)。

まま、何はともあれ目下の私は、津野の脳内アキラタンがどうなっていたのかが知りたいです♪
ご馳走様でした!

<作品データ>
・木原音瀬『吸血鬼と愉快な仲間たち Vol.2』(下村富美・画、蒼竜社ホリーノベルス)2007.10
吸血鬼と愉快な仲間たち Vol.2 (Holly NOVELS) (Holly NOVELS) (Holly NOVELS)吸血鬼と愉快な仲間たち Vol.2 (Holly NOVELS) (Holly NOVELS) (Holly NOVELS)
(2007/10/11)
木原 音瀬

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[ 2007/10/13 19:42 ] novel BL | TB(56) | CM(4)

すべてはこの夜に 

えーと、今私のスカスカの頭ん中で沢田知可子さんの『会いたい』がエンドレスで流れてますよー。
この曲が流行した当初は、未練がましい女の歌詞だなあと思っていて実は嫌いな曲だったのです。
当時の私は、まだ大切な人の「死」(喪失)というものが、それほど身近じゃなかったモノでして…。
まあ、幸運にも今日まで、極近の近親者の不幸に巡り合うことも無い人生ではあるんですけどね。
とまれ、私は英田さんをこの作品で知ったので、浪花節系の泥臭いBL作家さんという認識でした。
文庫デビュー以降、その作風は日々変化してるような気もするのですが、やはり原点はココよね?
一目ぼれした初恋の相手に、ようやく再会できたような満足感を味わえました!大好きな作品デス。

加持は、本当にどうしようもない受けです(←本歌取りは宮沢賢治の『よたかのほし』デスw)。
ある日突然、昔愛した男が借金まみれで首が廻らなくて、自分に拳銃を向けてきたらどうします?
しかも、根が小心だから目の前で失禁してるし、かなり不衛生で異臭も放っているかつての恋人。
そんな加持に積年の月日も恋焦がれ、愛されなくても良いからせめて恨んでいて欲しいと願う湊。
湊のそんな切ない心情は、不器用とはいえ彼の行動の端々から読者には十分に伝わってるのに、
加持は何故か気づけない…基本的にへたれで人生に余裕が無くて精一杯な人間ですからね…。
この小説は、そんなダメンズな主人公(なんだな、実は)を許容できるか否かで判断が分かれそう。
『今宵、天使に~』以上に、ある意味で読者のキャパシティが問われる人物設定になっております。

時折挿入される往年の回想シーンから、ある女性の影と二人の間の不穏な空気が垣間見れます。
しかも、加持の借金地獄の直接の原因となった男と彼の関係も、語られてない秘密があったり…。
主人公の加持は、自身の同性愛嗜好に対する「恥」の感覚を拭いきれない弱い人間ですからね。
この不幸というか不運というか昏さの原因は、やはりこの加持という人間の弱さにある訳でして。
共感しづらい人も多いと思いますが、私はこの独特のジュネっぽさに弱いので、号泣しましたよ。
私がBL小説にはまったのは、こういう孤独で脆弱な人間が成長していく展開を渇望してたのだ。
昨今の嗜好品として楽しいBLも好きですが、心を満たされ命の活力となるBLも残って欲しいです!

この作品は、文章も最近の英田さんとは少し違いますよね?やけに比喩表現の多用が目立つ。
エンターテインメント系のキャラクタ小説というよりは、一般文芸作品に近い文章だったと思います。
そういう意味でも、感慨深い作品ですね。

別CPの「夏の花」も後日譚の「春宵一刻」も語りたい事は山ほどありますが、長くなるので割愛。
「すべてはこの夜に」のクライマックスからまる4年(5年?)、ようやく続きを読めた私は幸せです♪
本当に本当にありがとうございました!ご馳走様です♪

<作品データ>
・英田サキ『すべてはこの夜に』(海老原由里・画、笠倉出版社クロスノベルス)2007.10
すべてはこの夜に (CROSS NOVELS) すべてはこの夜に (CROSS NOVELS)
英田 サキ (2007/10)
笠倉出版社
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[ 2007/10/11 22:41 ] novel BL | TB(4) | CM(4)

俺と奴の対峙する関係 

アレだけ散々他人サマに文句を言っておいて…実はちゃんと読了してみたら楽しかった作品です。
先日の筒井さんも仰っていましたが、評判の小説を途中で投げるのは人生えらく損をします(笑)。
この作品も尻上がりに面白くなるタイプの作品、方々でグチってた愚かな私を笑ってやって下さい!
ご馳走様でした♪

てことで、本日は読了までに実に1ヶ月強の時間を要した義月さんの作品です。
BL版のから騒ぎと言った印象の作品でしたね(と言いつつ、シェークスピアの内容覚えてないや)。
誤解から始まる恋と言えばBLで定番の設定ですが、今回は誤解故に始まらなかった恋の話。
父親の急逝で帰省し、かつての幼馴染兼初恋の黒田と対峙せざるえなくなってしまった主人公。
しめやかに父の葬儀が行われる中、業績不振の家業と人の良い兄の連帯保証人問題が浮上し、
結局は不承不承も兄の後始末を内々に処理する為、休職願いを出して実家に居残るコトになる。
が、そんな彼の家業(旅館)に対する経営のテコ入れや内密行動は、件の黒田には不穏に写る。
いわゆるクールビューティー系の志岐は、初恋の黒田相手にも手の内を見せない徹底ぶりなので、
今も昔も相思相愛な二人なのに、互いに誤解と不信感を抱いているから恋愛関係に行き着かない。
コレが即ち、この二人の対峙する関係の結果なんですな(笑)。

この作品が独特なのは、登場人物が攻めも受けも脇役も等身大にフツーの人間な点に尽きます。
通常はBL小説もエンターテインメント小説の亜流ですから、キャラクタ小説の体ををなす筈なのに、
この作品に登場する人物達は、よくも悪くもそんじょそこらで出くわせそうな人間ばかりなんですよ。
で、この現実味溢れるが理想的(or魅力的)ではない人物描写が、実は私あまり好きじゃなかった。
特に、読者にも虚勢を張って自身のクール振りをアピールする主人公に共感しづらかったのです。
が、コレは読み方を根本的に間違えてたのですね…この小説はマクロに人間関係を楽しむ小説で、
ミクロに登場人物の誰かに加担する物語では無かったのだなと、読了後にようやく気づきました。
そんな風に眺める視点を切り替えれば、ありえそうなから騒ぎコメディとして十分に楽しかった!
些細な意地の張り合い&誤解で随分時間をロスした二人ですが、最後は上手くいくのでご安心を♪

難を言えば、この著者の文章に私個人はかなり苦戦しました。
基本的に、会話文ばかりが続く小説を許容できない心の狭い人間だと言う自覚はあるのですが、
特にこの作品の場合、メイン二人の会話のテンションにあまり差が感じられないものですから、
斜めに読むと誰の誰に対する会話なのかを見失ってしまうのです(特に高校時代の回想シーン)。
しかも、その会話シーンが物語進行のリズムにもならず、かえって停滞させている印象が強い。
この件に関してはオフレコで何度か語っちゃったんだけど、まあ要するに私好みの文章じゃない。
気分が乗らなければ、多分読みこなせない文章ではありました、以上。

・義月粧子『俺と奴の対峙する関係』(朝南かつみ・画、オークラ出版プリズム文庫)2007.9
俺と奴の対峙する関係 (プリズム文庫)俺と奴の対峙する関係 (プリズム文庫)
(2007/08/23)
義月 粧子

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[ 2007/10/08 18:09 ] novel BL | TB(1) | CM(2)

私立櫻丘学園高等寮 

先日オフでお会いした棗さんのオススメ作品です、橘紅緒さんの小説の方は初読みですね。
というか、『セブンデイズ』の時も言いましたが、実は最近までBL小説家という認識が無かった。
私の中でこの方のPNはBL作家では無い筈だ、という妙な思い込みがあったみたいなんですよ。
所謂少女小説系やちょっと前の少女漫画家(志望)のPNと言われれば、納得できるのですが…。

とまれ、橘紅緒さんのデビュー作らしいです!評判どおりの美しく隙の無い文章に圧倒されました。
精緻に丹精込めて作られた完璧なドールハウスのような、そんな世界観で構築された作品です。
櫻丘学園高等寮という名の少女の幻想が詰まったドールハウスに、静かに鎮座する美しい人形達。
彼ら登場人物たちの表情や行動も、ミクロレベルまで製作者によって制御されていて感動します。
どれだけ丁寧に推敲したら、このようなパーフェクト・ワールドな域に達せられるのでしょうかね?
橘さんの贅を凝らした文章に感心しつつも、著者の心身の衰弱ぶりも垣間見えるような気がして、
実は少々痛々しさも感じてしまうのは私だけでしょうか?読む側にも緊張を強いる文章なんだな。

ストーリーはオーソドックスなギムナジウム恋愛かと思いきや、後半でとある仕掛けが暴露されて、
この「」で埋め尽くされた世界に波紋が生じ、世界観の前提(均衡)が崩れていく様が面白い!
一見、思春期の単純な初恋物語に見えますが、実はゲーム(作為)的な騙し討ちがあるのです。
この独特な文体にはそぐわない気もするゲーム性は、実は『セブンデイズ』にも通じるテーマです。
なかなか一筋縄ではいかないティーンエイジャーの冷めた恋愛観…ソコがイマドキ風味で良い!
大人は大人で難しいトコロがありますが、子供は子供なりにそれ故に複雑なココロがある訳でして。
洗練された文章もさることながら、物語の部分も小技の効いた捻りがあって楽しい作品でしたよ♪

ご馳走様でした♪

・橘紅緒『私立櫻丘学園高等寮』(北畠あけ乃・画、大洋図書シャイノベルス)2005.6
私立櫻丘学園高等寮 (SHYノベルス135)私立櫻丘学園高等寮 (SHYノベルス135)
(2005/06/27)
橘 紅緒

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[ 2007/10/07 18:13 ] novel BL | TB(2) | CM(2)

とめはねっ!2巻 

見事に誤読しました(興味のある方は↓へどうぞ)。

・河合克敏『とめはねっ』2巻(小学館ヤングサンデーコミックス)2007.10
とめはねっ! 鈴里高校書道部 2 (2) (ヤングサンデーコミックス)とめはねっ! 鈴里高校書道部 2 (2) (ヤングサンデーコミックス)
(2007/10/05)
河合 克敏

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[ 2007/10/06 21:07 ] comic 非BL | TB(0) | CM(0)

ブルー・ドラゴン・ゲート 

えっと、昨日は秋月さん、硝子さんとXYZの暗号でお馴染みなSの居酒屋に繰り出しました。
ま、↑の若いお二人には分からないネタでしょうが(笑)、マイシティも無くなってしまいましたしね。
が、昨日の私が体調を崩しておりまして、せっかくの飲み会なのにウーロン茶しか飲んでません!
食欲も殆ど無くて、意識も半分朦朧としてたりと酷かったのですが、萌え熱だけで乗り切りました。

・オーダー@香草サラダ、ユーリンチー、麻婆豆腐、おこげ、海老餃子、五目炒飯の中華三昧!
(お二人ともおこげを初めて食したとのこと、次はアンをかけた時のジュッという音に感動してね!)
・この中華料理専門の居酒屋さんは、何と言ってもお手洗いが見所なのに秋月さんは無反応…。
(二度目は流石に堪能してくれましたが…ちなみに、I店ではもっと凝った仕掛けが施されています)
・毎度の如くBL話に華を咲かせる…かわい有美子さん、橘紅緒さん、たけうちりうとさん率高め?
・お会計の時に全く脳が働かなかった…<猛反省>…結局完全なる割り勘になってしまいました。

夏コミ以降、幸運にも憧れのブロガーさんとオフをする機会に恵まれることが多かったのですが、
皆さんそれぞれブログには書けなかったオフレコネタをお持ちで、そんな裏のお話が楽しかった!
私はといえば、典型的な道産子気質なのでブログに書いてあることが全てなんですけどね(笑)。
実は内心びくついていたM田さんの絶賛感想についても、それほど負の印象は持たれなかった由。
しかし、私は皆さんに己の金ひかるさんフリークぶりと、年下攻めは萌えないという話をしたような?
昨今はそうでもないけど、数年前までは年下攻め設定というだけで投げた作品が多かったのデス。
そんな感じで、珍しく二日続けての日常ネタでした。
[ 2007/10/06 20:04 ] 未分類 | TB(0) | CM(2)

棗さんは「おざなり」派でした 

昨日は、棗さんとデートしてきました♪
棗さんは例のタイトルが「おざなりの天使」に見えたらしく、何てやる気の無いBLだと思ったとの由。
10時に待ち合わせして、まずはお喋りしつつ駅周辺の書店巡り、その後サンシャイン方面に移動。
口コミ人気の高い(某グルメ誌にも掲載されたとのこと)Uという洋食レストランで少し早めのランチ。
(ちなみに、雑誌の切り抜きは持ってきたのに地図を忘れてきたので焦る焦る…携帯が頼りでした)
東I駅を少し奥に行った閑静な場所にドーンと大きな扉があって、少々圧倒される感がありました。
が、中はごくごく普通の洋定食屋さんで、スタッフさんも大変愛想良く丁寧な接客に好感な印象。
リーゾナブルで美味しいランチを頂けました~♪難を言えば、人気店ゆえ客がドンドン入ってきて、
ちょっと落ち着かない雰囲気もある(二人なのに4人テーブル席を廻してもらった後ろめたさが…)。

その後は、棗さん所望の乙女ロードへ。
昨日は珍しく風が殆ど無く、しかも平日だったのでやはり通常よりは遥かに客足が少なめでした。
アニメイトは入り口が変わっていてびっくり!店内改装中なんでしょうか?フェア棚も一部空っぽ。
私のような体積の大きい人間には、どうせならあの階段を何とかして欲しいトコロなんですが…。
本当は何も買わないつもりだったんですけど…大好きな銀魂サークルの本を見つけてしまい…。
あはは、棗さんお勧めの橘紅緒さんの本と、気になっていた萩原シロさんの本も併せて3冊購入。
棗さんには玉木ゆらさんの『月はむらくも~』シリーズをお勧めしておきました(荷物になるのにね)。
その後、まんだらけ&Kブックスを巡って、喫茶店で軽く一服…大振りやBLの話題で盛り上がる。
そして、棗さんからとても意外なBL作家さんが地雷と伺い、軽く衝撃を受けました!ビックリです!
あの作家さんは流石に昨今のお仕事振りは私も…なんですが、デビュー作が×だったとは意外。

そして、結局その後はN駅へ移動し、噂のまんだらけ本店を目指す。
I店にしろN店にしろ膨大な数の同人誌に目眩がしてくるのですが、私も棗さんも極力我慢しました。
でも、銀魂同人誌(近×土)買っちゃったけどね…実は、新刊読んだばかりで萌え熱再燃してたの。
大振り関連は、意外に水谷×栄口本が多くてビックリしました…私なら巣山×栄口だけどなあ…。
(柊青戦最後の打席で二人がギュッと手を握るシーンは、どう考えても801の動脈が流れたとしか)
他、棗さんは昔のバトルフィールドであられたSD本にご執心で、その姿が可愛らしかった(笑)。
最後に、店先でガラスケースに厳かに陳列されてあったEさんとUさんの同人誌の価格に目をむく。
桁が一つ多くね?(笑)Uさんの方の同人誌の一部は、友人に見せてもらった事がありましたが。
てか、ココを自分が避けてた理由が分かった!理性不足の人間が来ちゃいけない魔窟ですね。

その後、軽くマツキヨなんかを覗きつつ、美味しいと評判のパスタ屋さんGでかなり早い夕食を。
ここはチェーン店らしいのですが、いずれにせよN区周辺にしか無いご当地のパスタ屋さんみたい。
ホットペッパーの携帯クーポンをDL済みだったので、1ドリンクサービスもつけてもらいました♪
噂どおりの、弾力のあるモチモチパスタで美味しかったデス♪

そんな感じで、棗さんとユルメのオタクツアーをしてみました。
にしても、棗さんは我慢強い!あんだけ同人誌ショップを覗いていたのに、1冊も買われていない!
私は我慢が出来なかった…銀魂関連に喰い付きが良すぎて棗さんも軽く失笑気味だったような?
でも、楽しい貴重な1日でした!ありがとうございます。
[ 2007/10/05 13:37 ] 未分類 | TB(1) | CM(4)

倒錯者Aの告白 

Aさんの「勃たないサディストなへたれ攻め」という言葉に大変心惹かれ、購入致しました♪
冒頭のナニなシーンに迫力があって、すっかりこの世界に飲まれてしまいました…倒錯者万歳!
が、中盤はオーソドックスな探偵小説風味に、そして最終的にはごくごくフツーのBL的な結末で、
私が期待していた倒錯的な要素は序盤以降は形を潜め、少し肩透かしを喰らった感もあります。
総じて、ラテン系の雰囲気が濃厚なハリウッド映画的なエンターテインメント小説だと思いました。
テンポの良いストーリー、魅力的な登場人物、そして恋愛局面は大団円で甘く幕を閉じるあたりに、
ベテラン作家による手堅くて安定感のある巧みの技を感じます…要するに、BL的に外さない作品。
ゴチになりました♪

ちなみに、私はどうも視姦プレイというか盗撮プレイというか、そういうエロネタがツボみたい(笑)。
てことで、(趣味も含めた)カメラマン攻めが大好物で、今回もその延長の萌えを体感できました。
(カメラマン攻め=「君好き」の浅井、「楽園建造計画」の蝶野、可南さらささんの「移り香」の弟など)
つまり、受けに対する視線がレンズを通すことでブレて、何処か倒錯的になる位相のズレに弱い!
視る⇔視られるという行為が半ば反転していたり、第三の視線が介在しているようなそんな屈折率。
今回の攻めの東間は写真には一見興味が無さそうですが、実は膨大な量の証拠物件もあったり、
脇(当て馬?)役の本物のカメラマンに対して、被写体として受けの嵐を撮る事に嫉妬も感じてたり。

冒頭のソレとは別の意味で、東間もまた倒錯的(間接的)な視線で愛したいor愛されたい男である。
膨大な量の写真と言えば、やはり私は「ブレードランナー」のレプリカントのアレを思い出す訳で…。
何かを撮り続けることで、自己に纏わるデータを物理的に増殖させたいという欲望原理とはつまり、
真の人間になりたいという、そのキャラクタの人間性に対する不安から生じた現象である訳でして。
私は、どうもそういうモチーフには弱いんだな(笑)。

・綺月陣『倒錯者Aの告白』(榎本・画、海王社ガッシュ文庫)2007.9
倒錯者Aの告白 (ガッシュ文庫)倒錯者Aの告白 (ガッシュ文庫)
(2007/09/28)
綺月 陣

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[ 2007/10/03 21:46 ] novel BL | TB(2) | CM(3)
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Author:tatsuki
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