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まほろ駅前多田便利軒 

良い映画だったかと問われると、少し迷う。
でも、もう一度くまなく観返したい作品ではあった。

元々、原作も手放しで“好き”と呼べる作品でないことは、過去のブログの記録に残っている。
男同士の濃密な関係を扱っているにも関わらず、私的には“萌え”すらも希薄で残念だったのだ。
ただ、行天の小指の傷の意味については折に触れ何度も何度も考えてみたが結論が出なかった。
要するに、気になる作品ではあるのだ。

原作では小指切断の回想シーンが強烈だったのに、映画版は随分あっさりサラリと流されていた。
だから、この映画に冒頭からイマイチ入りこめなかったのだが、それすらも計算の内だったのかも。
小説や漫画で切り取ったシーンだけでは忘れがちなんだが、常に行天にはあの小指がある訳で。
映画版では過剰に行天の右手がクローズアップされており、そこに作品の痛みが凝縮されている。
メインキャスト二人の芝居には不満しか残らなかったものの、松田さんの手の演技は雄弁だった。
「真夜中のカーボーイ」におけるダスティン・ホフマンの引き摺る足に匹敵するくらい、凄かった…。
台詞回しも二人の表情も捉えどころが無くて魅力がなかったことすら、計算の内だったのかもね。
ええ、私も途中で気づいて失敗したなと思ったのだが、何より行天の右手を観るべき作品なのだ。

行天と多田の幸福に対する考え方は、永遠に平行線のままだったように思う。
私は原作でもまったく行天に感情移入できなかったのだが、しかし私は行天の側の人間だと思う。
尤も、過去に多田や行天が受けた傷を体験していたなら、この私の意思は違っていたかもしれない。
作中の全ての登場人物に云えることだが、人と人の絆は常に何処でもデリケートな問題なのだ。
唯一絶対の正解など存在しない、と思っている。

多田に関しては、全てを曝け出すシーンで台詞を噛んだシーンが一番印象的だ。
多田役演じる瑛太さんは腕時計と肘と尻を見せるシーンが多くて、行天よりも色っぽかったかな。
二人とも銭湯のシーンで役作りしたらしいメタボ腹を晒していたのは、唯一のサービスカット?
原作読んだ時は多田×行天だったけれど、映画版だと行天×多田に見えてくるから不思議だ。
まあ、でも一番役者としての色気と魅力を感じたのはホシ役の高良さんだったと思うけどね。

ぶっちゃけると、劇場よりもDVDで繰り返し再生したい作品であった。

まほろ駅前多田便利軒 - goo 映画
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[ 2011/04/28 03:16 ] movie | TB(0) | CM(0)

英国王のスピーチ 

美容室で「CUT」を読んでいるうちに、うっかり観たくなってしまった作品。
アカデミー賞がどうのというよりも、兄弟の確執モノに対するある種の嗅覚を感じて本日鑑賞。
昨今の映像技術や演出を駆使せずに、芝居とシナリオだけで勝負している隙の無い作品だった。
トラディショナルな映画のファンならば、久々に懐かしいテイストを味わえること請け合いである。
マイ・フェア・レディ(ジェントルマン)系の二人の応酬と、重過ぎないヒューマン・ドラマが良い。
傑作とは呼べないものの、静かにジワジワ浸透してくる秀作だったと思う。

王として振る舞うことを強要された男と、役者として王を演じたかったのに適わなかった男。
二人の関係と役割は王と偽王に対比される一方、彼らの本質は家族を愛するフツーの人間である。
ジョージの困難、あるいはコンプレックスは最後まで容易に解消されないからこそ心にグッとくる。
ホンモノの国王なのに名優のように魅力的な王の役を演じなければならない、という時代の皮肉。
チャーチルやヒトラーのようなアクの強い人物の自己プロデュース能力の高さに一目を置く発言は、
更に痛烈に皮肉的であり、王室ネタ以上にある意味でギリギリのネタだったんじゃないだろうか?
作中に散りばめられたシェークスピア劇の名台詞も、作品全体の良いスパイスになっている。

ローグを演じるジェフリー・ラッシュの演技と存在感は、お見事という言葉以外見つからない。
とはいえ、他のキャストが極端に霞むということもなく、皆それぞれ役柄が立っていて素晴らしい。
物語はローグ家の愛らしい末っ子が幕を開き、幼いエリザベスの毅然としたコメントで幕を閉じる。
激動の時代の苦難に立ち向かうスピーチを、危うげながらも最後まできちんと通すジョージ六世。
次世代含めて、ちゃんと“未来”を感じる開放的なエンディングなのが何より心地よかった。


英国王のスピーチ - goo 映画
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[ 2011/04/06 22:58 ] movie | TB(4) | CM(0)

戦場のピアニスト  

これは傑作だと思う。
極限を生き抜いたピアニストの、殆ど目を背けたくなるような“現実”が連続する5年間の日常。
この映画は、老若男女を問わない無慈悲で残酷な“死”を徹底的に冷徹に突きつけてくる。
これが渦中を生き延びた者の“業”なのか?作品を通じて彼の体験を追体験させられるのだ。
全てのシーンを記憶/目に焼き付けなければならない使命感を感じ、私は画面に釘付けだった。
何より怖ろしいのは、ポランスキーがこの過酷な状況を“芸術”作品に仕上げたことに尽きる。
人の死も落下も暴力も銃撃戦も、かつての町並みが徹底破壊された廃墟のゲットーも皆“美しい”。
殊に廃墟を彷徨うシュピルマンのロングショットのシーンの美しさには、圧倒されてしまう。
(↓のDVD画像参照)

シュピルマンは、名ピアニストである。
必ずしもソレが原因の全てでは無かろうが、奇跡的に生き延びた稀少なユダヤ人の一人。
ナチスドイツのポーランド侵攻という非常事態に、全ての人間が究極の選択を迫られたこの時代。
彼の生に手を差し伸べたのは同胞の裏切り者であり、虎視眈々と機会を伺うレジスタンスであり、
愛国的なポーランド市民であり、しかも最後は本来憎悪/嫌悪すべきドイツ軍の将校だったのだ。
必ずしも誠実な人が正しい道を、真っ当な人が平穏な道を歩めるとは限らないのが時代の宿命。
矛盾を矛盾と受け止め、彼はいずれの抵抗/暴力も一般市民が巻き添えになる現実を達観する。
そんなシュピルマンのいつまでもどっちつかず的な曖昧な態度は、微妙にイラっとするのだけれど、
彼の現実の過酷さの前にはお釣りが来る…むしろ、その傍観者ぶりが改めて“凄い”とも思う。

にしても、あのドイツ人将校とのショパンを通じた時間はやっぱりエロかった。
菅野彰の『青春残酷物語』における、二人で薄氷を踏みしめるあの瞬間に匹敵する緊張感がある。
私が信じる理想的な“やおい”的関係そのもので、不謹慎にも“腐”的スイッチが入ってしまった。
色々と辛いシーンが多すぎる為オススメとは言いづらいけれど、せめてラスト30分は観て欲しいな。
二人の一時が、堪らんのだ。

やっぱり、ポランスキーはエロい(笑)。

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[ 2010/07/10 21:55 ] movie | TB(0) | CM(0)

SHERLOCK HOLMES 

まずは、女王様<受け>名探偵ホームズを演じるロバート・ダウニー Jr.は完璧だった!
やっぱり上手いなあ、鮮烈かつ強烈でアクティブなホームズを怪演、すっかり彼の虜である。
ワトソン役のジュード・ロウが濃ゆい美形キャラだから、飲まれそうだなと心配していたのだ。
杞憂だったヨ!てか、逆にジュード・ロウはいつものアクの強さを抑え気味に演じていたかも。
この手のバディモノにありがちな、クール×破天荒のクール側の突っ込み役だったからね。
どうもこの二人の意味深に濃厚な男同士の関係は、監督的にも役者的にも公式らしいので、
今日は腐脳全開だよっ!!(笑)

が、しかし残念ながらこの監督さんの演出技法は正直シュミじゃなかったなあ。
リアルマンファイトの格闘アクション映画は、映画ジャンキーの時代から不得意分野だったし。
カンフー映画が大好きな友人がいたけれど、私はああいうシーンは正直極力見たくないんだよね。
屠殺現場シーンもしかり…露悪的にセンセーショナルな映像をこれでもかと過剰に見せるタイプで、
ガイ・リッチー監督作品は多分初めて観るんだけど、このセンスは私はあんまり好きになれないな。
ミュージック・クリップ的で芝居よりも映像イメージを焼きこんじゃうタイプの映画だったと思う。
そう、夫々の登場人物達のアクロバティックな掛け合いは楽しいのだけど、物語の印象は逆に薄い。
推理のつもりで買ったゲームソフトが、実は格闘アクションゲーだったみたいな気持ちに少しなる。
ミステリとしては、正直非常につまらない……。

アイリーン・アドラーとワトソンの婚約者であるメアリーの、派手女×地味女の対比は良かった。
殊にアイリーンは妖艶な魔女というより女の形をした“漢”そのものの力強さがあって、心惹かれた。
実はワトソンよりもアイリーン×ホームズの方が、私の期待するヤオイっぽい関係を感じていたり…。
二人の関係は常に対峙しつつ惹かれあいつつ互いの領域は踏み越えないが、私の理想型だから。
ワトソンはちょっとホームズのオカンみたいになっているからなあ。

ちなみに、某M教授もホームズ同様<受け>なので、互いに相容れない存在なんじゃないかな、と。
実は、今回の最大の不満はキャラ的にM教授の足元にも及ばなかったブラックウッド卿にあったり。
やることなすこと予定調和的で端からバンバン画面に登場するから、不気味な犯人像が削がれる。
『羊たちの沈黙』などでレクター博士を知ってしまった身としては、非常に小粒で物足りないのだ。
うーん、残念。

とまれ、冒頭に戻るけれど、ロバート・ダウニー Jr.のホームズは本当に素晴らしかった!
『緋色の研究』の頃の天才と何とかは紙一重そのままな“奇人”キャラっぷりが一番の見所かと。
あと、キングス・イングリッシュはやっぱり聞き取りやすいな、と。
ゴチでした~♪


シャーロック・ホームズ - goo 映画


[ 2010/03/18 21:51 ] movie | TB(4) | CM(0)

Dr.パルナサスの鏡 

原題は、“THE IMAGINARIUM OF DOCTOR PARNASSUS”
急逝したヒース・レジャーの遺作であり、追悼作であると過剰に喧伝されている作品である。
確かにそれも事実なんだけど、こういう過剰な煽りは肝心の作品自体の焦点がぼやけてしまう。
テリー・ギリアム映画監督作品ということで、タイトルからある程度は内容が予測できるとはいえ、
そうだしても、そもそものストーリーに対する事前情報が流れないという意味で特異な映画であった。
というか、まるでヒース・レジャー演じるトニーが主役であるかのようなアプローチがなされているが、
この物語の主人公は、タイトルの通りクリストファー・プラマー演じるDr.パルナサスの方であろう…。
トニーは、結局“吊るされた男”でDr.パルナサスの賭けに利用されたトリック・スターに過ぎない。
この世(物語上)に存在するのは(黒)魔術ではなく、トリック(仕掛け)かトリート(交換)である。

宿敵の筈のMr.ニックが、皮肉にもDr.パルナサスの語る“物語”を一番楽しみにしている気がする。
唆されたのだと彼は言うが、逆にMr.ニックは何度も挽回のチャンスを与えていたようにすら見える。
即ち、Dr.パルナサスとMr.ニックの関係は1000年以上の長い“やおい”関係にあるのだと(笑)。
Dr.パルナサスが物語を語り続ける限り、Mr.ニックの存在は消滅しないだろうし、逆もまた然り。
それでも尚、語り続けること…語り続けることを諦めないこと、その試行回数を無限に続けることで、
新しい可能性が生まれ、ヴァレンティナというお姫様も誕生し、人間の苦楽を彼は知るのだろう。
夢は悪夢を伴い、悪夢と対峙し続けることで人は“幸福”の断片を掴むことができるのだ、と。

パーシーとDr.パルナサスの関係が、無二の相棒でありながら(魔)王と道化で反転しているように、
アントンとトニーの関係が恋のライバル関係にありながら、誠実⇔不実の鏡合わせになっている。
アントニーとトニーの関係も突き詰めて考えみると、“やおい”的に非常に美味しいモチーフなあ。
テリー・ギリアム作品は、いつもこのようなの人間の二面性を体現させた登場人物を活躍するので、
私が大好きなフィッシャー・キングにしろ、未来世紀ブラジルにしろ、何処か“やおい”っぽい…。
ヒロインは文字通りプリンセスなので、気高く美しいけれどリアリティを描いた女神様テイスト故、
男同士の関係の方が正直何となくエロちっくなんだよね…関係が濃いっちゅーか…(笑)。

いつの間にやら、映画を見ても腐脳で変換する癖がついてしまった自分が残念でならない……。
あ!最後に一言、ダーク・ファンタジーって書いてあるけれど、私は“明るい”結末だったと思う。
以上。

Dr.パルナサスの鏡 - goo 映画

[ 2010/01/27 22:25 ] movie | TB(2) | CM(0)
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Author:tatsuki
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